「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

中東情勢で揺れた株式市場、進まない緊張緩和

 中東情勢の緊迫化で日経平均株価が急落しました。米国市場は被害が限定的との報道も伝わり、何とか持ちこたえたようです。

【日本市況】日経平均1000円安、中東緊迫化でリスクオフ-金利が低下 - Bloomberg

 週明け、株式市場はどう動くことになるのでしょうか。

 

 

 イスラエル、イラン双方とも今のところなんとか踏みとどまっているようです。報復の応酬は避けられそうなのでしょうか。双方がこれ以上のエスカレーションを望んていないことを信じてみたいです。

 しかし、なぜに報復の応酬のようなことになってしまうのでしょうか。国際社会が自制を求めるにもかかわらず。

ネタニヤフ首相が、政治生命を引き延ばすため強硬策で賭けに出るリスクはくすぶる。(出所:日本経済新聞

 ここでも「保身」が優先されているようです。世界のどの国においても、このタイプの政治家ばかりということでしょうか。対立するような行為を慎み、平穏無事な世界を希求して欲しいものです。対立し争うことより、気候変動のような重大な問題を世界が協力して解決に向け歩めるようになることを願わずにはいられません。

論語に学ぶ

与(とも)に学ぶ可(べ)きも、未だ与に道に適(ゆ)く可からず。与に道に適く可きも、未だ与に立つ可からず。与に立つ可きも、未だ与に権(はか)る可べからず、と。唐棣(とうてい)の華、偏(へん)として其れ反せり。豈(あに)爾(なんじ)を思わざらんや。室(しつ)是れ遠し、と。子曰わく、未だ之を思わざるか。何の遠きことか之有らん、と。(「子罕第九」30)

 いっしょに学問をすることはできても、同じ考え方をもち同じ道に進みうるとはかぎらない。同じ道を行くことはできても、同じような思想、信念を持ち、世に出ていくとは、かぎらない。いっしょに思想や信念を確立しても、特定の問題について適切な処置をせねばならぬ場合に、同じ判断をし同じ行動をなしうるとはかぎらない。

「唐棣の花は開いたが、花弁がたがいに背を向けている。あなたを想わないであろうか。たがいの家が遠いためだ」とある。「まだ本当に愛していないからだ。惚れて通れば千里も一里、というではないか」と孔子はいいました。

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「権なるものは経に反して義に合す。尤も知り難きなり」、孔子は俗謡を引いて、いかに遠くても愛はそれを近づけるという意味で、非合理的なものを含む権道もまた同じで、熱意をもって考えれば必ずしも難しいものとはかぎらない、といわんとしたのではないかといいます。

 

 

 権力を目指せば対立するのが常ということでもありそうです。しかし、それを乗り越えていくためには、熱意とか、愛が必要ということでもあるのでしょう。昨今の政治家に欠けている資質でしょうか。

 くしくも今年は選挙イヤーで世界各地で選挙となります。その影響はこの騒乱の遠因であったりするのでしょうか。いずれにせよ、権に恋い焦がれる人ではなく、人間性を重んじ、道徳、倫理を知る人格あるリーダーが誕生してもらいたいものです。

 それは総裁選を控える日本においても同じなのでしょう。しかし、始まった補選の選挙活動はかなり醜いものになっているようです。

 

 

「参考文書」

イスラエル、イランに再報復「明確に強力に」 危ういネタニヤフ首相の延命策 - 日本経済新聞

「傍観者であってはならない」ジャック・アタリ氏の警鐘とは? イラン 中国 ロシア トランプ氏への見方は? | NHK | WEB特集 | ウクライナ情勢