「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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もやもや、刑事責任を問われない議員たち、筋が通らない自民党の政治改革

 裏金事件と自民党のこの先どうなっていくのでしょうか。多くの議員たちが還流額を報告し、収支報告書を修正しているといいます。

国会議員じゃない会計責任者が起訴され、派閥幹部「おとがめなし」の不条理 「秘書が…」で逃げ切る大甘ルール:東京新聞 TOKYO Web

ざる法が議員の立件を拒み、刑事責任を曖昧なものにしてしまいます。もやもや、釈然としません。

 

 

 この事件を巡り、市民団体が安倍派幹部の「5人組」を含む7人の議員や会計責任者らについて、検察審査会に審査を申し立てるそうです。

安倍派7人を検審に申し立てへ 市民団体、裏金事件巡り | 共同通信

 対象は、5人組の他、座長の塩谷元文部科学相橋本聖子元五輪相らになるといいます。

 いずれにせよ、政治改革によって不正、腐敗を撲滅させていかなければならないのでしょう。自民党の政治刷新本部と国会に、それを委ねるしかありませんが、期待通りの結果を示すことはできるのでしょうか。

政治改革大綱

 自民党には政治改革大綱が存在するそうです。リクルート事件の反省から信頼回復への決意を示すため、1989年5月に決定されたそうです。自分たちで策定した大綱、ルールを守らずに、またも不正が起きると事態になっています。

大激論の末に自民党がつくった「大綱」を岸田首相は踏みにじった 「あしき慣習」禁止でカネのかからない政治へ:東京新聞 TOKYO Web

政治家のカネの流れは、ガラス張りどころか鉄の扉の向こう側だ。岸田文雄首相(党総裁)は最近まで、大綱が否定している派閥会長と総裁の兼務を続け、大綱が自粛を求めたはずの大規模な政治資金パーティーの開催も重ねてきた。『政治刷新』を掲げる前に、大綱の精神を踏みにじったことを謝罪すべきだ。(出所:東京新聞

「自民の政治刷新本部に改革を委ねるのは、スピード違反の常習犯を交通指導員にするようなもの」、言い得て妙なのでしょう。

「首相は、第三者機関に改革案をつくってもらい、全面的に反映した改正法案を国会に提出すべきだ。大綱の精神に立ち返れば、派閥のパーティーの禁止や企業・団体献金の禁止が必要だ」と記事は指摘します。国会は自民党が牛耳っており、自民党の主導で真の改革が進むのかと疑問を投げかけます。

 

 

論語に学ぶ

巍巍乎(ぎぎこ)たり、舜(しゅん)禹(う)の天下を有(たも)つや、与(あずか)らず。(「泰伯第八」18)

 巍巍乎、高山を見上げる感じだ。舜や禹は天子となっても、自分が陣頭指揮するわけではなかったと、孔子は言いました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 「舜」「禹」は、中国神話に登場する聖人天子。その徳で人々を感化し、国がよく治まっていたといいます。

 今の日本はその真逆です。最高権力者が党内ルールを破っているにもかかわらず、その座にあり続け、その上改革を主導しようとしています。

「首相は議員辞職を」 自民刷新本部で意見 | 共同通信

 こういう声が上がるのも自然なことではないでしょうか。この方が筋が通り、論理がありそうな気がします。

 

 

「参考文書」

「会計責任者が勝手に」政治家の釈明、専門家は「あり得ない」と指摘:朝日新聞デジタル

自民派閥「解消」も、政策集団としての存続は容認-政治刷新本部 - Bloomberg