「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

治安の悪化、差別、まん延する不正、問題解決できなくなった国

 

「ルフィ」とは何者か、社会を震撼させている広域強盗事件の容疑者がフィリピンから移送されるニュースが報じられています。

 一方で、首相秘書官による差別発言で政治は混乱し、国連事務総長がこの件について言及したそうです。

「誰を愛すかで差別はならぬ」 国連報道官、荒井元秘書官更迭で | 毎日新聞

 しかし、いまだ自民党保守系議員は「LGBT理解増進法案」に反対し、「差別の禁止規定や罰則は、逆に社会を分断させてしまう」と反発しているそうです。

悪化していく国家

 連日のように凶悪な強盗事件が起こるようになり、また、神奈川県では高校生が高校生を刃物で切り付け、埼玉なでも通りすがりの人が傷つける事件が起きました。殺傷事件の報道も後を絶ちません。

 また、外食テロと称される迷惑行為も横行しています。巨大国家プロジェクトであった東京五輪汚職にまみれ、企業の不正報道も後を絶ちません。

 こんなことが常態化し、善悪の分別もつかなくなってしまった国家が、私たちの国「日本」なのでしょうか。

 

 

物価高騰

 物価の高騰に歯止めがかからず、電気料金はこの先も値上げが続くといいます。ウクライナ危機で、電力の自由化によって誕生した新電力の経営が厳しくなり、淘汰が進んでいるといいます。

 一方で、大手電力は競争を妨げるカルテルや情報漏洩など不正に手を染めるようになり、いびつな寡占に逆戻りしかねない状況といいます。

新電力の淘汰進む、企業シェア2割に低下 大手寡占懸念: 日本経済新聞

 記事は電力の安定供給と公正な競争できる環境の整備が求められると指摘していますが、政府の対応はどうなっているのでしょうか。

政策のゆがみ

 中央銀行日本銀行は、2%の物価目標を掲げていますが、いまだ賃上げが追い付かず、目標は達成されていないといい、緩和政策を続ける姿勢を崩していません。

 一方で、政策のゆがみが顕在化するように矛盾も生じているようです。

国債、崩れた日銀買い占め 外国人の売り4月に照準か: 日本経済新聞

日銀の国債買い占めの一角が崩れ始めた。市場から吸い上げた国債を、再び市場に放出せざるを得なくなっている。(出所:日本経済新聞

 記事によれば、買い占めによる取引の枯渇、価格のゆがみなど、副作用を無視できなくなったためといいます。また、政策の持続性は低いとみた海外投資家が国債売りを続けているそうです。

行政改革

 立憲民主党日本維新の会行政改革プロジェクトチームが、「政権は国民の負担を少しでも減らす努力を行うことが必要」として、休眠状態の国有財産を視察し、防衛費増額へ増税方針を示す岸田政権に対し、民間への売却などで防衛財源に回すよう求めていく考えといいます。

国有財産売却で財源確保 立・維、旧公務員住宅視察:時事ドットコム

 資産売却による財政の健全化は進めるべきと思いますが、売却益を防衛費に回すのどうなのでしょうか。それより優先して解決すべき課題があるはずです。

 

 

論語に学ぶ

驥(き)は其の力を称(ほ)めずして、其の徳を称むるなり。(「憲問第十四」33)

 名馬の驥は、その力を褒めるのではなく、その節度ある風格を褒めていると意味します。

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「驥」とは、一日に千里を行く名馬、転じて才能ある優れた人物をあらわすといいます。

 メディアが囃し立てる人たち、選挙で選ばれる政治家たち、そうした人たちをみるとき、才能や能力などには注目します。しかし、時に問題を起こしては世間を騒がせます。人を知る尺度はそれでいいのだろうかと感じます。

 

 

再発防止

「ルフィ」誰だったのか、事件の全容が解明され、二度と同じような事件が起きないよう、再発防止策を完全なものにして欲しいものです。

VIP豪遊から転落、脱出目指しエスカレートか フィリピンの収容所で:時事ドットコム

 ただ誰がその防止策を講ずることができるのでしょうか。

 国家を統治する政治は混乱し続け、規範や秩序を示すことも出来なくなっているようです。このままでは「悪」がなくなることはなく、「悪」がはびこる社会になってしまいそうです。

 

差別発言で揺れる政権与党、首相の言葉のように社会が変わるのかもしれない

 

 米国が飛来した気球を撃墜したことで米中の緊張が再燃しかねないといいます。対中強硬姿勢の野党共和党は弱腰と国際社会から見られてしまえば、米国の影響力が低下することを懸念しているようです。

 バイデン政権はそうした共和党の声を無視できないようです。これが米国の政治なのでしょうか。

 一方、中国も国際社会への影響力と国内世論を考慮して、米国を批判するのでしょう。

 自国の威信と国内世論を気にして対立する両国、こんなことに巻き込まれては損するばかりで何もいいことはありそうにありません。

 緊張を高めるよりは融和的であって欲しいものです。またそう働きかけをすべきなのでしょう。それが自国民の利益になり、それによって国際貢献も果たせそうな気がします。

 

 

世論に動かされる

 首相秘書官の差別発言を端にして社会が揺れています。これまで「LGBT理解増進法案」に反対していた自民党の態度に変化があるようです。

 自民党幹部が話し合い、この法案を前向きに進めていく方向で一致したといいます。

【速報】自民党幹部、「LGBT理解増進法案」前向きに進めることで一致 | TBS NEWS DIG (1ページ)

 ただ保守系議員を中心にして依然として反対論は根強いともいいます。

社会が変わってしまう

 やはり自民党保守系といわれる議員たちと世相の間に大きなズレがあるのでしょうか。

 こうした報道を見ていると、首相が述べた「社会が変わってしまう」、この言葉のように社会が変わるのかもしれないと思えたりします。

 一方で、自民党内には「保守とは寛容さ」との声もあるといいます。

「保守」とは一体何だろうかとも感じますし、どちらが自民の本流なのでしょうか。

デフレマインド

 コロナ禍で積み上がった「コロナ貯蓄」が、日本では減らずに増え続けているそうです。将来不安などで個人消費にお金が回っていないといいます。

「コロナ貯蓄」使わぬ日本 米国は6割減、個人消費に差: 日本経済新聞

 こうした状況について、ある専門家は、デフレマインドに侵されている日本では節約する人が多いといいます。

 節約すること自体は悪いことではないような気がします。ただ将来不安があるから、なお一層節約に努めようとの意識が生まれるのかもしれません。これがデフレにつながったとするのなら、将来不安を解消しない限り改善はないのでしょう。一体、誰がこの不安をもたらしているのでしょうか。

 

 

 リフレ政策の下、大盤振る舞いを長く続けてきました。じゃぶじゃぶとお金を使い、膨大な政府債務が積み上がりました。その債務に対する国民一人あたりの負担額も報じられたりします。将来に不安を感じて当たり前のことのように思えます。

 国民が感じる不安の根源にスポットをあてず、経済を回せという論理に無理があったのでしょう。

 政治が他国のように、もっと国民を思うようになれば、社会の空気にも変化が起こるのではないでしょうか。

論語に学ぶ

寛(かん)なれば則(すなわ)ち衆を得、信なれば則ち民任じ。敏なれば則ち功有り、公なれば則ち説(よろこ)ぶ。(「堯曰第二十」1)

 統治が「寛」、寛大、寛容であれば、人々の支持を得、「信」言行一致であれば、人々は信頼し、「敏」処理が敏速であれば実績が上り、「公」公平であれば、喜ぶと意味します。

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 孔子の統治における理想を表した言葉です。「保守」とか「リベラル」にこだわらず、こうした心構えが基本となれば、世論が変わり、社会がより良い方向に向かうのではないでしょうか。

 

 

 覇権争いを続ける米中の指導者は、もしかしたらこうしたことを知っているのかもしれません。

 それぞれに様々な問題は抱えているのでしょうが、少なくとも世論を得、信用されて政治ができることを知っているのでしょう。それが日本との違いなのでしょう。

 

「参考文書」

同性婚で「社会変わってしまう」は首相のアドリブ 問われる人権感覚 [岸田政権]:朝日新聞デジタル

 

不可解な首相の言動、もう諦めるしかないのか

 

 社会を揺るがすような事件や醜い出来事が続いています。これが私たちの国なのかと思うと、がっかりするばかりです。

 性的少数者カップルを侮辱する差別発言で更迭された荒井首相秘書官の件が海外メディアでも取り上げられているといいます。

「G7で唯一同性婚を認めない国」首相秘書官更迭、海外でも報道 | 毎日新聞

 記事によれば、英BBCは、「いまだに伝統的な男女の役割分担、伝統的家族観に大きく縛られている」と指摘し、「主要7カ国(G7)で唯一、同性婚を認めていない」と報じたそうです。現実なので、あきらめるほかないのでしょうか。

 

 

フィリピンに2000億円超の支援

 世間を騒がす広域強盗事件が連日のように報道されています。来日予定のマルコス比大統領の到着前に、容疑者の引き渡しがあるのではないかといいます。

 一方、大統領到着前に、色々な準備も進んでいるようです。年間2千億円超の支援を表明し、また、中国を念頭に米国を含む3カ国の安全保障協力の深化を確認する方向といいます。

岸田首相、フィリピンに年間2000億円支援へ 1兆円防衛費増税の一方で海外バラマキ18兆円超に国民の怒り沸騰 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]

 SNSで話題になっているといいます。わからないことではないです。防衛費増額など政府施策で増税議論になっている中、ぽんと2000億円を出すというと、不条理と感じないわけでもありません。ましてこのタイミングでと感じます。

正々堂々

 正々堂々と国会で議論すると語った首相の答弁で、はぐらかしが多く、疑問解消に繋がっていないといいます。

 一部自民党議員からは「国会を無気力が覆っている。首相も野党も責任放棄だ」と嘆いたているといいます。

原発回帰、疑問解消せず はぐらかす岸田首相、腰引ける野党:時事ドットコム

 原発回帰については、「政策転換」を認めず、第6次エネルギー基本計画に「原子力は持続的に活用」と記されていることを理由にして、「方針は変わらない」としているといいます。またベースロード電源のひとつにあがる再生可能エネルギーについては、優先するといいつつ、「わが国は山と深い海に囲まれ、再エネ適地が限られる」と反論し、議論が噛み合わないそうです。

 そういっても、洋上風力発電設備をEEZ 排他的経済水域に設置するため法整備を進める方針といいます。

洋上風力発電施設のEEZ内設置へ法整備を検討 政府 | NHK | 脱炭素社会への動き

 日本の領土や領海内だけでは十分な風力を得られる場所は多くないためだそうです。

 国会での答弁と現実に進める政策が一致していないように見えます。問題を解決しようとの意識が欠如していないでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

 王孫賈(おうそんか)問うて曰わく、其の奥に媚びんよりは、寧ろ竈(そう)に媚びよは、何の謂いぞや、と。子曰わく、然らず。罪を天に獲(う)れば、禱る所無し、と。(「八佾第三」13)

 衛の国の実権を握る王孫賈が孔子に「奥座敷(実力を失った君主)に取り入るより、台所(実権者)に取り入りるとは、これいかに」と問います。孔子は「いやいや、お天道さまに背いて叱られては、お許しはどこからも出ませぬでな」と答えたといいます。

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 首相の言動もこのような感じでしょうか。主権者である国民より、党の多数派に媚びるというところでしょうか。

 それでは、天道様から罪を頂いたようなものです。その罰を首相個人が負うことになればよいですが、国、そして国民にとっての厄にならないことを祈るだけです。

 

「参考文書」

岸田首相、性的少数者蔑視の発言した秘書官を更迭 - BBCニュース

比に年間2千億円超支援へ 首相、米と3カ国安保協力:東京新聞 TOKYO Web

 

【首相秘書官の更迭劇】「多様性」とは何なのか、気になる首相の言動不一致と思考停止

 

 同性婚について差別発言した荒井首相秘書官が更迭されました。「多様性を尊重し包摂的な社会を実現していく内閣の考え方にはまったくそぐわない。言語道断だ」との理由を首相は説明したといいます。

岸田首相、荒井秘書官を更迭 同性婚巡り差別発言: 日本経済新聞

 その首相は1日の国会で、同性婚について言及し、「制度を改正するとなると、家族観や価値観、社会が変わってしまう課題」と述べていました。どうにも首相の言動が一致していないように感じてなりません。

 

 

 首相が述べる「多様性を尊重し包摂的な社会を実現」とは一体何を指すのでしょうか。

「多様性」「包摂的」という言葉をどういう意味で使っているのか気になります。

言葉

 その言葉の意味を知らないのに、人はなんとなくわかったような気になって、思考停止してしまうことがあるといいます。

たとえば、デジタルトランスフォーメーション(DX:ITによる変革)とかSDGs(持続可能な開発目標)とか言われて、実際は何も知らないのに、なんとなくわかったような気になってしまう。あるいは「それはフェイクニュースだ」と言うことで議論に勝った気になり、その先は何も考えない。考える道具として役立つ言葉が、思考停止の道具になってしまっています。(出所:PHPオンライン衆知)

DXやSDGsを正しく理解してるか? 「言葉ばかりに捉われる現代人」へ養老孟司の問い | PHPオンライン衆知|PHP研究所

 記事によれば、養老孟司氏は、「近年は軽々しい言葉があふれかえるようになり、その言葉だけに捉われていると、言葉で表されない大切なものを見逃してしまうことになりかねない」と述べています。

 首相も世相をくみ取り、「多様性を尊重し包摂的な社会を実現」とは言ったものの、言葉で表現されていない社会の実態を理解できずに、ただ言葉を使っているだけのようにも見えてしまいます。

 

 

論語に学ぶ

君子は其の知らざる所に於いては、蓋(けだ)し闕如(けつじょ)たり。名正しからざれば、則ち言順(げんじゅん)ならず。言順ならざれば、則ち事成らず、事成らざれば、則ち礼楽(れいがく)興(おこ)らず。礼楽興らざれば、則ち刑罰 中(あ)たらず。刑罰 中たらざれば、則ち民 手足を錯(お)く所無し。故に君子 之を名づくれば、必ず言う可し。之を言えば、必ず行う可し。君子は其の言に於いて、苟(いやしく)もする所 無きのみ、と。(「子路第十三」3)

 君子 教養人たる者は、自分が知らないことについては、知らないままにすることだ。名(文字、記号)が正しくなければ、言(言葉や論理)が妥当でない。言が妥当でないと、政治が達成されない。政治が達成されないと、礼楽(規範や道徳)が盛んとならなくなる。礼楽が盛んにならないと、むやみに処罰するばかりで行き過ぎとなり、刑罰が当を得なくなる。刑罰が当を得なくなると、民には不安でゆっくり手足を伸ばして安らかに暮らすことができなくなる。

 だからこそ、君子 教養人は、正しく名づければ、主張(言)の筋を通すことができ、それができると政治が機能し、道徳が守られ妥当な刑罰を行うことができるようになる。それ故、君子はその発言においては、軽はずみがあってはならないと意味します。

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 「言葉を知らずしては、政治は成立せず、規範や道徳が乱れ、むやみに処罰ばかりとなって、国民みなが不安を感じるようになる」、首相にも知って欲しい孔子の言葉です。

 

 

追求

 野党も事態を重く受け止めたのでしょうか。国会でこの問題を追及するそうです。

首相秘書官の差別発言「包摂とほど遠い官邸の空気」 立憲・泉代表 [立憲] [岸田政権]:朝日新聞デジタル

首相には「包摂」や「多様性」が何を指すのか、明快に答弁してもらいたい。(出所:朝日新聞

 さて、首相はどんな答弁をするのでしょうか。

 

【国際秩序は保てるか】差別や同性婚で欧米から批判される日本、失言を繰り返す政府関係者

 

 国連の人権理事会が、日本の人権状況についての審査を行い、各国からの勧告を盛り込んだ報告書が採択したそうです。

国連の人権理事会 日本の人権状況を審査 死刑廃止などを勧告 | NHK | LGBTQ

報告書には、115の国と地域から表明された300の勧告が盛り込まれ、死刑制度の廃止や、国際的な基準に沿った独立した人権救済機関の設置を求める勧告が多く記載されました。(出所:NHK

 記事によれば、欧米諸国からは、性的マイノリティーへの差別の解消や、同性婚を合法化すること、政治や経済分野における女性の参加を促進することなどを求める勧告が盛り込まれたといいます。

 

 

失言、それとも本音

 そんな中、また政府関係者が失言し、その発言を撤回したそうです。

荒井総理大臣秘書官 同性婚「見るのも嫌だ」発言 撤回し謝罪 | NHK | LGBTQ

 荒井総理大臣秘書官が、記者団の取材で同性婚について「マイナスだ。秘書官もみんな反対している。僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいたらやっぱり嫌だ」と述べ、「もちろん人権や価値観は尊重するが、心の底では嫌だ。同性婚を認めたら、国を捨てる人が出てくる」と発言したそうです。

 その後、荒井秘書官は、「差別的なことを思っていると捉えられたとしたら撤回する」と発言を撤回したといいます。

 本音がぽろりというところでしょうか。その撤回理由を聞いてもそう思わざるを得ません。

 正しいことを発言しているのなら、撤回する必要もないのでしょう。自身が信じることが社会と乖離していることに気づくべきではないでしょうか。

秩序、それは力なのか

 国際秩序維持するためといって、欧米諸国と足並みを揃えようと防衛費を増額させる一方で、人権についての足並みはそろいません。これで国際秩序を保つことはできるのだろうか疑問に感じます。

 人権が秩序の根幹にならないのでしょうか。力によってのみ秩序を維持させようとすれば、対立する国と何ら変わりません。首相はそういう国にしたいのでしょうか。まったくもってこわい話です。

 

 

論語に学ぶ

季氏 閔子鶱(びんしけん)をして費の宰と為ら使(し)む。閔子鶱曰わく、善く我が為に辞せよ。如(も)し我を復(ふたた)びする者有らば、則ち吾は必ず汶上(ぶんじょう)に在(あ)らん、と。(「雍也第六」9)

 魯の国の実質支配者 季氏が、徳行の士として著名であった閔子鶱を採用して治めにくい費という地の長官にしようとして使いを出したところ、閔子鶱は季氏の不徳を知っていたので、使者にほどよくお断りしてほしい、もし再度招かれるようなことがあったなら、きっと私は国境の汶川のほとりに逃れて、外国へ亡命することになるでしょうといいました。

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「類は友を呼ぶ」、国のリーダーが不徳であれば、徳を知る者は去り、その周りには不徳なものが集まってしまうことになるということでしょうか。

 

 

7人の首相に仕えた賢人

 首相官邸の名裏方 元内閣官房副長官の石原信雄氏が亡くなりました。自民党が下野するなどの混乱期にあって「政」と「官」の接点の役回りに徹し、7年余の長期にわたり、7人の首相の番頭役を務めた人だったといいます。

追悼 「官僚は政権の下僕になるな」 7人の総理を支えた元次官の警鐘 (3ページ目):日経ビジネス電子版

 存命時、石原氏は内閣人事局による人事運営について批判していたそうです。

内閣は公務員が萎縮しないように人事権を行使すべきです。内閣が権限を振り回すと、公務員は萎縮してしまいます。そんな職場で有益な政策が生まれるでしょうか。役人が身分的に保障されないと、良い人材は集まらない。結果的に、行政のレベルが下がってしまうと心配しています。役人の視野が狭くなるかもしれないし、官邸の顔色をうかがって仕事をしたほうが無難となれば国民にとってもよくはないですよね。(出所:日経ビジネス

 官僚出身の石原氏は、所管行政について人生をかけた仕事をしたいと思って職を選んでいる人もいるわけで、「時の政権は聞く耳を持たないといけません。官僚が政権の「下僕」になっているようじゃダメですね」と語っていたそうです。

 政治改革のときではないでしょうか。そうでないと、悪化に歯止めがかかることがないのかもしれません。

 

 

「参考文書」

政と官つないだ名裏方 掃海艇派遣に道―石原元副長官:時事ドットコム

 

【同性婚と家族観】首相は尚古主義か、古き良き時代への憧れが日本を停滞させないか

 

 同性婚の法制化に関し、首相が国会で「極めて慎重に検討すべき課題だ」と述べ、否定的な考えを示したといいます。その理由として、「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題」と強調したそうです。

首相、同性婚に否定的な考え 「社会が変わってしまう」 | 共同通信

 結婚の自由を願うLGBTなど性的少数者の求めに応じれば、固定観念を重視する層の反発を招きかねないとの認識があるようだと記事は指摘します。

 

 

  首相の認識のズレに反発が強まっているといいます。立憲民主党の安住国会対策委員長は「すでに社会、世界の意識は変わっている。古い制度に固執するから社会がおかしくなっている」と批判しているといいます。実際、多くの自治体が同性パートナーシップを公証する制度をもっている現実もあるそうです。

保守

「伝統的な価値観を守る自分の姿勢を、自民党を支える保守層に説明しているつもりなら、相当ズレていると思わざるをえません」との批判の声もあります。

岸田首相、同性婚は「社会が変わってしまう」発言に「日本社会を30年逆行させる」識者が一刀両断 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]

 伝統的なものを守って、新しい価値観を否定するのが保守政治ではないと記事は断じ、「本当の保守というのは、基本を守りながら、なにを維持して、なにを変えていくか常に考えていくもの」と指摘します。

 英国の保守党では、女性首相を選出し、外国にルーツに持つインド系首相が誕生させているといいます。

 

 

 首相が守ろうとする「家族観」や「価値観」、「社会」とは一体どういものなのでしょうか。カタチや形態、形式などは時代によって変化し続けるものです。それを墨守すれば、尚古主義となり、常に時代遅れになりかねません。

外遊に行ったらお土産を買うもので、それが『公務』だ、なんていう主張も、田中角栄元首相がやりはじめた1970年代の、海外になかなか行けない時代の発想です。それをいまでもやっているのは、慣例を守っているのではなく、進歩がないだけです。 (出所:Smart FLASH

「尚古」とは、昔の文物・制度を貴び、昔は良い時代だったとあこがれることを指します。

 日本の停滞ももしかしたら、古き良き時代に憧れるばかりで、しくみや秩序を今に適合するよう調整しないことにあるのかもしれません。

論語に学ぶ

 論語においても、家族、家庭を最小コミュニティとして重んじ、そこから秩序なり、道徳が生まれるとします。

 ただ論語においては家族のカタチがこうあるべきとの言葉はありません。子が、生を授けてくれた親に感謝し、「孝」を尽くせと説きます。

父母の年、知らざる可(べ)からず。一(ある)いは則ち以て喜び、一いは則ち以て懼(おそ)る。(「里仁第四」21)

父母の年齢は、覚えていなくてはなりません。長命だなと喜べるし、あるいは老いたなと気遣うこととなると意味します。

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 孔子自身は父を知らず、また幼くして母と分かれたとされています。それ故に、「孝子(こうし)」の真情を簡潔に表現しえるのではないかといいます。

 こうした境遇にあった孔子が説く「孝」は、家族同様にカタチではなく、親を大切にしなさいといいます。そうすれば、自然に孝の形も整い、それが礼やモラルの礎になっていくといっているようです。

 また、「論語」には男女の恋愛に対する記述はほとんどありません。それが自由な恋愛を認めているのかは不明ですが、いずれにせよ「仁」人間愛を重んじ、いかなる立場にある人にも 「仁」を尽くせと説きます。

 

 

 守るべきは、カタチや形式ではないのでしょう。時代と共にカタチは形骸化したりします。また、歴史を振り返れば、こうしたカタチは時代と共に変化していること知ることもできます。これは孔子も指摘するところです。それ故だからなのでしょうか、学び、考えることの重要性を説いています。

 

「参考文書」

同性婚「社会変わってしまう」 首相発言に専門家「差別肯定と同じ」:朝日新聞デジタル

 

【迷惑行為】厳正に対処する回転すし店、謝罪し反省しても許されない現実

 

 回転寿司店での迷惑行為の動画が拡散しました。とんでもないことです。再発防止に努め、安心して利用できる店になって欲しいものです。

スシロー“食器ペロペロ“問題、当事者と保護者が謝罪も「厳正に対処」へ 法的措置を継続 - ITmedia NEWS

 この事件について、回転すしチェーン「スシロー」を展開するあきんどスシローは、迷惑行為を行った当事者ならびに保護者から謝罪を受けたそうです。ただ、刑事・民事の両面から厳正に対処する方針だといいます。

 今後の捜査、裁判の行方が気になります。

 

 

罵詈雑言

 国会では、少子化対策の論戦が続いています。その中で、民主党政権時代に自民党の丸川元五輪担当相が「愚か者めが」とやじを飛ばしたことが今になってまた取り沙汰され話題となっています。

丸川氏「愚か者め」やじ反省 子ども手当批判で話題に―自民:時事ドットコム

 立憲民主党長妻昭政調会長が「自民党議員から『愚か者めが、ばか者ども』などと罵詈雑言をかけられた」とただしたのに対し、首相は「節度あるものだったのか、改めて振り返らないといけない」と語った。(出所:JIJI.com)

 その当時、自民党は「この愚か者めが」とプリントされたTシャツを制作、販売するなど広報面で活用していたそうです。

 法に触れなければ、何をやっても問題ないとの風潮があったのでしょうか。世の中の風紀が乱れるのもわかるような気がします。

 節度

 首相の長男翔太郎政務秘書官のお土産購入が話題になり、その後も尾を引きずっているようです。

【速報】岸田総理、翔太郎氏人事について「政治家としての活動をより知る人物を採用することは意味がある」 | TBS NEWS DIG (1ページ)

 どうなのでしょうか。節度ある行動なのでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

葉公(しょうこう)孔子に語(つ)げて曰わく、吾が党に直躬(ちょっきゅう)なる者有り。其の父、羊を攘(ぬす)みて、子 之を証せり、と。孔子曰わく、吾が党の直なる者は是れに異なり。父は子の為めに隠し、子は父の為に隠す。直は其の内に在り、と。(「子路第十三」18)

 葉公が孔子に「私の郷里の中に、それはもう真直ぐな者がおりまして、父親が羊を盗みましたとき、その子が父が盗んだに相違ありませぬと証言しました」と言いました。孔子は「吾が郷里の真直ぐな者は、それと違う」といい、「父は子の悪事を隠し、子は父の悪事を隠します。真直ぐ(直)の真の意味はそこにあります」と答えました。

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「法的措置」は、親子の血縁関係よりも、国家と国民との法的関係を重視する、しかし、孔子の時代にあっては親子の情が配慮されていたと加地伸行は解説します。また、今日の日本においてもその痕跡を確認できるともいいます。それは、刑法105条に、犯人の親族による犯人蔵匿や証拠隠滅の罪でも刑が免除することができると規定しているそうです。

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 一国の宰相が親子の情なのか、国会の場で子をかばうような発言を繰り返しています。立法に携わる議員たちが人の足を平気で引っ張ったり、好き勝手に振舞い、後になって度が過ぎていたと反省しています。それで済まされていいのだろうかと感じます。

 一方、市井では、店舗で迷惑行為を働いた子をかばおうと親が謝罪しても、許しを得ることができずにいます。何か不条理を感じます。

 迷惑行為をすべきではないし、それが法に触れるようなことであれば、処罰されるのは当然なことなのでしょう。

 法に触れようが触れまいが、迷惑行為がなければ気持ちよく過ごせそうです。そうした社会にしていくべきでしょうし、そうあるべきなのでしょう。そのためにはどうすればよいのだろうか、考えてしまいます。

 

「参考文書」

回転ずしで迷惑行為 岐阜の高校生関与か:中日新聞Web

岸田首相、子ども手当批判を「反省」 住宅支援を検討―衆院予算委:時事ドットコム

立民、「失われた10年PT」設置へ:時事ドットコム