「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

物価高騰が続く中、値上げしないサイゼリアが最高益

 先送りできない課題に答えを出すといって、政府は色々な政策を思いつきますが、常に財源不足です。財布の中味が少なくなっているのに、国の内外でバラマキを続けています。それではたいへんといって増税という流れでは、高い国民負担率がますます上昇してしまうだけです。歳出を質の高いものにして、使ったおカネ以上に歳入が増えるように知恵を使うのが国、政府の責務なのでしょうが、どうにも今の国にはその知恵が備わっていないようです。しかし、悪知恵では働かせることには長けていそうです。期間限定の減税で騙して、その後にはまた増税が待っているといわれます。

 

 

値上げしないサイゼリアが最高益

「値上げしない」と宣言したイタリアンファミリーレストランサイゼリヤが業績が好調のようです。

サイゼリヤ、14年ぶり最高益 今期最終 - 日本経済新聞

 物価高騰で売上原価率は悪化しているそうですが、業務効率化による企業努力で販管費は改善、またアジア事業が好調で、サイゼイヤの底力を感じさせる内容といいます。値ごろ感が支持され客足が回復、赤字の国内事業も積極出店で黒字転換が見込めるといいます。

 国にも見習ってほしいところです。こういうセンスがあれば、むやみに増税などと口にすることもなく、効率的な財政運営ができるようになるのかもしれません。

好業績をあげる米アマゾン

 米国ではGAFAも好業績のようで、アマゾン・ドット・コムの2023年7〜9月期の営業利益が四半期ベースで過去最高で、稼ぐ力の回復が鮮明になっているといいます。

Amazon、インフレで最高益 広告・物流で稼ぐ新モデル - 日本経済新聞

 大幅なコスト抑制、経費削減が好業績に寄与、物流網の再構築が主力のインターネット通販を支えたといいます。また、広告事業が伸び、インフレ下で新たな収益モデルが軌道に乗ってきたそうです。変化に合わせて、効率化、改革を進めた結果ということでしょうか。

 アマゾンほどの企業でもあっても、苦境にあるときは実にシンプルなことを実行するようです。コスト抑制、経費削減、むやみに新規事業に向かうのでもなく、こうした姿勢が米国でも評価されるようです。

 

 

論語に学ぶ

如(たと)い周公の才の美 有るとも、使(も)し驕(たかぶ)り且つ吝(おし)めば、其の余(よ)は観るに足らざるのみ。(「泰伯第八」11)

 たとい周公ほどのすぐれた才があったとしても、もしその人柄が高慢でありまた吝嗇であったならば、その人について他に詳しく見る必要はないと意味します。

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 驕り高ぶることなく、またケチにならない、指導者にはこうした素養も求められるのでしょう。

「周公」、周王朝を建てた武王の弟「旦」のことで最大の功労者と言われる人物です。周王朝が誕生間もない頃に首相格として首都に残って政権を輔佐し、諸制度を整備したといいます。孔子はこの周公の行政を理想としているそうです。

 驕る現下の首相とは真逆のようです。吝嗇な指導者では国民負担率を適正化するための知恵が働かず、行政を効率化させそのコストを抑制しようとの発想もないのかもしれません。

置き配ポイント、物流の2024年問題

 物流の2024年問題解決のため、政府は「置き配ポイント」の導入を検討しているようです。宅配便の再配達率が高いことへの改善策で、コンビニ受け取りや宅配ロッカーなどを利用した「置き配」を選択した消費者にポイントを付与する仕組みだといいます。

岸田首相肝いり「置き配ポイント」が税金のムダ遣いに終わりそうな、これだけの理由 | 三木雄信の快刀乱麻を断つ | ダイヤモンド・オンライン

 これもまた先送りできない課題のひとつなのかもしれませんが、本来企業が解決すべき問題に政府が首を突っ込む必要もないような気がします。ましてそこに税金を投下することもないのでしょう。

 

 

 新NISAが来年から始まります。それを前にして顧客の獲得合戦が盛り上がっているようです。日本の個人資産2000兆円が動くまたとないチャンスととらえてのことのようです。

 ECサイトを運営するIT企業や金融、通信キャリアなどが、それぞれのポイント経済圏をアピールしています。これを機に、スマホ決済で買い物をするだけでポイントがもらえる時代は終わりを告げるかもしれないといいます。便利になる影で、企業の強欲さが見え隠れしているようにも感じます。本来やるべきことを投げ出して、目先の利益に目を奪われていそうで、ちょっと危うそうな気もします。

 新NISA、これも「先送りできない課題」のひとつの答えなのかもしれません。しかし、その答えが、また次の課題を生んでいるようです。そのたびに税金がむだに使われているようです。 

 

「参考文書」

年収1000万円超、過去最多に 「夢の生活」現実は? - 日本経済新聞