「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

選挙イヤー、広がる政治の混乱、揺らぐ結束

 世界最強の軍隊と世界最大の経済を動かすリーダーを選ぶことになる11月の米大統領選。老老対決、81歳と78歳の戦い、テレビ討論会が開かれ、バイデン大統領、トランプ前大統領双方が罵り合っていました。

「こうなると恐れていた」、討論会のバイデン氏を同盟国から憂慮の声 - Bloomberg

 練習し過ぎたのかバイデン大統領の声はかすれ、言葉に詰まり、世界最強の国家を率いる指導者の威厳がなかったといわれているようです。身内の民主党内からも「大失態だった」との酷評の声が上がり、またニューヨークタイムズも社説で別の候補に替えるべきとの意見しています。

 討論会後の世論調査ではトランプ氏の勝利とする声が半数以上になったそうです。先の長い戦い、形勢逆転はあるのでしょうか。

 

 

 今年は選挙イヤーといわれ、世界各地で選挙が行われています。この先もイラン、フランス、イギリスと続いていきます。イギリスでは政権交代が確実され、フランスでは極右が首相の座を射止める可能性が出てきているといわれており、欧州の政治に大きな影響を及ぶ可能性があるそうです。政治の劣化は日本ばかりでなく、世界においても共通することのようです。政治が混乱し、西側諸国の結束に乱れが生じるのでしょうか。世界のモラルを回復することのできる指導者の登場が待たれます。しかし、それにはいま少し時間を要しそうな気もします。複雑で変化の激しい時代が続いていきそうですが、それによって生活にこれ以上悪影響がないことを願うばかりです。

 日本においても重要な選挙が続きます。七夕には東京都知事選が投開票となり、9月には自民党総裁選が控えています。新たなリーダーが誕生するのでしょうか。

論語に学ぶ

子 顔淵に謂いて曰く、之を用うれば則ち行ない、之を舎つれば則ち蔵る。唯我と爾り是れ有るか、と。子路曰く、子 三軍を行らば、則ち誰と与にせん、と。子曰く、暴虎馮河し、死して悔ゆる者は、吾 与にせず。必ずや、事に臨んで懼れ、謀を好んで而して成す者たれ、と。(「述而 第七」10)

 孔子が顔淵にいいました。「自分を任用しようとする者があれば、世に出て活動する。しかし、見捨てられたら隠遁する。そうしたとらわれないのない自由な境地、そこに到達しているのは、私とお前だけだね」。子路が「先生、三軍を率いて戦うときには、誰を連れて行かれますか」といいます。孔子は「虎と組打ちしたり、大河を渡渉したりして、死んでもかまうものか、そういう手合いとは一緒に仕事することはできない、仲間としたいのは、事にあたって慎重に構え、十分に計画を練って成功すような人間である」といいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 現代の政治家も権力ばかりに執着するのではなく、孔子のように、求められていないときには身を引いて、もっと自由な境地で活躍することを選択することができるようになればいいのではないでしょうか。

 

 

 自民党内では総裁選に向け、動きが活発化しきたようです。有力者が立候補にむけて調整をはじめ、再選を目指す首相はしきりに会食を重ねているようです。いつまでもおかしな慣習が続くようです。こういうことを含めて政治改革できればよかったのかもしれません。

 

「参考文書」

米大統領候補、討論会で直接対決:識者はこうみる | ロイター

NATO、軍事から「価値観同盟」へ 首脳会議が7月開催 欧州総局長 赤川省吾 - 日本経済新聞