「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【中庸の徳為る、其れ至れるかな。民 鮮なきこと久し】 Vol.150

 

子曰わく、中庸の徳為る、其れ至れるかな。民 鮮(すく)なきこと久し。(「雍也第六」29)

  

(解説)

孔子の教え。道徳における中庸の位置は、この上ないものだ。しかし、人々は中庸を欠いて久しい。」論語 加地伸行

 

 とかく尖がることが求められる時代なのかもしれないが、こうした時代にあっては、偏りや極端でないこと、「中庸」であることも、ひとつの個性になるのかもしれない。

 昨今のSDGsの動きでは、「中庸の徳」が求められているのかもしれない。 

 

 

「中」は偏らず、過ぎたると及ばざるとのないこと。

「庸」は平常、あたりまえで変わらないこと。

 

儒教では忌憚のない直情径行を夷狄(いてき)の風としていやしみ、俗をおどろかすような(社会において突出するような)行為をきらって、庸徳庸行を尊ぶ。(出所:コトバンク

 

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「中庸の徳」は、東洋、西洋の区別なく倫理学の主要な概念の一つと言われる。

アリストテレス倫理学では、徳の中心になる概念で、「過大」と「過小」の両極端を悪徳とする。徳は正しい中間(中庸)を発見してこれを選ぶことにあるとしたという(引用:コトバンク)。

 

(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

  
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫