ネガティブにはなりたくないですが、しかし、このままであれば日本は衰退していくのだろうとの思いが強くなっていきます。
少子化、物価高騰、実質賃金の目減り、格差や差別など様々な問題があるのに、何一つ解決への糸口さえ見出すことさえできていません。一方で、国防については前のめりになり、来年度には防衛費は増額されます。
今後の財源論についても言及されはじめています。
杜撰な計画、膨れ続ける国家予算
自民党内で防衛費増額の財源を巡り、予算の使い残しや税収の上振れなどで生じる決算剰余金の活用を拡大し、増税の延期を目指す案が検討されているそうです。
決算剰余金拡大、増税延期を検討 防衛費増額財源で自民、財務難色 | 共同通信
焦点は新型コロナウイルス対策で膨らんだ2022年度の予備費で余った「不用額」。ただ、財務省は財政健全化の観点から難色を示しており、年末の税制改正の論点になる可能性がある。(出所:共同通信)
税金によって成り立っている国家予算が杜撰に計画されているように見えます。国民の存在を忘れているのではないでしょうか。膨らみ続ける支出に増税との声もあるようです。これまでの実績を振り返れば、湯水のように税金を投入したところで、何一つ問題は解決されないままで終わるのが関の山ように思われます。これでは何も良くなることはないのでしょう。
これが民主主義か
LGBTの権利保護、原発問題、気候変動、神宮外苑再開発など、国による理不尽な政策に反対の声があがります。しかし、こうしたことは先日の統一地方選挙では争点にはなりませんでした。論点が多過ぎて散発的な活動で終わってしまうということなのでしょうか。
低投票率が続くと、民意が反映されない悪循環に 統一地方選後半戦にどう臨むのがいい?<識者インタビュー>:東京新聞 TOKYO Web
他方、政権与党は組織力を活かし、あらゆる手段を使って積極的に選挙活動し啓蒙し、支持者はますます選挙に熱心になっているようです。結果、勢いがさらに増して、得票は伸び、それが民意となっていきます。そして、民主主義をたてに、政府は好き勝手ができるということでしょうか。老獪さということなのでしょう。
論語に学ぶ
中庸の徳為る、其れ至れるかな。民 鮮(すく)なきこと久し。(「雍也第六」29)
中庸の徳は、この上ないもの。しかし、人々が中庸を欠いて久しいと意味します。
「中」は偏らず、過ぎたると及ばざるとのないこと。「庸」は平常、あたりまえで変わらないこと。
孔子は忌憚のない直情径行を夷狄の風としていやしみ、俗をおどろかすような社会において突出するような行為をきらって、庸徳庸行を尊んでいるといいます。
反対する声を夷狄とみなして口撃するのではなく、真摯に耳を傾け、どこが中間を考えるべきなのでしょう。
しかし、極端に偏った人たちが権力を握っているのですから、中間でありたいと願う人々を口撃することも理解できないことではありません。
国民の声
世論調査をすれば、政府の政策に反対する声は多く、政権の支持率が過半数を超えることはないようです。
「異次元」少子化対策、6割が「期待できない」 内閣支持率も横ばい [少子化を考える]:朝日新聞デジタル
それでも選挙にさえ勝てば民意を得たとして、国民の負託に応えるといいます。理屈はあるのでしょうが、それでいいのでしょうか。ごく一部の国民の声のためにしかならないような気がします。
「参考文書」
岸田政権の財源政策は“筋違い”? 今すぐ「法人税・消費税」増税を議論すべきワケ(ビジネス+IT) - Yahoo!ニュース
自民・茂木氏「関西圏で体制立て直し」 統一地方選、維新躍進に - 産経ニュース