「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

続く凶悪事件に、政治の乱れ、「心配ないさ、すべてはうまくいくよ」と言えないニッポン

「レゲエの神様」と称されたジャマイカ出身のミュージシャン、ボブ・マーリーの生涯を描いた映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』が公開になったそうです。ボブ・マーリーはレゲエを通して「一つになって愛し合えば楽しい」と訴え、1978年、内戦寸前のジャマイカで対立各派を和解に導いたそうです。この映画の中心に据えられたエピソードといいます。

今こそ「ONE LOVE」 ボブ・マーリー伝記映画の監督・主演が語る:時事ドットコム

 歌こそ知っていましたが、その生き様はあまりよく知りませんでした。この映画の公開に合わせ来日したレイナルド・マーカス・グリーン監督と主演のキングズリー・ベンアディル氏は、欧州議会選や米大統領選で二極化が扇動される今こそ、故ボブ・マーリーのメッセージが「時宜にかなっていないか」と問い掛けたそうです。

 

 

論語に学ぶ

子 斉(せい)に在りて、韶を聞くこと三月(さんげつ)、肉の味を知らず。曰わく、図らざりき、楽を為すの斯(ここ)に至らんとは、と。(「述而第七」13)

 孔子が魯の内乱を避け大国斉に亡命したとき、韶の演奏を聞き、その芸術的感動は、肉体的衝撃といってもよいほど、痛切なまた持続的なもので、それ以来三か月の間、食い物の味もわからなくなるほどであったといいます。

dsupplying.hatenadiary.jp

「韶」、聖人舜が作ったとされる舞踊をともなう交響楽で、孔子は「韶」は「美を尽くし、又た善を尽くせり」と「八佾第三」25で賛美しています。音楽の奥深さ、そしてそのもつ作用がこれほどまでに大きいとは予期しなかったと感嘆したといわれます。

www.youtube.com

 世が乱れれば乱れるほど、人は音楽や芸術に感じ入るようになり、何かを考え恥じた利するものなのでしょうか。

 

 

 政治は乱れに乱れて、目を覆いたくなる惨状です。身内から批判の声があがって正されていくのが本筋なのでしょうが、そうしたことなく自民党は惨憺たる状況のようです。

自民青年局“不適切懇親会”が政治改革の議論に影響も 鈴木青年局長「ファーストペンギンらしさを発揮ができない状況であった」 | TBS NEWS DIG (1ページ)

 自民党がまとめた政治資金規正法の改正案について「不記載の防止に間違いなく資するものだ」と、鈴木青年局長が述べたといいます。社会全体に目が向かず、自分たちの利益を最優先に考えてはいないでしょうか。若手議員までもがこんなことをいい出すようでは相当危ういのではないでしょうか。

 ニュースを見れば、選挙妨害、強盗に殺人事件、戦争、政治の問題、円安、衰退するニッポンそんなのばかりです。世が乱れるのも世界的な流れだからしょうがないなんて思ったりします。しかし、それではいけないのかもしれません。本来は「良き社会とは何か」と問うて、学びを深めていくべきなのでしょう。

 しかし、ついつい「心配ないさ。すべてはうまくいくよ」と唄うボブ・マーレーに惹かれてしまいそうです。社会にとって正しいこととは何かを問いながら、ボブ・マーレーのように楽観的に行動できればいいのかもしれません。

 


www.youtube.com

(ボブ・マーレではジミークリフのレゲエ。大好きな音楽のひとつです)

 

「参考文書」

岸田再選支持、6%の衝撃 募る政権交代待望論◆時事世論調査【解説委員室から】:時事ドットコム

なぜ、日本では傑出したリーダーが出にくいのか 日本社会をダメにする「二重の選抜」の非効率 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン