「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【其の身を正しくする能わずして、人を正すを如何せん】 Vol.318

 

子曰わく、苟(いやし)くも其の身を正しくせば、政に従うに於いて何か有らん。其の身を正しくする能(あた)わずして、人を正すを如何せん。(「子路第十三」13)

 

  (解説)

孔子の教え。もし為政者自分自身を正しくしたならば、行政はたやすいものだ。自分自身を正しくすることができないで、人々をどのようにして正そうとするのか。論語 加地伸行

  

 

「顔淵第十二」7で、子貢が為政者の心構えを質問したとき、孔子は、「食を足らし、兵を足らし、民 之を信ず」と答えた。そして、こういった。

 民 信ずる無くんば立たず

 もし為政者への信頼がなければ、国家も人も立ち行かないのだと。

 

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「顔淵第十二」14では、子張が政を問い、「之に居りて倦むこと無く、之を行なうに忠を以てす」といい、 孔子は、「倦怠することがなく、仕事をするときはまごころを尽くすことだ」と説いた。

 

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其の身を正しくする能わずして、人を正すを如何せん

コロナ渦の昨今においては、孔子が生きた古代の言葉に何か新鮮味を感じる。日々のニュースにうんざりする。何千年との時を経ても、こうしたことを身に着けることができていない。

 

(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

 
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫