「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

歯止めかからない内閣支持率の低下、求められる新たなリーダー像

 首相の不人気ぶりに拍車がかかっているのでしょうか。日本経済新聞世論調査で、内閣支持率が前回調査からは9ポイント下落、2021年10月の政権発足後、最低の33%になったといいます。内閣を「支持しない」は8ポイント上昇し59%となったそうです。

内閣支持33%、発足後最低 本社世論調査 - 日本経済新聞

首相自らが打ち出した所得税減税が下落の引き金となっており、政権運営は難局に差し掛かる可能性がある。(出所:日本経済新聞

 これまで高めの支持率を維持していた日経の調査でも下落傾向が鮮明になったようです。政府の財政政策を批判する社説も増えていたようなので、その影響もあったのでしょうか。

 

 

 大幅な支持率低下に自民党内に動揺をもたらしているといいます。党幹部の一人は「減税が実施されるのは来年で、長期に批判にさらされることになる」と述べているそうです。

 支持されないリーダーの典型なのかもしれません。今回の「国民還元」所得減税でそれが明らかになったということなのでしょう。

スポーツ界の新たなリーダー像

 目をスポーツに転じれば、ラグビーワールドカップでは南アフリカが決勝で、僅差の勝利をもぎ取り、大会連覇、4回目の優勝で最多になったといいます。日本ではプロ野球の日本シリーズが始まり、オリックス阪神の関西対決で、1勝1敗のタイ。「アレ」の岡田阪神が今年は大躍進、このまま日本シリーズも制することはあるのでしょうか。

今季から阪神を率いている岡田彰布監督は、2004〜08年に監督を務めた頃と比べて笑顔を見せることが多いように感じる。選手との距離も近くなったようで、自分から話しかけるシーンをよく見た。選手がいかに気持ちよくプレーできるかを考えてのことなのだろう。(出所:日本経済新聞

 プロ野球におけるリーダー像も時代変遷とともに変わってきたということでしょうか。

ロッテ・吉井理人監督にみる「和み系」監督の時代(田尾安志) - 日本経済新聞

 記事を執筆した元中日の田尾安志氏は、ロッテの吉井監督を例にして、「和(なごみ)」を説いています。

吉井監督の姿勢は、監督というものは決して絶対の存在ではないことを物語るものでもあった。ともすると監督は別格とみられがちで、コーチが意見を言えないケースがよくある。気付けば監督の周りはイエスマンばかり。自分の言うことを聞いてくれれば監督は気分がいいだろうが、一人の人間の考えだけで組織が正しい方向に進むことは少ないはずだ。(出所:日本経済新聞

 ありえそうにもありませんが、政界においても「和み」系リーダーが登場すれば、世相が変わり、衰退する日本に歯止めがかかるきっかけになったりしないでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

有子曰わく、礼の用は、和を以て貴しと為す。先王の道は斯(これ)を美と為す。小大之に由れば、行われざる所有り。和を知りて和すれども、礼を以て之を節せざれば、亦(また)行なう可(べ)からず。 (「学而第一」12)

 「礼」規範やモラルの実行においては、「和」なごやかであることが大切である。古代のすぐれた人たちのありかたにおいても、なごやかであることはを善しとしている。何おいても、「和」が過ぎれば、「礼」は乱れてしまう。「和」なごやかさを活かすとしても、「礼」によって節しなければ、「礼」規範やモラルは崩れてしまうと意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 ハロウィーンを前に、「ハロウィーン目的で渋谷に来ないで」と渋谷区長が呼び掛けています。この土日は大きな混乱はなかったようです。

仮装は少人数… 東京・渋谷の“ハロウィーン警戒態勢”継続も目立ったトラブル確認されず | TBS NEWS DIG (1ページ)

 ハロウィーン当日がどうなるかはわかりませんが、ひとまずよかったなと感じます。理のある呼びかけにはそれなりにポジティブな反応があるということでしょうか。誰も好んでモラルを乱すような行為をしたくはないのでしょう。

 

 

 中東情勢が深刻さを増しているようです。パンドラの箱を開けてしまったように、様々なネガティブな感情が蔓延しているようです。

【29日詳細】イスラエル ネタニヤフ首相「戦争の第2段階だ」 | NHK | イスラエル・パレスチナ

「攻撃を直ちにやめるよう訴える」大規模なデモが欧米でも始まっているといいます。これまでの政治にもう飽き飽きしている表れでしょうか。政治をアップデートすべきときなのでしょう。「和み」系リーダーが登場することはないのでしょうか。

 

 

「参考文書」

岸田文雄内閣支持率最低33% 歴代政権「30%台」が岐路 - 日本経済新聞