「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【貯蓄から投資へ】新NISAが始まる前に、秋風が吹き始める日本経済

「貯蓄から投資へ」、新NISAが来年から始まることを受けて、そのマネーを獲得しようと参入者が増え、また新たなサービスで顧客獲得しようとする動きが強まります。

 しかし、日本経済は、コロナ禍後の景気が一巡し、早くも秋風が吹き始めているのではないかといわれているようです。有望な投資先のひとつであるはずの日本企業が元気であって欲しいものですが、どうなのでしょうか。

 

 

 物価高騰が根強く続く米国では金利が上がり続けているにも関わらず、景気が冷え込むことはなく、好調さを持続し、来年もそこそこ経済成長するのではないかといわれます。物価高抑制のために未だにFRBは利上げをちらつかせていますが、それでもなかなか景気は鈍化しないようです。羨ましい限りです。

 一方の日本では、日銀の政策が景気に対して機能しなくなっているのではないでしょうか。金融政策の正常化が優先事項のようで、物価と賃上げを監視しつつの対応を余儀なくされています。

 こうなると秋風が吹き始めた経済を活性化するには政府の経済対策に期待となるのが自然な流れになるというところでしょうか。そう指摘する専門家もいるようです。それでいいのだろうかと思いますが、今のままではそれしか手がないのかもしれません。誰も何も変えようとしないのだから。

 ただ放漫財政を続ける国に頼れば、ますます国債残高ばかりが積み上がっていくだけではないでしょうか。このままでは、いつか国際的な信認を失うときがやってくるのではないかと心配になります。また、投資の対象して日本経済を信用していいのでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

季氏 周公より富む。而(しか)るに求や之が為めに聚斂(しゅうれん)して之に附益(ふえき)す。子曰わく、吾が徒に非(あら)ず。小子(しょうし)鼓を鳴らして之を攻むるも、可なり。(「先進第十一」17)

 家臣の季子は君主周公よりも豊かであった。にもかかわらず、季子に仕える冉求は税を多く取り立て、季子をさらに富ませていた。孔子は「もはや私の仲間ではない。弟子たちよ、まっこうからその罪を声を上げて責めてよい」といいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 冉求のような輩ばかりでは国民のためにはならず、既得権者が得をするだけなのでしょう。それで経済が活性化することはないことは火を見るよりも明らかなことなのでしょう。それではうまくいかないと、もうそろそろ気づいて欲しいものです。

仕事とは、100%自分以外の誰かの役に立つためにすること。自分のためにすることは趣味です。仕事は、自分以外の他者=お客さまに価値を提供して喜んでいただくことです。(出所:プレジデントオンライン)

 こうした大切なことを忘れて、GRIT「困難時にやり抜く力」、レジリエンス「逆境からの回復力」、そんな言葉に縛られ、競争の激しい世界で勝ち抜かなければならないと思い込むからうまくいかないのではないでしょうか。

 

 

 逆に「思い通りにうまくいく仕事なんて世の中にひとつもない」と割り切れれば、目の前の仕事を気楽に取り組み、淡々とやり続ける、そうしているうちにいずれ状況が改善していくことになるといいます。

人生や仕事はうまくやろうと気負ってはいけない…「良い人生」が実現する3つの条件 やり抜く力も、レジリエンスも不要 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

 お客さまをコントロールできず、こちらの思い通りになるわけがないからビジネスは難しく、経済が活性化させることが困難なのかもしれません。それなのに、官僚や政治家はそれをどうにかすることに固執するあまりに余計に悪化させているのではないでしょうか。まして選挙に勝とうとするあまりに何でもかんでもやるから余計にこんがらかるのかもしれません。

「世の中はそんなにうまくはいくはずがない」と、時には運命に身をゆだねる度量を政治家が持ってもらいたいものです。VUCA、不確実な時代なのですから、なおさらです。それなのに思い通りにしようとするからどんどん混乱していくのでしょう。それが度が過ぎたときに、ウクライナやガザのような争いになるのかもしれません。

 

 

「参考文書」

日本経済がちょっといや~な感じになってきた 一時的に株価は上がったが景気息切れリスク | 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場 | 東洋経済オンライン

FRB、追加利上げの扉を開けておくもよう-サービス価格上昇で - Bloomberg