「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

終わらない企業不正、安全違反を繰り返したJR九州高速船に解任命令

 JR九州高速船に対し、国土交通省が、海上運送法に基づく行政処分の「輸送の安全確保命令」と「安全統括管理者・運航管理者の解任命令」を出したといいます。

JR九州高速船に全国初の「解任命令」…浸水隠し3か月運航、国交省「極めて悪質な違反繰り返した」 : 読売新聞

 博多と韓国・ 釜山 港を結ぶ旅客船「クイーンビートル」の浸水を隠して3か月以上運航を続けていた問題に対する処分といいます。信じがたい安全軽視の経営体質に驚きます。様々な企業不正が発覚していますが、その中でも最も悪質性が高いように感じます。

「参考文書」

改善報告書提出後も浸水報告せず うその記載指示も JR九州高速船 | 毎日新聞

 向こう見ず、無鉄砲な経営といってよさそうです。日本企業もここまで落ちたのかと思うほどの出来事です。

 

 

 政治においては、忘れかけていた旧統一教会問題がまた報道されています。教団の組織ぐるみのつながりを強くうかがわせる安倍元首相と教団幹部の面談写真を朝日新聞が報じました。

安倍晋三氏と旧統一教会会長、自民党本部で選挙支援確認か 写真入手:朝日新聞デジタル

 これが真実であるのなら、自民党が行った「点検」は一体何だったのでしょうか。あの時、茂木幹事長は「党として関係はない」と組織性を否定していました。

 真偽がよくわかりません。しかし、報道機関が報じる以上はそれなりの確証があってのことなのでしょう。後々になって様々な文書や証拠が見つかり、歴史における史実解明が進みます。政治においてもそれは同様なのでしょう。

 それにしても故人も随分無鉄砲なことをしていたのだと思わざるを得ません。数々の功績が評価されないのも、こうした行動があるがゆえのことなのかもしれません。改革が頓挫したのもまた同じなのでしょう。こうした向こう見ずの行動の悪影響が世の中に伝播し、痕跡として残っているに思えてなりません。

 

 

論語に学ぶ

子 顔淵に謂いて曰わく、之を用うれば則(すなわ)ち行ない、これを舎(す)つれば則ち蔵(かく)る。唯 我と爾(なんじ)と是れ有るか、と。子路曰わく、子 三軍を行(や)らば、則ち誰と与(とも)にせん、と。子曰わく、暴虎馮河(ぼうこひょうが)し、死して悔ゆる無き者は、吾 与にせず。必ずや、事に臨んで懼(おそ)れ、謀(はかりごと)を好んで而(しか)して成す者たれ、と。(「述而第七」10)

 孔子が弟子の顔淵にむかって、自分を任用しようという者があれば、世の中へ出て活動する。しかし、見捨てられたら隠遁する。こうしたとらわれのない自由の境地、そこに到達しているのは、わしとお前だけだね」といいました。すると側にいた弟子の子路がやっかんで口を出し、先生が三軍を率いて戦うときには、誰を連れていかれますかと質問しました。あの青白い顔君では役に立たないだろうといわんばかりだったといいます。孔子は、素手で虎を捕えようとか、大河を舟なしで歩いて渡ろうとか、そういう無謀なことをして、死んでもかまわないとするような者はお断りだ。一緒に仕事することはできない。私の仲間としたいのは、ことにあたって慎重に構え、十分に計画を練って成功するような人間だ」といいました。

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 ここ最近における政治家も企業経営者も、向こう見ずの子路タイプの人間が多くなっていないでしょうか。「暴虎馮河」、遮二無二、無鉄砲、無謀に、後先を考えずに行動するから行き詰ってしまうのではないでしょう。

 その子路は衛国の内乱に巻き込まれ殺されたといわれます。もうそろそろ異なるタイプのリーダーが求められていそうです。それは日本だけのことではないのでしょうけれども。

 

 

「SHOGUN 将軍」エミー賞18冠、注目される真田広之さん、その卓越した能力

 米国で最高の栄誉のひとつとされるエミー賞で、真田広之さん主演のドラマ「SHOGUN 将軍」が18冠に輝いたといいます。ドラマシリーズ部門の作品賞の他、監督賞、主演男優賞に真田広之さん、主演女優賞にはアンナ・サワイさんが受賞したそうです。

真田広之さん「SHOGUN」にエミー賞 多様化進む米国、字幕に慣れ - 日本経済新聞

 原作はイギリスの作家 ジェームズ・クラベルの小説「将軍」で、主人公は真田さんが演じた吉井虎永、徳川家康がモデルとなった武将といいます。「外国人が見た日本」ジャポニズムが作品の魅力のひとつといいますが、日本人が観てもおかしくない戦国日本が描かれているといいます。

 

 

 製作を手がけたのはディズニー傘下のFXプロダクションズ、撮影は全編カナダで行われたそうです。史上最大の製作費が投入され、またスーパーボウルの中継で「将軍」の予告編を流すなど、宣伝にも大きな予算をつぎこまれたといいます。

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 この成功を支えたのが、プロデューサーを務めた真田広之さんといわれているようです。主演女優賞を受賞したアンナ・サワイさんも「真田さんのようなプロデューサーがいれば、日本人として恥ずかしくない表現ができる。『SHOGUN 将軍』が達成した“日本の描き方”が、ハリウッドで自然な流れになることで、同じような作品をもっともっと届けられたら」と語っています。

「参考文書」

「SHOGUN 将軍」でアンナ・サワイが示した、日本人としての矜持 | Vogue Japan

 作品が注目された背景には、米社会で多様なコンテンツを求める流れが強まっていることもあるそうですが、それに加え、日本人気の高まりがあったりするのでしょうか。

 ここ最近、日本のソフトパワーが花を開き始めているように感じられます。アニメに音楽、食など文化面を通して、日本への関心が高まっていそうです。それによって、さらにインバウンドなども盛り上がり、世界の人々を魅了できるのなら、日本企業への投資につながっていくのかもしれません。そうなれば日本が活気づいていきそうです。

 

 

論語に学ぶ

君子は矜(きょう)なるも争わず。羣(ぐん)すれど党せず。(「衛霊公第十五」22)

 君子 教養人は、誇りを持った態度をとることはあっても人と争うことはなく、多くの人々とともに過ごすことはあっても党派をつくることはないと孔子はいいました。

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 今回の「SHOGUN」の成功が文化面だけでなく、政治や経済においても応用されていけばいいのかもしれません。軍事力を誇ったり、経済力で従わせようとするのでなく、ましてプロパガンダで騙そうとするなど無用な力を使うこともなくなるのでしょう。

 真田さんのような優秀なリーダーが求められているのでしょう。そうした人物がひとり存在するだけで、変化が生まれて大きなインパクトだっておこすことができるそうです。

 

 

 自民党総裁選で論戦が続いています。次の総理を選ぶ選挙になるそうです。誰が選ばれることになるのでしょうか。

自民総裁選、石破・小泉・高市3氏による上位争いに-報道各社調査 - Bloomberg

 誰が選ばられるにせよ、その結果でいずれ徒党を組み始め、権力争いがまた始まりそうな気もします。どうせそうなるのなら、自民党をぶち壊し解体して、新たに出直してみるのもよさそうな気がします。

 そうなれば、自民党が次の総理を選ぶのでなく、国民によって国のリーダーを選べるようになるのではないでしょうか。

 

「参考文書」

自民党総裁選、小泉進次郎氏の支持に陰り 論戦力へ不安の声も - 日本経済新聞

小泉氏、「解雇自由化」払拭に苦慮…討論会で労働者のメリット強調 : 読売新聞

 

 

「日本人は滅びる」論争、ユニクロ 柳井社長の危機感

「このままでは日本人は滅びる」と問題提起したファーストリテイリングの柳井社長の発言が話題になりました。「日本はもう中流階級の国じゃなくなった」「世界基準で考えたら日本は年収200万円台の国」、そんな嘆かわしい言葉が語られていました。

“このままでは日本人は滅びる” ファーストリテイリング柳井社長が語る危機感…世界から見て“年収200万円台の国”日本はどう生き残る?(2024年8月26日掲載)|日テレNEWS NNN

 かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」といわれていたことが嘘のような凋落ぶり、柳井社長が危機感を抱くのも理解できます。様々な理由があってのことなのでしょうが、政治も企業も間違いを間違いと認めず、是正できずにきたのですから、自然な成り行きでの結果に思えます。

 

 

「参考文書」

「日本人滅びる」論争、柳井氏発言に賛否 前沢氏、三木谷氏らが見解 | 毎日新聞

前澤友作氏 ユニクロ柳井社長の日本経済への提言に“反論”「僕はなんだか逆のように感じます」― スポニチ Sponichi Annex 芸能

《独自》ユニクロ柳井氏「日本人は滅びる」発言に元ネスレ日本CEOが賛同 「“世界の中の日本”の立ち位置を正確に表わしている」バブル崩壊後の日本企業の失敗とは | マネーポストWEB - Part 3

 

 一方、中国が供給網をも支配するようになり、経済的に米国を脅かすような存在となりました。日本と異なり対立もいとわないようです。主要商品・サービスのシェアにおいて、米国と激しく競い合うようになっています。

点検 世界シェア71品目:日本経済新聞

 日本は、あっという間に中国に追い抜かれ、トップシェア品目数では中国の後塵を拝するようになりました。先端品など成長市場で苦戦が続き、競争力強化が課題になっているといいます。

 次の総理大臣を選ぶことになる自民党総裁選が続いています。誰が総理の座を射止めても変化は起こりそうにもなく、同じことが繰り返されることになりそうな気もします。こんなことで凋落に歯止めがかかることはあるのでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

子、衛に適(ゆ)く。冉有(ぜんゆう)僕(ぼく)たり。子曰わく、庶(おお)いかな、と。冉有曰わく、既に庶し。又 何をか加えん、と。曰わく、之を富まさん、と。曰わく、既に富めば、又 何をか加えん、と。曰わく、之を教えん、と。(「子路第十三」9)

 孔子は、衛の国へ行ったとき、車の御者を務めた冉有に「人が多いな」といいました。冉有は「人が多い、この上に何を与えましょうか」と質問しました。孔子は「豊かにすることだ」と答えました。冉有は「みなを富ますことができましたら、何を加えましょうか」と質問しました。孔子は「教育だ」といいました。

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少子高齢化」、危機感は募るばかりです。それ以外にも問題が解決されずに山積みのままです。大胆に変えていけばいいだけなのに、ためらいがあったりするのでしょうか。

 なぜそれを乗り越えることができないのか、不思議でなりません。何も好んで、ジョージ・オーウェルが描くようなディストピアのような世界に導くこともはないはずなのに、どうもそちらに引っ張られているように思えてなりません。努力の方向を間違えているだけのように思えます。

 

「参考文書」

【連休に読む本】人気SF書評家が「1945年に刊行されたのに、今を生きる私たちが何度でも立ち戻るべき作品」と絶賛する恐ろしい一冊とは? | 「これから何が起こるのか」を知るための教養 SF超入門 | ダイヤモンド・オンライン

安田峰俊『中国ぎらいのための中国史』(PHP研究所)【今月の一冊】:時事ドットコム

 

 

【円高株安】伸びない日経平均、進まない企業変革、リコーがようやくリストラ

 改革期待で史上最高値を更新した日経平均株価ですが、一時の勢いが失せたようです。ボラティリティが高まり、短期間が乱高下繰り返すようになっています。

米国景気に一喜一憂する日本株 最高値に向け経営者がすべきこと:日経ビジネス電子版

 改革期待はどこにやら、米国の経済指標とドル円相場に振り回されるようになっているといいます。株価の先行きは「グローバルのマクロ環境次第だ」との声が専門家から上がっているといいます。

 

 

 当面は円高と株安が同時進行しやすい状況だといいます。日米欧の中央銀行の政策次第のようです。

止まらぬ円高・株安スパイラル 「9月株安」これからか 日経QUICKニュース 張間正義 - 日本経済新聞

 市場の期待に応えて改革を確実なものとして成果をあげ続ければ状況は異なるものになるのでしょうが、そうはなりそうにもないようです。

 事務機器大手のリコーが国内外で2000人の人員を削減すると発表したそうです。オフィス向け事務機の営業部門や保守メンテナンス、管理など幅広い部門が対象となるといいます。

リコー、国内外の2000人削減 事務機縮小受けDXに集中 - 日本経済新聞

 改革遅れの最たる例といっていいのでしょうか。ペーパーレス化で事務機器市場が縮小するのにらんでのことといいます。オフィス業務のDX:デジタルトランスフォーメーション支援に経営資源を集中するそうです。

 悲しいかな、まだまだDXが進んでいないのが世の現実ということでしょうか。これでは市場の期待には応えられそうにありません。

 

 

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歳 寒くして、然(しか)る後に松佰(しょうはく)の後れて彫(凋)(しぼ)むを知る。(「子罕第九」28)

 寒さの厳しい年があるとき、そのときになって、松、伯が他の木々よりも遅れて萎むことをはじめて知ると孔子は言いました。

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 常緑樹の「松」「伯」を逆のたとえにして、節操がない人はすぐ志を変えることを言っているといいます。経営者たちの変革の志もそんなものなのかもしれません。ついつい楽な方へと流されてしまうから、いつまでも変わることなく、みなの期待を裏切り続け、利用されるだけになってしまうのかもしれません。

 

 

 市場関係者においても、自民党総裁選は関心事のようです。「誰が当選するかよりも岸田政権の新しい資本主義・積極財政の方針が継承されるかどうかが焦点」との声が多いようです。

アングル:自民総裁選、市場は「岸田路線」の継続性を見極め | ロイター

 岸田首相がアベノミクスを継承し、株式市場や企業統治の改革などをさらに進め、日本の資本市場が活況を呈するようになり、日経平均が史上最高値を更新するようになったとの見立てのようです。岸田首相も当初は「金融所得課税強化」などの姿勢を打ち出して、市場に敬遠されていたといいます。それが方針転換してからそれなりに高い評価を得るようになったそうです。

 こうしたことが政治なのでしょうし、それを利害調整と呼んだりするのかもしれません。市場は「岸田政権の経済政策の方針が継承され、企業活動の回復を阻害しないように、日銀には緩和的な金融政策の継続を求めていく」と望んでいるようです。これで企業改革が一段と弾みがついて、企業活動が活況を呈するようになればいいのですが、どうにも疑問もわきます。たんに金融業界第一に考えてのことではないかと思えた入りしますが、どうなのでしょうか。

 市場が警戒し、印象の悪い石破元幹事長、河野デジタル担当相や茂木幹事長が選ばれることになると、もしかして企業が自主的な改革に取り組み始めるようになるのかもしれません。利害調整といえば聞こえはいいですが、あまり近寄りすぎていいなりになるよりは、適度な緊張関係があったほうが良い時もあるのでしょう。そうした環境があってこそ、改革、変革は進んでいきそうな気がします。

 

「参考文書」

なぜ日本企業にESGが浸透しないのか ビジネスモデル変革の必要性 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

日本の大問題「"組織カルチャー"の変革」の秘策 ポイントは「"LOFT"カルチャー」!専門家が解説 | 企業経営・会計・制度 | 東洋経済オンライン

銀行株の息切れが映す「迷い」 利上げ恩恵、確信持てず 篠崎健太 - 日本経済新聞

 

トランプの劣化、潮目変わりそうな米大統領選、論戦始まる自民党総裁選、誰がリーダーの器か

 誰が、次のリーダーを射止めることになるのでしょうか。米国、日本において、選挙に向け、候補者がそれぞれに主張し、他の候補を批判しています。

トランプ関税は米国株にリスク、1期目と異なる戦略必要-ラザード - Bloomberg

 メディアをはじめ様々な専門家が候補者を分析評価しています。

 耳障りのいい声ばかり聞いていては、自分の弱点を知ることはできません。痛烈な批判こそ、弱点を指摘してくれているのでしょう。その声に素直に耳を傾けて自分のものにできれば、最強のリーダーになれます。しかし人格否定されると勘違いして、なかなか素直に聞くことができないのが人というものなのでしょうか。

 

 

 経験を重ねていけば自然と、自分と異なる思想を聞いても、腹を立てずに素直に耳に入るようになっていくものです。反発して角を立てるようなことはせず、また自分がしたいとおりに振舞っても、節度を失うこともなくなり、支持を得やすくなるのではないでしょうか。

【コラム】トランプ氏が討論会で露呈した劣化-オブライエン - Bloomberg

 こうした自由な境地に到達していけるはずなのに、トランプ氏はそうはならないようです。強欲がゆえのことなのでしょうか。

 しかめっ面、不愛想な仏頂面、そんな表情を公衆の面前にさらすなくのでなく、表情を少し和らげてみなに語りかけるように話すだけで印象は異なり、無党派層の支持も得ることもありそうな気がします。

 


www.youtube.com

「選挙の顔」を選ぶ自民党総裁

 自民党の総裁選でも論戦が始まりました。候補者が真顔で政策主張しています。

自民党総裁選告示、最多候補者9人 本当の争点は刷新感と安定感:日経ビジネス電子版

 衆院解散・総選挙の実施が確実視されているそうで、早くも「選挙の顔」選びだとの声も上がっているようです。政策論争に加えて「刷新感」と「安定感」を競う戦いになるといいます。それが今求められているリーダー像なのでしょうか。これではなかなか国が良くなることはなさそうです。

 

 

 主張する政策ばかりでなく、米国のように人柄を含めリーダーの資質を誰が最も備えているのか、それがもっと語られてもよさそうな気がします。首相が不人気となって政権の座を追われるのはそれが問題になるのでしょうから。

論語に学ぶ

性 相(あい)近し。習い相遠し。子曰わく、唯(ただ)上知(じょうち)と下愚(げぐ)とは、移らず。(「陽貨第十七」2)

 人は先天的に差はない。後天的に教育や生活によって向上ないし堕落して差が生まれてくるのだ。ただ最高の知者と最下等の愚者は下降ないし上昇が不可能であると孔子は言いました。

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 継続的な学びが重要ということなのでしょう。その上、賢明な人は、悪い境遇や環境に左右され堕落することはない。一方、愚かな者は、どんなに良い境遇や環境のもとにおかれても賢者にはなれないともいっているようです。

 

 

 このAI時代、議員たちも自己分析して自分自身を正しく理解することから始めるべきなのかもしれません。

自分がヤバい思想にハマらないか俯瞰する仕組みが欲しい|深津 貴之 (fladdict)

 深津式プロンプトを提唱するなど生成AIに早くから精通する深津貴之さんが生成AIを活用し、「自分がヤバい思想にハマらないか俯瞰する仕組み」の実験を行っています。議員さんたちもこうした手法で自己分析し是正できるようになれば、思い込みを排して、政策を含めて言動がよりよいものになっていきそうな気がします。

 9月に入っても猛暑が一向に収まる気配を見せません。気候危機の時代に突入したということでしょうか。ウクライナパレスチナ ガザでの軍事衝突の終わりが見えません。世界のあちこちで地政学リスクが高まり、戦争の時代の様相です。こんな時代だからこそ、過激でヤバい思想に陥るのではなく、危機から脱するようにふるまうことが求められるはずです。

 政策は現実的であるべきなのでしょうし、それがみなが納得するように社会実装されていくのが望ましいのでしょう。リーダーはそんな人物であって欲しいものです。 

 

「参考文書」

「兵庫県知事」嫌悪表情に表れた自己正当化の心理 反省の言葉を述べながらも追及には納得していない | 国内政治 | 東洋経済オンライン

出世した人の顔写真がなぜ無愛想で仏頂面なのかわかった…偉い人が笑わなくなり「イヤな顔」になる納得の理由 自分が笑い、相手を笑わせることがビジネスにもたらすスゴイ威力 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

 

トランプ、ハリスのテレビ討論会、注目はその立ち振る舞い、大統領らしさ

 米国で11月の大統領選に向け、民主党ハリス副大統領とトランプ前大統領がテレビ討論会で論戦を交わし、ハリス氏のパフォーマンスが上回っていたとの世論調査結果が出ました。米国では政策のみならず、その立ち振る舞いなどを含めてどちらが大統領にふさわしいかとの尺度でも評価されるそうです。90分通してみたわけではありませんが、確かにハリス氏の方が好印象でした。

【米大統領選2024】 人気歌手テイラー・スウィフトさん、ハリス候補支持を表明 討論会直後 - BBCニュース

 討論会後、歌手のテイラースイフトさんがハリス氏支持を表明していました。

「彼女は安定した、有能なリーダーだと私は思うし、混乱ではなく落ち着いた指導力を得られれば、この国の私たちはもっとたくさんのことを達成できると思うからです」とインスタグラムでテイラーは語っています。

 

 

「私は自分で調べて、自分の選択を決めました。皆さんはそれぞれ皆さんで調べて、自分で決めてください」とスウィフトさんは語り、さらに有権者登録を速やかに済ませるよう呼びかけています。

www.instagram.com

 また、トランプ氏が、スウィフトさんが支持しているかのような偽情報を拡散させたことにもふれ、AIの懸念を示し、偽情報と戦うためにも真実を明かしたとしています。

 投稿の終わりには「Taylor Swift Childless Cat Lady」と記し、共和党副大統領候補のJ・D・バンスを痛烈に皮肉っています。国のリーダーとしてあるまじき行為とでも言いたかったのでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

知 之に及ぶも、仁 之を守る能(あた)わざれば、之を得ると雖(いえど)も、必ず之を失う。知 之に及び、仁 能(よ)く之を守るも、荘(そう)以て之に莅(のぞ)まざれば、則ち民 敬せず。知 之に及び、仁能く之を守り、荘以て之に莅めども、之を動かすに礼を以てせざれば、未だ善(よ)からざるなり。(「衛霊公第十五」33)

 知識、学問が十分であっても、「仁」人の道を守ることができなければ、たとい地位を得たとしても、きっと失うだろう。知識、学問があり、道徳的であっても、厳かな態度で接しなければ、人々は敬意を払わない。知識、学問、道徳、厳かな態度がそろっていても、人々を動かすには、人間として遇する礼儀をもってしなければ、まだ善しとすることはできないと孔子は言いました。

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 時代に時代によって、リーダーに求められる資質は変わるのかもしれませんが、それでも本質的なところでは大きな変化もなく、その立ち振る舞いも重要な要素ということなのでしょう。

 

 

 パワハラ、おねだり疑惑の兵庫県知事が涙ながらに辞職しないとの考えを示していました。如何なものでしょうか。誰もそんな姿を見たくはありません。またそれで同情もないような気がします。

「誰から聞いたんや、名前言え」「グルやったんちゃうんか」 兵庫県知事告発者捜しの全容 - 産経ニュース

 身から出た錆、威厳さを感じさせるような振る舞いがありません。みなが感心するようなリーダーになってもらいたいものです。威厳さがあってもよさそうです。そのためには人格を高めなければならないのではないでしょうか。

 自民党総裁選挙が告示され、選挙戦が正式に始まったようです。論戦も本格化、政治とカネの問題を受けた党改革のあり方や、経済・財政政策などが争点になるそうです。政策ばかりでなく、その人間性や人格、リーダーの資質も判断材料になって欲しいものです。議員、党員、党友はどんな基準で誰を選ぶことになるのでしょうか。国民が直接選べないだけに気になります。ニュータイプのリーダーの誕生が待たれます。

 

「参考文書」

視聴者の63%、ハリス氏が良かった 米大統領討論会 - CNN.co.jp

【アメリカ大統領選挙】テレビ討論会タイムライン 世論調査「ハリス氏勝利」 タイムライン - 日本経済新聞

テイラー・スウィフトさん、アメリカ大統領選挙でハリス氏支持 - 日本経済新聞

兵庫県 斎藤知事“県民から負託” 辞職しない考え重ねて示す | NHK | 兵庫県

 

 

AIを搭載する新しいiPhone登場、先端情報端末は海外製だけでいいのか

 米アップルが新製品発表会「It's Glowtime」を開催、最新のiPhone、16シリーズが発表されました。「AIのために一から設計された初のiPhoneを紹介できることに興奮している」とティム・クックCEOは語っていました。

アップル、「待望のAIスマホ」iPhone 16デビューも株価は1%下落 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 OSに生成AIを直接統合するよう設計されているといいます。このアップルのAI「Apple Intelligence」の推進にあたってプライバシーを重視する姿勢を強調したそうです。

 アップルの株価は、イベントの開始直後には下落したそうです。とはいえ、過去同様に消費者の買い替え需要を喚起、この先また上昇に転じそうな気もします。まだアップルの時代が続きそうです。

 

 

 中国では、ファーウェイ 華為技術が、三つ折り可能な世界初のデバイスを発表したといいます。10インチのタブレットをポケットに収めると約束しているそうです。アップルのiPhone16を発表直後のことといいます。

ファーウェイが三つ折りスマホ、40万円から-iPhone16発表直後に披露 - Bloomberg

 今回発表された新しいタブレット「Mate XT」の価格は1万9999元(約40万3000円)からだそうです。このモデルが普及するかには疑問もあるといいます。みながAIに注力して商品開発を進める中、ハードウエアエンジニアリングに軸足を置くファーウェイの姿勢は際立っているといいます。しかし、ファーウェイはここ1年でアップルからシェアを取り戻しつつあるといいます。

「参考文書」

ファーウェイ、6四半期連続の増収-中国スマホ市場でアップル制す - Bloomberg

 日本メーカの見る影もありません。かつては最新の日本のデバイスに心を躍らせたものです。気がつけば、身の回りには海外製品が増えました。時代が変わり、グローバル化から保護色を強まりそうですが、この先も最先端デバイスなど多くの商品を海外に頼ることが続くことになるのでしょうか。

 

 

「DX」に「GX」、そして「半導体」、政府主導のもと、官民が協力して事にあたっています。最先端なのでしょうか。ここから新しいモノやサービスは生まれることはあるのでしょうか。新しいチャレンジのように思われることも、結局、世界からの遅れを挽回できるのがやっとになりそうな気もします。

政府が手厚くサポートした業界は過去、伸びた試しがないように思う。カメラやバイクは政府が放置していたら、いつのまにか世界制覇している。政府があの手この手で口や手を出す『金融』と『通信』は、日本独自に発展していて世界では通用しない。(出所:日経ビジネス

 こんなうえ、結果につながる利害調整もできないのなら、政治としての機能をはたしていないのでしょう。何かが欠けているのか理解しているのでしょうか。

論語に学ぶ

君子は食に飽くるを求むることなく、居(お)るに安きを求むること無し。事に敏に、言に慎み、有道に就きて正す。学を好むと謂う可(べ)きのみ。 (「学而第一」14)

 君子 教養人は美食を求め、豪華で心地よい邸宅に住むことはさして難事ではないが、そんなことの満足にとどまってはならない。公の事に務めるべきだ。なすべき仕事はすばやくこなし、言葉は慎重に、その上、まずは優れた人格者を訪ねて、自分の言動に批判を乞うて自ら正していくようにする。こうしたことのできる人を学を好む人とはっきりいってよいと孔子は言いました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 

 

 敗戦を経験し貧しかった時代から高度成長期を経て、人々は豊かになったはずなのに、時代が逆流するかのように貧しくなる人が増え、美食とか住居が高嶺の花となり贅沢となって、だんだんとそれが夢になっていくようなことはないでしょうか。

 孔子の言葉とは裏腹に、権力にある側の人たちが学ぶことなく、自分たちばかりを優先するようになった結果なのかもしれません。

学問を好むというのは、理論を無視するのでは決してないが、それを内的にもてあそぶことではなく、理論をつつんで外にあらわれる自己の行動が道にかなっているかどうかを省察することだとするのである。 (論語 桑原武夫

 リスキリング、学び直し、アンラーニング、これらが求められているのは権力者たちのなのかもしれません。

 与野党が新しいリーダーを選ぶ選挙戦を繰り広げ、立候補者が様々に主張します。与野党問わず、保守、リベラルな主張がごちゃ混ぜのようです。もうそうしたカテゴリーはあまり重要ではなくなっているのかもしれません。

 しかし、主張に耳を傾ければ、この国には何の進歩もなかったのではないかと感じます。問題は解決されず、同じ問題がいつものように語られています。長く続いた自民党政治では解決はなかったといってよさそうです。改革が求められているのでしょうが、改革できるリーダーが誕生することはあるのでしょうか。

ビル・エモット氏「公約を掲げ続けた岸田首相の過ち。非現実なスローガン実行は命取り」:日経ビジネス電子版

 よくも知らずに経済に首を突っ込むのは避けるべきなのでしょう。対話能力もなく調整能力もないのですから。それよりは学びを深め、人格を高めて、まずは足元の政治改革に専念すべきなのでしょう。政治の関与が薄まれば、色々ところで活気づき、新しいことも自然発生するようになるのかもしれません。