「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【上に居りて寛ならず、礼を為して敬せず】世界から愛された緒方貞子さんを偲ぶ Vol.69

日本人初の国連難民高等弁務官を務めた緒方貞子さんが亡くなられました。 海外と長く関わりあっていたこともあるし、難民問題に多少なりとも関心を持っていたこともあってか、緒方さんの生き様に引き込まれた。ここで私が緒方さんのことを書く資格はないと感…

【美を尽くせり、未だ善を尽くさざるなり】 Vol.68 ラグビー決勝戦でみたイングランドのメダル拒否

ラグビーワールドカップが終わった。決勝戦は南アフリカ対イングランド。戦いの後が少し残念であった。イングランドのメダル拒否。「美、しかし、善は不十分」に映る。ラグビーは紳士のスポーツと聞く。「美、その上、善」であって欲しい。

One Team ラグビー日本代表稲垣啓太【夫子を以て木鐸と為さんとす】 Vol.67

One Team ラグビー日本代表稲垣啓太さんの態度に【夫子を以て木鐸と為さんとす】を感じる。 試合には負けてしまったけど、 One Team日本代表が残してくれたものがたくさんあるように思う

【始め作すや、翕如たり。之を従って、純如たり、皦如たり、繹如たり。】 ラグビー決勝戦 光った南アのチームプレイ Vol.66

『始め作すや、翕如たり。之を従って、純如たり、皦如たり、繹如たり』。 ワールドカップラグビー決勝戦は、他国同志の戦いであったが、たいへん盛り上がった。大方の予想を覆し、屈強なフィジカルの南アフリカが勝利を収めた。手に汗握る試合展開だった。時…

【管氏にして礼を知らば、孰か礼を知らざらん】今川義元と子氏真 Vol.65

春風亭昇太さんは大の今川義元ファンで、おんな城主直虎で、義元を演じ、念願が叶ったとか。その義元は京風を身に纏った戦国大名に描かれた。【管氏にして礼を知らば、孰か礼を知らざらん】駿河、遠江の盟主になり、家柄もあり、保護した公家の影響で京風に…

【成事は説かず。遂事は諫めず。既往は咎めず】東京オリンピック マラソンは札幌へ 瀬古利彦さんの決断  Vol.64

東京オリンピックのマラソン会場が札幌に変更となった。IOCの危惧も理解するが、準備をしてきた人々にとっては、まさに「青天の霹靂」であったことであろう。「IOCという力の前では、われわれではどうにもできない」と語った瀬古さんの心中は、『成事は説か…

【関雎は楽しみて淫せず、哀しみて傷らず】 Vol.63 ~指揮者小澤征爾さん

音楽とは感情の発露なのだろうか。 【関雎は楽しみて淫せず、哀しみて傷らず】小澤さんは『指揮者の仕事は、作曲家のその時の感情を翻訳して伝えること』と、NHKとのインタビューだったか、答えていたような記憶がある。音楽の専門家もない孔子が、音楽の中…

ブレグジットで混乱するイギリス【君は臣を使うに礼を以てし、臣は君に事うるに忠を以てす】国民の審判は? Vol.62

世界が注目する中、イギリス ブレグジット騒動が長引いている。来月12日、この4年間で3回目の総選挙が実施される。「君は臣を使うに礼を以てし、臣は君に事うるに忠を以てす」マーガレット・サッチャーはそんな指導者だったのだろう。 強引な手法が目立つジ…

やっかみ、嫉妬なのかも 【君に事うるに礼を尽くせば、人以て諂いと為す】 Vol.61

人の感情に「やっかみ」や「嫉妬」などネガティブなものがある。【君に事うるに礼を尽くせば、人以て諂いと為す】 人は、他人の行動から「その人なり」を知ろうとする。ネガティブな感情が常に悪いということはない。「やっかみ」や「嫉妬」は不要なネガティ…

礼 2.0 【その礼を愛しむ】 Vol.60

礼2.0という言葉が登場しているらしい。現代版の礼ということであろうか。「爾は其の羊を愛しむ。我はその礼を愛しむ。」 孔子が意味することは理解するが、子貢が羊の犠牲をムダと考えたのは、現代人の私たちからすれば、当然である。礼の本筋を違えなけれ…

ラグビー日本代表 小さな巨人田中史朗【力を為すや科を同じくせず】 Vol.59

ラグビーワールドカップが終わった。日本代表は念願のベスト8入りした。にわかファンが増え、大いに盛り上がった今回の大会。小さな巨人田中史郎が活躍した。 きっと、子どもたちは小さな田中に勇気をもらったことであろう。

郷に入りては郷に従う【是礼なり】 Vol.58

「郷に入りては郷に従う」という言葉がある。 新たな土地に引っ越して、例えば、その地域のごみ出し方のルールに従わなければ、無礼者とか、非常識とかの謗りを受ける。 知っていようがいまいが、過ちのように確かめることを心がけたい。それが礼の第一歩と…

【周は二代に監ぶれば、郁郁乎として文なるかな】南ア主将シヤ・コリシが国家を歌う勇姿 Vol.57

ラグビーワールドカップで南アフリカが優勝した。アパルトヘイトの歴史をもつ国南アフリカ。不思議なこともある。南アフリカは優勝のたびに辛い過去と決別するシーンをみせている。『周は二代に監ぶれば、郁郁乎として文なるかな。吾は周に従わん。』南ア初…