「安定」とか「安寧」を欲しますが、この複雑で不確実な時代ではそれも難しく、永遠に訪れない「未来」を求めるようなものなのかもしれないと思ったりします。
イスラエルによるパレスチナ ガザへの攻撃が続いています。答えのない袋小路に迷い込んだかのようです。ICC 国際刑事裁判所が、戦争犯罪や人道に対する罪などの疑いで、保守強硬派との連立政権を組むネタニヤフ首相やイスラム組織ハマス指導者らの逮捕状を請求したそうです。
ICC、ネタニヤフ氏とハマス幹部の逮捕状請求 米など猛反発 | ロイター
一方、戦時内閣に参加するガンツ前国防相が、戦後統治の在り方を含む行動計画を策定しなければ政権から離脱すると語ったそうです。ネタニヤフ政権内部に亀裂が生じているのでしょうか。
イスラエルと対立するイランではライシ大統領が米国製のヘリコプターに搭乗、事故で亡くなられました。保守強硬派の人物で、最高指導者ハメネイ氏の後継者と目されていたといいます。中東の大国でありハマスなどにも強い影響力のある国だけにその動向が気になります。
目を東アジアに転じれば、台湾では新たな対中強硬派の総統が誕生し、就任式が行われました。早速中国は反発し軍事的圧力を強めるのではないかといわれます。
中国の呉駐日大使、日本が「台湾独立」加担なら「民衆が火の中に連れ込まれる」と警告 - 産経ニュース
また、就任式に日本の国会議員30人超が参加したことに、在日中国大使が批判の声をあげ、日本が「台湾独立」や「中国分裂」に加担すれば「民衆が火の中に連れ込まれることになる」と警告したといいます。
世界のあちこちで強硬な意見が蔓延し、きな臭さが立ち込めています。
将来のあるべき姿を厳格に定め、それに固執するのは良くない。視野が狭くなる。別の方法や、目標自体に問題があることに気づかない恐れがある。(出所:Forbes)
そんなに勇しくなることなく、穏便に対応するために勇気を使って欲しいものです。
論語に学ぶ
知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼(おそ)れず。(「子罕第九」29)
知者は学問をしてその目が明らかに冴えているから惑うことがない。仁者は人間を愛し、究極において善意の勝利を信じているから憂えることがない。勇者はおのれ一個のためではなく、天下のためによき決意をしたのだから、いかなることがあっても恐れないと孔子はいいました。
「義を見てせざるは勇無きなり」なすべきことをしないのは勇気がない、卑怯であると解釈し、ムダに勇気を使うのではなく、その前段に為すべきことと為すべからずをはっきりと見定めるの目があって、勇気も成り立つものなのでしょう。どうにも政治家たちは勇気を間違って使っているように思えてなりません。
大金を稼いだり、人々の人生に影響を与えたりすることができれば、確かに素晴らしい。だが、それを幸福・充足感の条件にしてはいけない。(出所:Forbes)
力に頼ろうとする風潮に世界が包まれているように思えてなりません。もう嫌になるくらい、武力衝突による惨状を目にしています。もしかして日本もその流れに乗ってはいないかと心配になります。どうすれば、変えることができるのでしょうか。
「七情六欲」、大好きな、古い台湾の歌です。色々な感情をうまくコントロールできればよいのでしょうけれども。
「参考文書」
前国防相、戦時内閣離脱を示唆 ガザ統治の行動計画要求―イスラエル:時事ドットコム
イスラエル前国防相、ガザ計画を求め離脱示唆 首相府は拒否 - CNN.co.jp
バイデン氏、ガザは「人道危機」 学生の怒りに理解 | ロイター
「効率化の罠」への処方箋。充実のカギは「今、この瞬間」 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)