「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

進歩が止まった日本、米国のAI、中国のEV、拡大しそうなその実力差

 既存技術を改良して、テクノロジーは絶え間なく進化し続ける、これが世の常なのでしょう。テクノロジーばかりでなく、思想、思考もありとあらゆるものまたそうなのでしょう。

 生成AIを巡る米巨大テクノロジー企業の争いが熾烈のようです。社会インフラになったネット環境が大きく変わっていくことになるのでしょうか。

OpenAI、Google検索に下克上 「AIサーチ」の新時代 生成AI、新技術のまとめ読み - 日本経済新聞

 まずはグーグルの独占状態にあったネット検索に変化があるかもしれないそうです。この変化が起爆剤となって新たな成長エンジンになるのかもしれません。サービス、また情報端末などハードを含めて大きく変化していきそうです。

 

 

 こうした進歩も社会をより良くしていこうとの問いから始まっているのでしょうが、そうなればなったでどこにゆがみが生じては負の側面が現れます。それが次の解決すべき課題になるのでしょうが、近頃では解決されずに放置されてしまう問題もあるようです。たとえばネット上に溢れる清濁混在した多様な情報もその一例なのでしょう。それによって憎悪と分断が助長される問題が生じます。

 解決しなければならない問題が多いということはそれだけ機会、チャンスがあるということなのでしょうし、成長余地が残されているといってもよさそうです。

 

 米国株はテクノロジー銘柄に牽引されて上昇を続けます。一方でそれ以外の残された「その他」はそれほどに伸びずに格差が拡大し、一極集中のゆがみは強まっているそうです。

米巨大IT、株高と成長を独占 取り残される「その他」 ダウ4万ドル 熱狂とリスク(上) - 日本経済新聞

 今はそうなのかもしれませんが、新しく誕生したテクノロジーを活用して、いずれその他企業も別の新しさを生み出して勢いを得ることなっていくのではないでしょうか。巨大テクノロジー企業ほどの成長ではないにしても。一方で、淘汰される企業もあるのでしょう。こうした新陳代謝が起きるのも米国ということなのかもしれません。

 

 

 一方、中国は太陽光パネル、バッテリー、EVで市場を独占しそうな勢いです。そのえげつなさ、したたかさゆえのことかもしれませんが、すっかり欧米に嫌われて激しく対立するようになっています。

中国EV市場「利益なき繁忙」が止まらないジレンマ 黒字化達成の「理想汽車」もやむなく全面値下げ | 大解剖 中国「EV覇権」 | 東洋経済オンライン

 しかし、こうした製品は温暖化を続ける地球には必要なもので、それを低廉にそして潤沢供給することは完全な邪道と否定することは難しそうです。それゆえの対立なのかもしれません。

 当局はその対立を乗り越えようと欧州を訪問するなどして外交努力を続けているようです。良くも悪くも進歩を希求しているといってよさそうです。

 憎悪や分断が当たり前になりつつあるのかもしれませんが、保護主義的色彩を強めるのでなく、その考え、思想をアップデートすることがあってもよいのではないでしょうか。

論語に学ぶ

周は二代に監(くら)ぶれば、郁郁乎(いくいくこ)として文(あや)なるかな。吾は周に従わん。(「八佾第三」14)

 周王朝は、その前の夏王朝、殷王朝二代に比べると、華やかに発展している。私は周の文化に従うと孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 孔子が生きた2500年も前の古代より進歩は続いています。抑圧や停滞などがあれば時の王朝は倒され、倒れることで新陳代謝となって、次の進歩につながっていくということでしょうか。

 

 

 日本にはそんな変化のダイナミズムがなくなっていそうです。それゆえの停滞、衰退なのかもしれません。政治改革は相変わらず緩慢とし、変化を嫌い、権力に固執するだけの古めかしい自民党が浮き彫りになっています。世の中が旧態依然のままで進歩もなく停滞するのもわかります。技術立国は夢のまた夢で、先端テクノロジーが日本から生まれることはなさそうです。 思考、思想もアップデートも止まったままのようです。

「良き社会とは」との問いが忘れられていそうです。問題、課題を解決する努力も忘れられているのでしょう。問いを忘れては、流れに流され、道から外れ、いつの間にか周囲に上手く利用されるだけになっていそうです。