「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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テスラ株上昇再び、コケにされたイーロン・マスクの復活、改革のスピード感

 米テスラのイーロン・マスクCEOが訪中し、北京で李強首相と会談したそうです。運転支援機能「フルセルフドライビング(FSD)」の中国での実用化に向けての交渉だったのではないかといわれます。

テスラが中国バイドゥと提携、「自動運転」の提供に向けて前進 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 マスク氏はこの訪中で、いくつかの成果をてにしたようです。中国の検索大手百度バイドゥ)と提携し、FSDに必要な地図とナビゲーション機能を提供を受けるそうです。これによって、テスラが独自にデータ収集する必要がなくなり、懸念の解消につながるといいます。また、現地生産したモデル3とモデルYが、中国での主要なデータ・セキュリティ・テストに合格したと中国自動車工業協会(CAAM)発表したといいます。これによってこれまで禁止されていた政府施設へのテスラ車の乗り入れが認められることになそうです。

 こうした報道を受け、下落していたテスラの株価は急上昇したといいます。

 

 

 このところマスク氏の動きが激しいようです。AIの開発強化のため、年内に約100億ドル(1兆5800億円)を投じる方針であることが明かし、「この水準の支出をせず、効率的な投資を行わない企業は競争できない」と語ったといいます。また低価格モデルについては、予定を前倒して、今年末か来年の早い時期までに投入すると述べたそうです。

米テスラ、手頃な価格の車投入計画を大幅前倒し-戦略巡る懸念後退 - Bloomberg

EV需要は世界的に鈍化し、他の自動車メーカーが電動化計画の見直しを余儀なくされているが、マスク氏は低価格モデル投入による需要喚起に賭けている。また、自律走行の「ロボタクシー」や配車サービス、人型ロボットといった同氏の遠大な構想の実現に向けて取り組む中で、低価格車投入は経営の下支えにもつながる。(出所:ブルームバーグ

 販売低迷、株価下落の悪循環を断ち切るための行動というところでしょうか。そのスピード感に驚きます。社会や株主の期待に背かないというところかなと思います。

 

 

論語に学ぶ

君子は泰して驕らず。小人は驕りて泰ならず。(「子路第十三」26)

 君子 教養人は、堂々としているが驕り高ぶったりしない。小人は、驕り高ぶりはするが堂々とはしていないと孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 マスク氏の姿が君子のように見えます。神7、マグニフィセント・セブンといわれようが驕り高ぶることもなく、状況が変われば、憂えず、惑わず、懼れず、素早くそれに合わせて変化し、堂々としたものもです。これが改革と呼ばれるものなのでしょうか。

 

 

 改革に臨む姿勢に企業家と政治家では違いがありそうです。自民党が補選で全敗し、首相はこの選挙結果について「真摯に重く受け止めている。自民党の政治資金の問題が、大きく重く、足を引っ張ったことについては申し訳なく思っている」と厳しい表情で時折言葉を詰まらせながら語っていました。こういう時こそ堂々として欲しいものです。

首相、衆院解散「全く考えず」 3補選全敗で陳謝、苦境浮き彫り | 共同通信

「一つひとつの課題に取り組み、結果を出すことに専念しなければならない」。 事件にきちんと対処せず、情勢を甘く判断しては、政治改革にまともに取り組まなかったがための結果なのかなと思います。

 党内の反応を気にして語るのではなく、何をどう変え政治改革をすすめていくと堂々と語れば、信頼回復への一歩となっていきそうな気もします。

 そんな首相をよそに自民党では早くも権力争いの兆しがあるようです。

岸田首相、茂木敏充氏の扱いに苦慮 不記載問題で対応せず、地固めに奔走 - 産経ニュース

 トップの姿勢がそのまま表れるのでしょうか、これでは全然政治改革しようとする気がないと言っているようなものです。スピード感がないばかりか、やる気も全く感じません。残念なことです。まだまだく政治の混乱が続きそうです。

 

 

「参考文書」

マスク氏の訪中結実、テスラ運転支援機能を中国が暫定承認-関係者 - Bloomberg

米テスラ、AI投資1.5兆円 EV不振、自動運転に活路:時事ドットコム