内閣支持率が低迷を続けているようです。共同通信の世論調査では、支持率が7.5ポイント下落し、過去最低の32.3%になったといいます。政府が今月末まとめる経済対策に期待しない、そう答える声が半数以上を占め、58.6%になったそうです。
内閣支持率32%で過去最低 共同通信の世論調査 - 日本経済新聞
旧統一教会を巡っては、自民党が教団との関係を「断てていない」「あまり断てていない」との声が計61.1%だったといいます。
様々なことが複雑化し、変化の激しく、不確実なこの時にあって、同じ顔が閣僚人事にならび、変わらない政治にもう飽き飽きというところでしょうか。
人とは変化を拒み、怖がるものなのかもしれません。しかし、不思議なことに変革するリーダーが登場すると、褒め称え、いつまでもそのリーダーに従おうとします。変化がないと閉塞感を打ち破ることを知っているからかもしれません。
一方で、危機感を煽るばかりのリーダーもいます。常に脅威と問題にさらされる状況においては、こうしたリーダーシップは役に立たないのかもしれません。不安やストレス、怒りなどを高めて、疲弊させるだけで、身動きできなくなり、現状維持に陥ってしまうのでしょう。
リーダーにも賞味期限があって、現状をより良い方向に変えていくことができなくなれば、その座から身を引くべきなのでしょう。
論語に学ぶ
故(ふる)きを温めて新しきを知る、以って師と為るべし。 (「為政第二」11)
「温故知新」、過去の伝統を冷えきったそのままで墨守するのではなく、それを現代の火にかけて新しい味わいを問いなおすと意味します。
「永遠の真理の今日的意味をさぐる」、こうした知的訓練を重ねることによって、目の前にある複雑で混沌とした、私たちにとって切実な現実を鋭くまた筋道をたててとらえることができるとの意味を含有しているといいます。変化、変革ということは、この言葉に表されているような気がします。
「先送りできない課題に答えを出す」と首相はいいます。その答えには新しい単語も含まれますが、内容はあまりにも古ぼけたままのようにも感じます。考え、価値観がアップデートされていないのかもしれません。
古い価値観のままでいれば、その内心を容易に見透かされてしまい、何をやっても期待外れになってしまうのかもしれません。首相自ら変わることがなければ、支持率の低迷は続くことになるのではないでしょうか。
「参考文書」
岸田内閣支持率25% 過去最低で横ばい 毎日新聞世論調査 | 毎日新聞
岸田内閣の2年間で「暮らし向き悪化」60% 毎日新聞世論調査 | 毎日新聞