「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

人道危機、奔走する国際社会、貢献できない日本政府

 人道危機が続くガザ地区を世界が固唾をのんで見ています。様々な国の努力が実ったなでしょうか、支援物資がようやく搬入され、また人質が解放されたりしています。最悪の事態が回避されることを祈るだけです。

ガザへ支援物資搬入 ラファ検問所が開通―ハマス打倒で3段階戦略・イスラエル:時事ドットコム

 しかし、残念なことに日本の貢献はないに等しいのでしょうか。国内同様、世界のあちこちにおカネをばらまいていますが、いざという時に国際貢献できないようです。G7広島サミットであれだけ「法の支配」の重要性を説き、リーダーシップを発揮しようとしていたのですから、やれることはあるはずなのに残念でたまりません。

 

 

 こうなってしまうの致し方ないのかもしれません。国内では、ジャニーズでの性加害問題や企業の不祥事が頻発し、旧統一教会の問題や万博問題など政治絡みでの問題も続いています。その上、首相自身が迷走し社会の混乱に輪をかけているのですから。

建設費増額、万博の問題

 建設費増額が問題視される大阪・関西万博をめぐっては、万博協会の石毛事務総長が記者会見で、協会の責任について問われると、「責任と言われても何をもっておっしゃるのか」と苦笑し、物価上昇やコロナ禍などを挙げて「想定外のことです。やむを得ないことだった」と述べたといいます。

「責任と言われても…」万博の建設費また増額、苦笑する協会事務総長:朝日新聞デジタル

 無責任ぶりに驚きです。こうなると政府も大阪府を含めて責任転嫁、そのなすりつけ合いになるのでしょうか。

矛盾、論理なき政策

 さすがにこうした状況が続くようになれば、批判する報道も増えるのでしょう。今まで政権寄りであった報道機関も矛盾を指摘せざるを得なくなってきているようです。

[社説]岸田文雄首相の所得減税指示は疑問だらけだ - 日本経済新聞

人気取りにもほどがある。岸田文雄首相が10月末に策定する経済対策の柱として、与党幹部に時限的な所得税減税の検討を指示した。経済成長で増えた税収を「国民に還元する」というが、必要性にも一貫性にも欠けるバラマキの発想は改めるべきである。(出所:日本経済新聞

 長く続いた自民党政治の限界のようなものを感じます。解体的な出直しが求められていそうです。

 

 

論語に学ぶ

吾が道は一以て之を貫く、と。曾子曰わく、唯(い)、と。子出づ。門人問うて曰わく、何の謂いぞや、と。曾子曰わく、夫子の道は、忠恕のみ、と。(「里仁第四」15)

「参君よ。わが人生は、一つの道理で貫いてきたのだ」と孔子がいいました。弟子の曾子は「さようでございます」と答えました。孔子が部屋を出ると、門人たちが曾子に。「何のこと」と尋ねます。曾子は「先生の人生は、まごころ(忠)と思いやり(恕)、それに尽きる」と答えました。

dsupplying.hatenadiary.jp

「忠恕」、まごころ、その誠実さと思いやり。これ以上に大切なものはないのでしょう。しかし、今の政治においては、これが決定的に欠けているように思えてなりません。私欲と誠実さが両立することはありえないのだから。

「忠恕」、誠実さと思いやりが身についているのなら、国際社会と渡り合え、また大きな貢献もできるようなるはずです。これが万国共通の普遍的な価値なのですから。

 

 

「参考文書」

中東バランス外交の狭き道 日本「法の支配」言及避ける - 日本経済新聞

ハマス拘束の民間人人質「ごく近いうちに」全員解放、カタールが独紙に - Bloomberg

「なんのために20日召集に」怒った官邸 所信表明、異例の延期で [岸田政権] [自民] [立憲]:朝日新聞デジタル