「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

謝罪に追い込まれた浦添市長の動画

 驚きのニュースが日々続き、深いため息がでます。

 沖縄県浦添市の市長が、市内に開業したホテルをPRするため「市長が美女とホテルへ」という動画を市のアカウントからTikTokに投稿したそうです。セクハラとの批判が相次ぎ、市長は記者会見を開いて謝罪したといいます。

浦添市の公式動画「市長が美女とホテルへ」 セクハラ批判受け謝罪:朝日新聞デジタル

市長が女性を部屋に招き入れる場面から始まる。実際は、女性はホテル従業員という設定だ。「せっかくなら君も一緒にプール入らない?」と誘う場面もある。(出所:朝日新聞

 

 

 動画は市長を含めた市側とリエータが相談して内容を決めたそうです。市長は会見で「どうやったら見ていただけるのか、驚きを動画の中に入れるということが先行してしまい、配慮に欠けていた」と釈明したそうです。また「ギリギリOKだろうということで配信を行っている。私の中では大丈夫かと思っていた」とも述べ、現時点で動画の削除などの対応を取る考えはないとしたそうです。

 今の世情が如実にあらわしていそうな発言です。公職につく者としてどうなのでしょうか。誠意に欠けるばかりか、世相を少しでもよくしていこうという気がないように感じます。

ジャニーズ

 住宅メーカが渦中のジャニーズタレントを起用し、このCMの放映が始まるそうです。

アキュラホーム、相葉雅紀の新CM起用について説明 一時は見送る判断も【報告全文】 | ORICON NEWS

 主張はわからないわけではありませんが、事務所による次回報告が控える中、少々先走っている感も否めないような気がします。

ビッグモータ不正

ビッグモータを巡っては、民事においても提訴が続いているようです。

水没の痕跡ある中古車販売、ビッグモーターに293万円返還命令…「注意義務を著しく怠った」 : 読売新聞

 社会の根幹である「信用取引」を瓦解させるよう行為が横行していたのでしょうか。世の中が不信に満ちていくのもわかる気がします。

 

 

先送りできない課題

 政治の世界では、相変わらず「政治とカネ」が問題になります。どの議員も道義を口にしますが、その言葉には誠実さのかけらもないようです。これだけ世の中が乱れているというのに、首相も相変わらずで自身の権勢維持のために智謀をめぐらせているようです。

「分身」木原氏を党人事で重用する首相 狙いは「茂木氏包囲網」 [岸田政権] [自民]:朝日新聞デジタル

 来年に迫った総裁選での再選という先送りできない課題に向け、一意専心ということでしょうか。その目が世に向くことはなさそうです。

論語に学ぶ

与(とも)に学ぶ可(べ)きも、未だ与に道に適(ゆ)く可からず。与に道に適く可きも、未だ与に立つ可からず。与に立つ可きも、未だ与に権(はか)る可べからず、と。唐棣(とうてい)の華、偏(へん)として其れ反せり。豈(あに)爾(なんじ)を思わざらんや。室(しつ)是れ遠し、と。子曰わく、未だ之を思わざるか。何の遠きことか之有らん、と。(「子罕第九」30)

 その人と共に学ぶことができたとしても、その人と人の道を行くことができるわけではない。その人と人の道を行くことができたとしても、その人と信念を同じくして世に出ることができるわけではない。その人と同じ信念で世に出たとしても、その人と一つ一つのできごとに対して同じ判断を下せるわけではない。

 昔の歌に「唐棣(にわざくら)の花は開いたが、花弁がたがいに背を向けている。あなたを想わないであろうか。たがいの家が遠いためだ」とある。「道のりが遠いなどというのは、まだ本当に愛していないからだ。惚れて通れば千里も一里というではないか」と孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 人と人とが合致することは学問の上でも、実生活においても、至難ではあるが、人間社会には愛というものがあるではないかと孔子は言おうとしていたのではないかといいます。

 

 

今も続く森友問題

 森友問題での財務省の公文書改ざんにより自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さんの妻雅子さんが、その実態を明らかにしようと裁判を起こし、財務省側が検察に任意提出した関連文書を国が「不開示」と決定したため、その取り消しを求めて争っています。

<社説>森友文書判決 「不開示」で真相隠すな:東京新聞 TOKYO Web

 しかし、大阪地裁は国の対応を「適法」とした判断を下したといいます。世を乱すような出来事があったことを思い出します。この問題は、安倍元首相が「私や妻が関わっていれば総理も国会議員も辞める」と国会答弁した後に始まったとされているといいます。

 長い年月が過ぎようとしていますが、それでも亡くなった夫を思い、真実の解明に挑む雅子さんに感銘を受けずはいられません。これがほんとうの愛なのでしょうか。忘れてはならないような気がします。

 

「参考文書」

しぼむ臨時国会冒頭解散論 きっかけは「一意専心」、物価高対策後? | 毎日新聞