過去最低になった内閣支持率について、松野官房長官が記者会見で、またいつものように「世論調査の数字に一喜一憂しない」と述べたようです。
もううんざりなのですが、いよいよ政権内からも「一喜一憂の一つ覚えはやめてほしい」との不満があがっているそうです。
また与党自民党幹部は「そもそも『一喜』できる状態なんかもう来ない」と突き放し、「危機感も謙虚さも皆無。もっと答えようないのか」と嘆いているそうです。また「説明したところで支持されない政策は支持されない」それを「理解しない方がおかしい」と断じたそうです(参考:神奈川新聞から)。
ワンマン岸田、政権末期の症状
「政権末期の症状」(自民党重鎮)、首相を痛烈に批判する声を伝える報道が増えています。自民党の政党支持率より内閣支持率が低くなっていることに不満を募らせているようです。
「自分の党にすら応援されない総理大臣ってありなのか?」「党総裁が党支持者からも相手にされていない」、かなりきつい文言が並びます。(参考:神奈川新聞)
早期解散へ「切り札」不発 与党、首相指導力に疑念も―「賃上げ頼み」の政権運営・所得税減税:時事ドットコム
「首相に解散させない」との声も上がり、「解散しようとしたら首相交代だ」(中堅)、「求心力は低下の一途だろう。来秋の党総裁選まで持つのか」との声も党内に出始めているそうです。
首相は就任前からよく「自分は現実主義者だ」と言っていたが、実体は表面的な場当たり主義だったのではないか。それが国民に見透かされているように思える。小手先のパフォーマンスばかりでは日本が行き詰まる。本当に首相としてやりたいことがあるなら、真剣に向き合わなければだめだ。(出所:時事ドットコム)
論語に学ぶ
子貢(しこう)曰わく、紂(ちゅう)の不善は、是(かく)の如くの甚(はなは)だしからず。是(ここ)を以て、君子は下流に居るを悪(にく)む。天下の悪 皆(みな)帰すればなり。(「子張第十九」20))
殷王朝第30代 最後の王「紂」の不善は世にいうほどひどいものではなかった。しかし、一度悪い評判を得てしまうと、悪い噂は増幅されていく。それ故、君子 教養人は悪徳者とみなされるを嫌う。世の悪という悪は、すべてその人のしたことになってしまうからと、弟子の子貢がいいました。
「紂王」、所伝によれば、体力、知力に優れていたそうですが、酒池肉林にふけり、微子や箕子、比干たちの諫言を退け、民心の背くところとなり、周の武王の討伐にされてしまいます。結果、殷王朝は滅亡しました。悪評が王朝を倒す大義だったということでしょうか。首相も心すべきことなのでしょう。
ユニクロを展開するファーストリテイリングが好業績を続けています。その経営者である柳井正氏は、倉本長治の「店は客のためにあり、店員とともに栄え、店主とともに滅びる」という言葉を座右の銘にしているそうです。
店主とともに滅びる――それはまた、経営者がロマン、勇気、挑戦心、忍耐、そして変化対応力を失うことを戒めている。(出所:プレジデントオンライン)
店を国にして読んでみてもいいのかもしれません。ただ国は首相とともに滅びるわけにはいきません。
「参考文書」
「場当たり対応、国民見透かす」 元側近・三ツ矢氏、岸田首相に苦言:時事ドットコム