「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

ふるさと納税のポイント見直し、コメ品薄・高騰、あちこちに現れる国の乱れ

 選択的夫婦別姓制度を巡って自民党内でかけひきが再燃しているようだといいます。経団連が制度導入を求める提言書を自民党に提出したことが発端になっているといいます。

自民総裁選、選択的夫婦別姓が争点か 推進派は議論再開への動き加速 政界の断面 | カナロコ by 神奈川新聞

 導入に慎重な岸田首相と推進の立場をとる菅前首相との違いがはっきりとなり、9月の総裁選に向け争点になりそうだといいます。岸田首相は元々制度を早期に実現する議員連盟の呼びかけ人のひとりだったそうですが、党内保守派に配慮し、慎重な態度をとるようになったといいます。総裁再選を目指す首相には保守系議員とのしがらみもあるようです。

 制度を求める世論、重い腰を上げた経団連、首相はしがらみをさばいて進めることができるのか、それとも権力維持を優先させようとするのかその判断が問わていそうです。

 

 

 政治におけるしがらみや利害調整がもっとスムーズになれば、混乱も早期に収まり、悪循環から好循環に転じることも容易くなりそうです。しかし、現実はなかなか厳しいのでしょうか。維新の会も裏金国会で迷走し、調整能力の乏しさがあらわとなって、党内から不満が噴出しているようです。

■維新 地方から厳しい声相次ぐ | 沖縄タイムス+プラス

「自民に裏切られた」「騙された方が悪い」「詰めが甘い」、そんな言葉が飛び出していたようです。一時は勢いを得たようにみえた維新ですが、最近は支持率も精彩を欠き、政権党への道が霞んでいるようです。

 国会議員の質の問題から政治が混乱しているのかもしれません。日本衰退に拍車がかかったのもそれが理由だったりするのでしょうか。もう少しまともに利害調整がなされていれば、もっと早く立ち直ることもあったのでしょう。

 

 

改悪か、ふるさと納税のポイント見直し

 ふるさと納税制度も政治の混乱ぶりを表す事例なのでしょうか。総務省が、利用者にポイントを付与するサイトを通じて自治体が寄付を募ることを禁止すると発表しました。仲介サイトがポイントで集客を競い、自治体が仲介サイトに払う経費が膨らむ問題になっているそうです。

ふるさと納税、ポイント付与サイトでの募集禁止 総務省 - 日本経済新聞

制度の見直しを通じ、寄付が利用者向けポイントの原資になることを防ぎ、自治体の手元により多くのお金が行き渡るようにする。これに先立ち今年10月からは、仲介サイトなどが返礼品などを強調した宣伝や広告を禁止することを明確化する。(出所:日本経済新聞

 ふるさと納税はその目的から逸脱し、色々な問題が確認されるようになっています。返礼品においては、産地偽装が相次いで発覚し、地域との関連が薄いものが対象になったり、ふるさと納税獲得競争になっているように見えます。貴重な税金が本来使われるべきところに回らずに、プラットフォーマーに吸い上げられているようにも見えてしまいます。行き過ぎた競争といっても良さそうです。自治体側でのモラルの問題もあるのかもしれませんが。

 自由で制約なき市場が、ムダを省き、最も効率的であるとする市場原理主義のような考えがあったからなのでしょうか。それも行き過ぎれば害を生むのかもしれません。「コストカット型経済」、行き過ぎた市場原理主義の産物ということでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

聖人は吾得て之を見ず。君子者を見るを得ば、斯(すなわ)ち可なり。子曰わく、善人は吾得て之を見ず。恒有る者を見るを得ば、斯ち可なり。亡きなるに有りと為し、虚なるに盈(み)てりと為し、約なるに泰(たい)と為す。難(かた)いかな、恒有ること。(「述而第七」25)

 聖人、こういう人と出会うことはとてもできない。しかし、せめて君子 教養人と出会うことができれば、それでよしとしよう。また、善人、こういう人と出会うことはとてもできない。しかし、せめて自分の気持ちに揺るぎのない者と出会うことができれば、それでよしとしよう。しかし、現実には、知識がないのにあるとしたり、人格は虚なのに充実しているように見せかけたり、貧しいのに豊かなまねをしたりしている。難しいなあ、心構えの揺るがぬあり方は、と孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 人は生まれたとき、人は何も持っていないが、知識・学問を学んで知識人となることができる。さらに、道徳的修養を積んでいけば教養人となり、君子に近づいていくいくといいます。君子から、さらに知識・修養を深め、その究極に至ったものが聖人であるといいます。 政治家みなが聖人君子である必要はないのかもしれませんが、せめて「恒有る者」くらいにはなって欲しいものです。

 

 

コメ品薄、高騰

 お米の価格が上昇しています。5kgの平均価格が2千円に迫ってきたそうです。インバウンドの増加で需給が逼迫してきているとの見方があるようです。

コメ上昇5キロ2000円に迫る 高温、訪日客増で需給逼迫 | 共同通信

 一部のスーパーや飲食店でコメの不足感が出ているそうです。長年続いてきたコメ余りからの局面転換となる可能性もあるようです。ただ坂本農水相はそうした見方を否定し、足元の品薄は局地的、一時的で、大きな流れとしてのコメ余りは変わらないとしているそうです。一方、スーパーからは在庫が足りなくなる可能性もあると心配する声もあがっているといいます。コメ不足となれば一大事になりそうです。

 政治は機能しているのだろうかと感じることが増えています。