「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

議席を失った自民党、不変が変わる時

 衆院補選で自民党が全敗を喫すという結果になりました。思いあがった岸田政治に対する判断だったと受け止めてよいのでしょうか。まともな政治だったのなら、このような結果になることもなかったのでしょうから。傲慢さを改め、謙虚な姿勢で国民に向き合うきっかけにして欲しいものです。

[社説]補選全敗で崖っぷちに立った岸田政権 - 日本経済新聞

 全勝した立憲民主党にはまともな政治が実現するよう政治改革の完遂を目指し、また物価高騰、円安対策など足元に問題の箍を緩めることなく取り組んでもらいたいものです。

 

 

論語に学ぶ

中庸の徳為る、其れ至れるかな。民 鮮(すく)なきこと久し。(「雍也第六」29)

 中庸の徳は、この上ないものだ。しかし、人々は中庸を欠いて久しいと孔子は言いました。

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「中」は偏らず、過ぎたると及ばざるとのないこと。「庸」は平常、あたりまえで変わらないこと。

「中庸の徳」は、洋の東西を問わず倫理学の主要な概念です。アリストテレス倫理学においても、「過大」と「過小」の両極端を悪徳としています。「徳」は正しい中間(中庸)を発見してこれを選ぶことにあるとしているといいます。

 孔子は忌憚のない直情径行を夷狄としていやしみ、社会において突出するような行為をきらって、中庸を尊んだといいます。争うのではなく、互いに切磋琢磨、正しい中間を作っていく政治が求められているのかなと思います。

 

 

 異常から正常へ、偏りを中間へ、他の国がそうであるように国民中心のごく普通な国になっていくために政治が変わり、世の中の空気もまたそう変わっていけばいいのかもしれません。偏りがあたりまえではなく、変化に適合できる柔軟性に富んだ社会があたりまえになればいいのかもしれません。季節が移ろい、そうした中で木々が成長するように、社会も移ろいの中で進歩、進化していければいいのかもしれません。

 選挙に勝つためなら見境なく怪しげな宗教団体と癒着したり、裏金を作ったり、それに疑問をもたずにそれを当たり前としそこに安定を求めているなら異常といわざるを得ないかなと思います。そんな過ちを二度と起こさないよう、襟元を正し意識を変えるための政治改革を不断に続けていかなければならないのでしょう。

「安定」とは、微かな変化があっても、もとの状態、平衡状態に戻れることではないでしょうか。「平衡」とは、物体が力学的につり合いの状態で、物事が一方にかたよらないで安定を保っていること。 つり合いがとれていることを指します。

 一方にかたより、それが「不変」と化したがために様々な問題がおこるのかなと思います。不変であることは自然の中にあってありえないことなのですから。

止まらない円安

1998年以降、日本の舵取りをした歴代12政権のいずれかが、通貨安よりも規制緩和労働市場改革、生産性向上、女性へのエンパワーメントに優先的に取り組んでいたら、日本は今ごろどうなっていただろうか。また、日本企業のトップたちが、ゼロ金利やマイナス金利に頼らずに経営しなくてはいけなかったとしたら、どうなっていたか?(出所:Forbes)

円安無策ニッポン、くすぶり始めた「シン・アジア通貨危機」シナリオ | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 円安が止まりません。あっさり160円に到達したようです。極端な状態なのでしょう。

 円安政策など、これまでの日本の政策がもしかして世界を不安定にさせているのかなと思ったりもします。安定状態にありそうにみえても、実はそうではなかったのではないでしょうか。ほんとうの意味での安定に引き戻そうとする力が働いていないことなのかもしれません。

 

 

 GW真っ最中です。多くの人々が円安で海外旅行を諦める変わりに、外国人がどっと押し寄せ円安を謳歌しています。このご時世、ありがたいことですが、これが望んでいた社会なのかなと思います。変えていかなければならないことが多々ありそうです。

 

「参考文書」

【衆院3補選詳報】東京は酒井菜摘氏「真っ当な政治作る」 小池百合子知事の姿は? 立民3-0自民:東京新聞 TOKYO Web

日本は何をしているのか、円急落でも動かない当局にトレーダーら疑問 - Bloomberg