「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【賓 退けば必ず復命して曰わく、賓 顧みずと】 Vol.238

特殊な篇といわれる「郷党第十」。ここには孔子の外面的生活がこまかに記録されている。

【郷党に於いては、恂恂如たり】 Vol.237

特殊な篇といわれる「郷党第十」。ここには孔子の外面的生活がこまかに記録されている。

【唐棣の華、偏として其れ反せり。豈爾を思わざらんや。室是れ遠し】 Vol.236

唐棣の華、偏として其れ反せり。豈爾を思わざらんや。室是れ遠し。「逸詩」がつなぐ前段と後段。人と人とが合致することは学問の上でも、実生活においても、至難ではあるが、人間社会には愛というものがある

【知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず】 Vol.235 イーロン・マスクは現代の君子か

【知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず】 この章からイーロン・マスクを連想する。変人か天才か、イーロン・マスクはもしかしたら現代の君子なのかもしれない。

【歳 寒くして、然る後に松佰の後れて彫むを知る】 Vol.234

子曰わく、歳 寒くして、然(しか)る後に松佰(しょうはく)の後れて彫(凋)(しぼ)むを知る。(「子罕第九」28) (解説) 「孔子の教え。寒さの厳しい年があるとき、そのときになって、松、伯が他の木々よりも遅れて萎むことをはじめて知る。」(論語 …

【敝れたる縕袍を衣、狐貉を衣る者と立ちて、恥じざる者は、其れ由か】 Vol.233

子曰わく、敝(やぶ)れたる縕袍(おんぽう)を衣(き)、狐貉(こかく)を衣(き)る者と立ちて、恥じざる者は、其れ由か。忮(そこな)わず求めず、何を用(もっ)てか臧(よ)からざらんとあり、と。子路、終 身 之を誦(しょう)す。子曰わく、是の道や…

【三軍ありとて、帥を奪う可し。匹夫とて、志を奪う可からず】 Vol.232

子曰わく。三軍ありとて、帥(すい)を奪う可(べ)し。匹夫とて、志を奪う可からず。(「子罕第九」26) (解説) 「孔子の教え。三軍の多数の兵がいても、その司令官を奪い捕えることができる。しかし、一人の男といえども、その志を奪うことはできない。…

【忠信を主とし、己に如かざる者を友とする毋れ。過ちては則ち改むるに憚ること勿れ】 Vol.231

子曰わく。忠信を主とし、己に如(し)かざる者を友とする毋(なか)れ。過ちては則ち改むるに憚(はばか)ること勿(なか)れ。(「子罕第九」25) (解説) 「まごころを核としてて、自分と異なり、まごころの足りないものを友人とするな。もし自分に過失…

【巽与の言、能く説ぶこと無からんや。之を繹ぬるを貴しと為す】 Vol.230

子曰わく、法語(ほうご)の言(げん)は、能(よ)く従う無からんや。之を改むるを貴しと為す。巽与(そんよ)の言、能く説(よろこ)ぶこと無からんや。之を繹(たず)ぬるを貴しと為す。説こびて繹ねず、従って改めず。吾 之を如何ともする末(な)きのみ…

【後生 畏る可し。焉んぞ来者の今に如かざるを知らんや】 Vol.229

子曰わく、後生 畏(おそ)る可(べ)し。焉(いずく)んぞ来者の今に如(し)かざるを知らんや。四十、五十にして聞こゆる無きは、斯れ亦畏るるに足らざるなり。(「子罕第九」23) (解説) 「孔子の教え。若い者を侮ってはならない。後輩よりも現役の者の…

【苗にして秀でざる者、有るかな。秀でても実らざる者、有るかな】 Vol.228

子曰わく、苗にして秀でざる者、有るかな。秀でても実らざる者、有るかな。(「子罕第九」22) (解説) 「孔子の教え。苗の中には、花の咲かないものもある。花が咲いても、実をつけないで終わるものもあるぞ。」(論語 加地伸行) (参考文献) 論語 増補…

【其の進むを見るも、未だ其の止むを見ざりき】 Vol.227

子 顔淵を謂う。曰わく、惜しいかな。吾 其の進むを見るも、未だ其の止むを見ざりき、と。(「子罕第九」21) (解説) 「孔子が顔淵ついて回想された。惜しいことであった。彼の進歩、努力はいつも見ていたが、停止、怠惰は見ることがなかった、と。」(論…

【之に語げて惰らずる者は、其れ回か】 Vol.226

子曰わく、之に語(つ)げて惰(おこた)らずる者は、其れ回か。(「子罕第九」20) (解説) 「孔子の回想。しかと話して、その内容を(実践して)怠らなかったのは、おそらく回(顔淵)であっただろう。」(論語 加地伸行) (参考文献) 論語 増補版 (講…

【地を平らかにするが如きに、一簣を覆えして進むと雖も、吾が往くなり】 Vol.225

子曰わく、譬(たと)えば山を為(つく)るが如きに、未だ成らざること一簣(いっき)にして止むは、吾が止むなり。譬えば地を平らかにするが如きに、一簣を覆(くつが)えして進むと雖(いえど)も、吾が往(ゆ)くなり。(「子罕第九」19) (解説) 「孔…

【吾未だ徳を好むこと色を好むが如き者を見ざるなり】 Vol.224

子曰わく、吾未だ徳を好むこと色を好むが如き者を見ざるなり。(「子罕第九」18) (解説) 「孔子の教え。美人よりも、教養人に近づこうという気持ちが強い人物に、私は出会ったことがない。」(論語 加地伸行) 桑原の解説。 「色を好む」とは美人を愛する…

USオープン優勝とBLM活動 大坂なおみさんの「仁」を知る

スポーツとは不思議なものである。日常生活ではあまり意識ない国家とか、日本人ということを思い起こさせてくれる。知人でも何でもないのに、なぜか自分とかかわり深いと思い込み、応援して感動してしまう。 大坂なおみさんがUSオープンで優勝した。うれしく…

【逝く者は斯の如きか。昼夜を舎かず】 Vol.223

子 川上(せんじょう)に在り。曰わく、逝く者は斯(かく)の如きか。昼夜を舎(お)かず、と。(「子罕第九」17) (解説) 「孔子は、ある川の上(ほとり)にお立ちになり、こうおっしゃっられた。「流れゆく水流はこのように激しいものか。昼夜を分かたず…

【出でては則ち公卿に事え、入りては則ち父兄に事う】 Vol.222

子曰わく、出でては則ち公卿(こうけい)に事(つか)え、入りては則ち父兄に事う。喪時(そうじ)は敢えて勉めずんばあらず、酒困(しゅこん)を為さず。何ぞ我に有らん。(「子罕第九」16) (解説) 「孔子の教え。外にあっては主君や長官に事え、内にあ…

【楽 正し。雅頌各々其の所を得たり】 Vol.221

子曰わく、吾 衛 自(よ)り魯に反(かえ)る。然(しか)る後、楽 正し雅頌(がしょう)各々其の所を得たり。(「子罕第九」15) (解説) 「孔子の教え。私は衛国から魯国へ帰った。そのあと、乱れた音楽が正しくなった。雅、頌もそのあるべき場所に戻すこ…

【君子之に居らば、何の陋しきことか之れ有らん】 Vol.220

子 九夷(きゅうい)に居(お)らんと欲す。或(ある)ひと曰わく、陋(いや)し。之を如何せん、と。子曰わく、君子之に居らば、何の陋しきことか之れ有らん、と。(「子罕第九」14) (解説) 「孔子は、いっそうのこと東方の夷(えびす)の国にでも行こう…

【之を沽らんか、之を沽らんか。我は賈を待つ者なり】 Vol.219

子貢曰わく、斯(ここ)に美玉有らば、匱(とく)に韜(つつ)みて諸(これ)を蔵(おさ)めんか、善賈(ぜんこ)を求めて諸を沽(う)らんか、と。子曰わく、之を沽らんか、之を沽らんか。我は賈(こ)を待つ者なり、と。(「子罕第九」13) 「匱」は箱、「…

【吾 誰をか欺かん。天を欺かんや】 Vol.218

子 疾(や)みて病(あつ)し。子路 門人をして臣為(た)らしむ。病きこと間のときに曰わく、久しいかな、由(ゆう)の詐(いつわ)りを行ないこと。臣無くして臣有りと為す。吾 誰をか欺(あざむ)かん。天を欺かんや。且(か)つ予(よ)其れ臣の手に死な…

【夫子 循循然として善く人を誘う。我を博むるに文を以てし、我を約するに礼を以てす】 Vol.217

顔淵(がんえん)、喟然(きぜん)として歎(たん)じて曰わく、之を仰げば弥(いよ)いよ高く、之を鑽(き)れば弥いよ堅し。之を瞻(み)れば前に在(あ)り、忽焉(こつえん)として後ろに在り。 夫子(ふうし)循循然(じゅんじゅんぜん)として、善く人…

【之を見るとき、少しと雖も、必ず作つ。之を過ぐるとき、必ず趨る】 Vol.216

子 斉衰者(しさいしゃ)を見るとき、冕衣(べんい) 裳者(しょうしゃ)と瞽者(こしゃ)と、之を見るとき、少(わか)しと雖(いえど)も、必ず作(た)つ。之を過ぐるとき、必ず趨(わし)る。(「子罕第九」10) (解説) 孔子は、喪服を着ている人に出…

【鳳鳥至らず。河図を出ださず。吾已んぬるかな】 Vol.215

子曰わく、鳳鳥(ほうちょう)至らず。河(か)図(と)を出ださず。吾已(や)んぬるかな。(「子罕第九」9) (解説) 「孔子の嘆き。今は吉祥を予告する鳳鳥も至らず、黄河に竜馬が運び来る図も現れない。私はどうしようもない。」(論語 加地伸行) 桑原…

【鄙夫有りて、我に問うや空空如たり。我 其の両端を叩いて、竭くせり】 Vol.214

子曰わく、吾知る有らんや、知る無きなり。鄙夫(ひふ)有りて、我に問うや空空如(こうこうじょ)たり。我 其の両端を叩いて、竭(つ)くせり。(「子罕第九」8) (解説) 「孔子の話。私はそんなに物知りであろうか、そのようなことはない。ある無知な人…

【吾試いられず。故に芸あり】 Vol.213

牢曰わく、子 云えらく、吾試(もち)いられず。故に芸あり、と。(「子罕第九」7) (解説) 「牢の記録。孔子はこうおっしゃっていた。私は世に用いられなかった。だから、いろいろと技芸が手についたのだと。」 (論語 加地伸行) 「牢」は孔子の弟子。 …

【夫子は聖者か。何ぞ其れ多能なるや】 Vol.212

太宰(たいさい) 子貢に問うて曰わく、夫子(ふうし)は聖者か。何ぞ其れ多能なるや、と。 子貢曰わく、固(もと)より天 之に将聖(しょうせい)なること、又多能なるを縦(ゆる)せり、と。 子 之を聞きて曰わく、太宰 我れを知れり。吾少(わか)きとき…

【文 茲に在らずや】 Vol.211

子 匡(きょう)に畏(おそ)る。 曰わく、文王既に没したれども、文 茲(ここ)に在らずや。天の将(まさ)に斯(こ)の文を喪(ほろ)ぼさんとするや、後死者(こうししゃ)者は斯文(しぶん)に与(あずか)るを得ず。 天の未だ斯文を喪ぼさざるや、匡人…

【四を絶つ。意なる毋れ、必なる毋れ、固なる毋れ、我なる毋れ】 Vol.210

子 四(し)を絶つ。意なる毋(なか)れ、必(ひつ)なる毋れ、固なる毋れ、我(が)なる毋れ、と。(「子罕第九」4) (解説) 「孔子は次の四者を絶たれた。己の意ばかりになるな、決めたことにこだわるな、執着するな、利己的になるな、と。」(論語 加地…