「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

「いのち輝く未来社会のデザイン」大阪・関西万博の現状、かすむ日本の未来

 変化の激しい時代といわれています。その変化に適宜適応できればいいのでしょうが、うまく適応できなければ問題が顕在化します。それが道理というものです。それにしても次から次へと問題が生じるものです。変化に適応しようにも誰かが足を引っ張り、邪魔をするからどんどん問題が積み上がるばかりです。

 

 

 万博問題もその一例といっていいのではないでしょうか。「いのち輝く未来社会のデザイン」、「未来社会の実験場」、「未来社会を共創」、明るく素敵な文言がならび、「未来社会を体験できる、わくわくするような万博の開催を実現していきます」と大阪府はいいます。「多様な価値観を踏まえた上での諸課題の解決策を提示する」のが万博ともいいます。

大阪・関西万博は、格差や対立の拡大といった新たな社会課題や、AIやバイオテクノロジー等の科学技術の発展、その結果としての長寿命化といった変化に直面する中で、参加者一人一人に対し、自らにとって「幸福な生き方とは何か」を正面から問う、初めての万博です。(出所:大阪府

様々な新しいテクノジーが紹介され、それによって未来を感じる場になるのかと期待したものですが、今ではこうしたコンセプトとは裏腹に、かさむコストに、遅れる開発と建設工事、国、大阪府大阪市、事業推進者の解決能力の低さが露呈しています。

見えぬ「目玉」パビリオン 空飛ぶクルマに不透明感も―大阪万博:時事ドットコム

「万博の華」とされる参加国が自前で建設する「タイプA」のパビリオン数が当初想定された60か国から40か国程度に減ることになりそうだといいます。また、パビリオンが建設されない土地は芝生の広場として活用することを検討しているそうです。

 それなりに理由はあるのでしょうが、有効な解決策がなくダラダラと進むしかない現実を知らされると残念に感じます。もっとできること、やれることがありそうな気がします。誰もイニシアティブをとろうとせず、誰も本気が解決しようとせず、誰も責任を取る気もなさそうです。日本の未来はこんなものなのかもしれません。

 

 

論語に学ぶ

苟(いやし)くも其の身を正しくせば、政に従うに於いて何か有らん。其の身を正しくする能(あた)わずして、人を正すを如何せん。(「子路第十三」13)

「自分自身を正しくしたならば、政治はたやすいものだ。自分自身を正しくすることができないで、人々をどのようにして正そうとするのか」と孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 首相を筆頭に、政府自民党の面々に知って欲しい言葉です。自ら律せず、政治改革を怠り、色々言い訳をこじつけては、何から何まで国民に押しつける、それが道理であろうはずもありません。

岸田さんは首相になってから(2022年に)パーティーを7回もやって1億何千万も集めているんですから。それで『パーティーではなく勉強会だ』と言ってるわけです。詭弁(きべん)ですよね。そういうことを首相自らがやって『いや、何も悪いことはしてないんだ』みたいなことを言うかと。他の人が守るわけがないですよ。自分たちがルールを守らないで、国民に『法律を守れ』とか『税金を払え』とかね、そんなこと言えた義理かと。それでは国民もついてくるはずがないです」....(中略).... もういいかげんパフォーマンスばかりの『総理ごっこ』はやめにして、真に日本の国益と将来を考えてもらいたいと思います。(出所:東京新聞

岸田首相に元側近も失望「そういう人。本当に人ごとだと思っている」 三ツ矢憲生氏が語る裏金事件と自民党:東京新聞 TOKYO Web

 このままではますます疲弊するばかりで、不満は募り、不安は解消されません。自分自身を正すことができない人たちがこの国のリーダー役を務めているようです。もうほんとうにうんざりです。

 

 

「参考文書」

「万博の華」のパビリオン、20か国減の40か国程度の見通し…返上の予定地は「芝生の広場」に : 読売新聞