「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

円安是正を求める企業の声、好ましい円の水準は110~120円

 ニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均終値でも4万ドルを突破し、4万0003ドルで取引を終えたといいます。FRB米連邦準備理事会の年内利下げ観測が高まり、経済の軟着陸期待からテック株などが上昇し、初の大台突破につながったそうです。

NYダウ、終値で史上初4万ドル テックと金融がけん引 - 日本経済新聞

 先に4万の大台に乗せた日経平均株価はこのところ低迷気味ですが、米株の影響を受けて少しは活性化するのでしょうか。円安不安など先行き不透明なところもありますが、米国のように楽観的になることはあるのでしょうか。

 

 

 円安が企業へ及ぼす影響について、調査会社の帝国データバンクがアンケート調査を行った結果、円安の進行が「利益にマイナス」とする企業が63.9%だったといいます。

円安の進行、企業の63.9%が「利益にマイナス」 適正な為替レート、「110円~120円台」が半数 | 株式会社帝国データバンクのプレスリリース

 また、適正な為替レートは「110円~120円台」と回答した企業が半数になったといいいます。今は明らかな円安水準といってよさそうです。

 円安でインバウンドは活発になり、輸出企業を中心に好況感が増す一方で、円安による原材料・燃料価格などの輸入物価の上昇を危惧する声が聞かれるといいます。物価高騰が続き、価格転嫁が厳しくなりつつあるような雰囲気も出てきているのでしょうか。物価がいっそう上昇すれば家計の負担が増えて消費意欲が減退し、企業の利益を圧迫するようになれば、賃上げ機運や設備投資意欲も低迷しかねないといいいます。急速な円安への対策や為替相場の安定を望む声が出ているそうです。

論語に学ぶ

詩三百、一言以て之を蔽(おお)えば、曰わく、思い邪(よこしま)無し。(「為政第二」2)

詩三百篇、一句で断定すれば、「思い邪なし」心のままのまっすぐな表われであると孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 

 

 経済大国、先進国であると固く信じていましたが、そのポジションが危うくなってきていると近頃は痛切に感じます。今ある円安問題然り、GDPランキングの低下、減らないどころか増加する一方の国の借金、少子化問題など、先々に希望が持てない数字が並びます。

 それなのに政治は混乱し、問題を解決するのではなく、逆に不安を助長するような政策が続きます。子育て支援、防衛力強化などそれなりの理由をつけては国民負担率を増加させます。共同親権、様々な不安が解消されないまま法制化は進んでいきます。こうしたことによって湧き上がる感情が政治不信となって、内閣支持率に現れたりしているのでしょう。

「思い邪無し」、国民感情を政府がまっすぐに受け取ってくれればよいのでしょうが、今のままではなかなかそうなることはなさそうです。

 政治家たちを見ていると、良くも悪くも政治の専門家なのでしょう。しかし、逆に言えば、専門バカで、人間性や社会性、経済性については全くの音痴ではないかと思えます。これほどに複雑化した世界にあって、もう単一の専門性で勝負することに無理が生じているのではないかと感じたりします。

 そんな政治家たちが、大きな判断、社会に影響のある判断をすることは危険で、もっとシステム思考的に判断していかなければならないような気がします。「社会全体の幸福の最大化」、多方面での利益を考える、そんな視点で判断することが今求められています。

 

「参考文書」

「リベラルアーツ」を軽視しすぎた日本社会の代償 「リーダーシップ」と「教養教育」の不可分な関係 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン