「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

【栄一と家康の遺訓】時代の児といわれた渋沢栄一 ~論語と算盤 #3

SDGsやESG投資が社会に定着、世の中を善くしていこうという潮流が強まっています。「善き社会」とは何なのでしょうか。今まで以上に「倫理観」や「道徳」のスキルが求められるようになっているのかもしれません。先人たちは如何にしてそれを身につけたのでし…

日銀も気候変動対策を支援へ【渋沢栄一の私心なき資本主義を学ぶ】~論語と算盤 #2

SDGsやESG投資が社会に定着、世の中を善くしていこうという潮流が強まっています。「善き社会」とは何なのでしょうか。今まで以上に「倫理観」や「道徳」のスキルが求められるようになっているのかもしれません。先人たちは如何にしてそれを身につけたのでし…

経産省若手官僚の不祥事、続く行政の不正【小人 勇有りて義無くんば、盗を為す】~炉辺閑話#12

経済産業省の若手キャリア職員が、新型コロナ対策のひとつであった「家賃支援給付金」制度を悪用、実体のない会社を使ってうその申請を行い、およそ550万円をだまし取ったとして詐欺の疑いで逮捕されたといいます。若手官僚の不祥事、事件にショックを受けま…

危機の東芝、今求められること 【渋沢栄一が説く「士魂商才」】 ~論語と算盤 #1

SDGsやESG投資が社会に定着、世の中を善くしていこうという潮流が強まっています。「善き社会」とは何なのでしょうか。今まで以上に「倫理観」や「道徳」のスキルが求められるようになっているのかもしれません。先人たちは如何にしてそれを身につけたのでし…

【新渡戸稲造の武士道】お寺とミスチルと宗教観

先日、人気のない、とあるお寺でミスチルの桜井さんのお姿を見ました。チャリン、お賽銭を投げ入れる音がしました。振り返ると、ちょうど本堂の中に入っていくところでした。 気になったので、出会った場所に戻ってみると寺の庭にある石像を見て回っていまし…

酒類の提供をやめたアサヒビール その判断のなぜ 【君子は下流に居るを悪む。天下の悪 皆 帰すればなり】 ~炉辺閑話#11

アサヒビールが、東京オリ・パラ会場への酒類の提供を見送るそうです。アサヒビールは大会のゴールドパートナーで、競技会場や関連施設で独占的に提供、販売する契約を結んでいたといいます。 東京新聞によると、アサヒビールは「酒類提供容認の報道を受け、…

ウーバーイーツが書類送検、東電EPは業務停止命令か、その理由は 【己の欲せざる所は、人に施すこと勿かれ】~炉辺閑話 #10

ウーバーイーツが、不法残留していた外国人を配達員として働くのを手助けしたとして、法人としての同社と幹部2人を、不法就労助長などによる出入国管理法違反の疑いで書類送検したそうです。 ウーバージャパン幹部らを書類送検 不法就労助長の疑い:朝日新聞…

気になる「東芝問題」の行方、その問題の本質は【仁者は仁に安んじ、知者は仁を利す】

東芝問題がさかんにニュースになっています。株主総会が6月25日に開催されるので、致し方がないことのなのでしょう。 東芝1社のガバナンスの問題のはずが、まるで日本の問題だとするような論調もあります。アクティビスト物言う株主の影響を排除しようと経済…

【言を知らざれば、以て人を知る無きなり】 Vol.505

孔子曰わく、命を知らざれば、以て君子と為る無きなり。礼を知らざれば、以て立つ無きなり。言を知らざれば、以て人を知る無きなり。(「堯曰第二十」3) (解説) 孔子の教え。「自分の天命を知り得なければ、君子 教養人たりえない。礼 社会規範を身につい…

【利に放りて行えば、怨み多し】楽天の送料無料問題、不平を漏らす出店者

楽天市場の送料無料問題が再燃しているようです。 産経新聞によると、楽天は5月10日、出店者が出店プランを変更する場合は送料無料の導入を義務化するように約款を変更したといいいます。出店プランを変更すれば、送料無料制度に参加せざるを得なくなるそう…

【君子は其の衣冠を正し、其の瞻視を尊び、儼然たれば、人望んで之を畏る】 Vol.504

子張(しちょう) 孔子に問うて曰わく、何如(いか)にせば斯(すなわ)ち以て政(まつりごと)に従う可きか、と。子曰わく、五美を尊び、四悪を屏(しりぞ)けば、斯ち以て政に従う可し、と。 子張曰 わく、何をか五美と謂(い)う、と。子曰わく、君子は恵…

【寛なれば則ち衆を得、信なれば則ち民任じ。敏なれば則ち功有り、公なれば則ち説ぶ】 Vol.503

堯(ぎょう)曰わく、咨(ああ) 爾(なんじ)舜(しゅん)、天の厤数(れきすう)は、爾の躬(み)在り。允(まこと)に其の中を執(と)れ。四海困窮(しかいこんきゅう)せば、天禄(てんろく) 永く終えん、と。舜も亦(また)以て禹(う)に命ず。 曰わ…

今ごろの「FAX廃止令」【之を如何せんと曰わざる者には、吾 之を如何ともする末きのみ】 ~炉辺閑話 #7

河野行政改革担当相が、「FAX廃止令」を発したそうです。FNNプライムオンラインによると、6月中にFAXを原則廃止するよう、各府省に指示したといいます。 知らず知らずに身についた習慣を変えていくことは、なかなか骨のいる作業です。 テレワークの推進や業…

【辞は達するのみ】LINEの個人情報管理の問題 ~炉辺閑話 #6

「LINE」の個人情報管理の問題で、外部有識者による特別委員会が先日、中間報告を公表したそうだ。 朝日新聞によれば、「利用者の目線に立ってセキュリティー保護のあり方を確認するとともに、正確な情報発信で説明責任を果たす姿勢が社内で不足していた」と…

【不惑の四十】ミドリムシで空を飛ぶ ユーグレナ出雲社長と論語 ~炉辺閑話 #5

ミドリムシで空を飛ぶ、ユーグレナ社の出雲社長も「論語」の愛読者のようです。「人にして遠き慮りなければ、必ず近き憂いあり」。論語のことばをビジネスで実践していると話されています。

【言 慎しまざる可からざるなり】恫喝する大臣、「徹底的に干す」「脅しておいて」 ~炉辺閑話 #4

「脅しておいた方がよい」「徹底的に干す」などと、会議の席上で発言した平井卓也デジタル改革担当大臣が話題のようです。 真意はわかりませんが、率直にいって、スマートな対応とは思えません。 君子は一言以て知と為し、一言以て不知と為す 「君子は一言以…

【君子は一言以て知と為し、一言以て不知 と為す。言 慎しまざる可からざるなり】 Vol.502

陳子禽(ちんしきん) 子貢(しこう)に謂いて曰わく、子は恭を為す。仲尼(ちゅうじ) 豈(あに)子より賢(まさ)らんや、と。子貢曰わく、君子は一言以て知と為し、一言以て不知 と為す。言 慎しまざる可からざるなり。夫子の及ぶ可からざるや、猶天の階…

【人自ら絶たんと欲すと雖も、其れ何ぞ日月を傷らんや。多に其の量を知らざるを見すなり】 Vol.501

叔孫武叔(しゅくそんぶしゅく) 仲尼(ちゅうじ)を毀(そし)る。子貢(しこう)曰わく、以て為すこと無かれ。仲尼は毀る可からざるなり。他人の賢者は丘陵なり。猶(なお)踰(こ)ゆ可し。仲尼は日月なり、得て踰ゆる無し。人自ら絶たんと欲すと雖(いえ…

【之を宮牆に譬うれば、賜の牆や、肩に及ぶのみ。室家の好を闚い見ん。夫子の牆や数仭】 Vol.500

叔孫武叔(しゅくそんぶしゅく) 大夫(たいふ)に朝(ちょう)に語(つ)げて曰わく、子貢(しこう)は仲尼(ちゅうじ)に賢(まさ)れり、と。子服景伯(しふくけいはく)以て子貢に告ぐ。 子貢曰わく、之を宮牆(きゅうしょう)に譬(たと)うれば、賜(…

【賢者は其の大なる者を識し、不賢者は其の小なる者を識す】 Vol.499

衛の公孫朝(こうそんちょう) 子貢(しこう)に問うて曰わく、仲尼(ちゅうじ)焉(いずく)に学べるか、と。子貢曰わく、文武の道未(いま)だ地に墜ちずして、人に在り。賢者は其の大なる者を識(しる)し、不賢者は其の小なる者を識す。文武の道あらざる…

【君子の過ちや、日月の食の如し。過つや人皆之を見る。更むるや、人皆之を仰ぐ】 Vol.498

子貢(しこう)曰わく、君子の過ちや、日月の食(みちかけ)の如し。過つや人皆之を見る。更(あらた)むるや、人皆之を仰ぐ。(「子張第十九」21) (解説) 子貢の言葉。「君子 教養人は過ちは、日食や月食の姿のようにはっきりしており、隠したりしない。…

【君子は下流に居るを悪む。天下の悪 皆帰すればなり】 Vol.497

子貢(しこう)曰わく、紂(ちゅう)の不善は、是(かく)の如くの甚(はなは)だしからず。是(ここ)を以て、君子は下流に居るを悪(にく)む。天下の悪 皆(みな)帰すればなり。(「子張第十九」20) (解説) 子貢の言葉。「紂王の不善はそれほどひどい…

【如し其の情を得ば、則ち哀矜して喜ぶこと勿かれ】 Vol.496

孟氏(もうし) 陽膚(ようふ)をして士師(しし)為(た)ら使(し)む。曾子(そうし)に問う。曾子曰わく、上(かみ) 其の道を失い、民 散ずること久し。如(も)し其の情を得ば、則(すなわ)ち哀矜(あいきょう)して喜ぶこと勿(な)かれ。(「子張第…

【孟荘子の孝や、其の他は能くす可きも、其の父の臣と父の政とを改めざる、是能くし難し】 Vol.495

曾子(そうし)曰わく、吾(われ)諸(これ)を夫子(ふうし)に聞けり。孟荘子(もうそうし)の孝や、其の他は能(よ)くす可きも、其の父の臣と父の政とを改めざる、是(これ)能くし難し、と。(「子張第十九」18) (解説) 曾子の言葉。「私は孔子から…

【人 未だ自ら致す者有らず。必ずや親の喪か】 Vol.494

曾子(そうし)曰わく、吾(われ)諸(これ)を夫子(ふうし)に聞けり。人 未だ自ら致す者有らず。必ずや親の喪か。(「子張第十九」17) (解説) 曾子の言葉。「私は孔子からこのことを学んだ。人間は、自然とまごころを尽くすということはなかなかない。…

【堂堂たるかな張や。与に並びて仁を為し難し】 Vol.493

曾子(そうし)曰わく、堂堂たるかな張(ちょう)や。与(とも)に並びて仁を為し難し。(「子張第十九」16) (解説) 曾子の言葉。「子張は堂々としている。ただ、ともに仁を為すことは難しい」。 なぜに曾子はここまで厳しく子張を批判したのだろうか。 …

【吾が友張や、能くし難しを為す。然れども未だ仁ならず】 Vol.492

子游(しゆう)曰わく、吾が友張(ちょう)や、能(よ)くし難(がた)しを為す。然(しか)れども未だ仁ならず。(「子張第十九」15) (解説) 子游の言葉。「わが友、子張は及び難い優れた人材だ、しかし、まだ仁には至っていない」。 「子張」、姓は顓孫…

【喪には哀を致して止む】 Vol.491

子游(しゆう)曰わく、喪には哀(あい)を致して止む。(「子張第十九」14) (解説) 子游の言葉。「葬儀においては、哀しみをつくし、そこでやめる」。(「論語」加地伸行) 哀しみをつくす...... 愛弟子顔淵が亡くなったとき、孔子は「慟哭」したという…

【仕えて優なれば、則ち学ぶ。学びて優なれば則ち仕う】 Vol.490

子夏(しか)曰わく、仕えて優なれば、則ち学ぶ。学びて優なれば則ち仕う。(「子張第十九」13) (解説) 子夏の言葉。「すでに就職して余力があれば、学ぶのだ。学んで余力があれば、就職する」。(参考:「論語」加地伸行) 「優」は余力と解する。 // 学…

【言游過てり。君子の道は、孰に先に伝えん。孰か後に倦まん】 Vol.489

子游(しゆう)曰わく、子夏(しか)の門人小子(しょうし)は、酒掃(さいそう)、応対、進退に当たりては則(すなわ)ち可なり。抑々(そもそも)末なり。之を本(もと)づくば、則ち無し。之を如何(いかん)。子夏 之を聞きて曰わく、噫(ああ)、言游(…