「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

令和臨調が求める政治改革、悪い結果しか期待できそうにない自民党の政治刷新本部

 まだまだ何とかなると信じていたかったのですが、もうほんとうにダメではないかと感じることが増えています。過大に期待するのが間違いなのでしょうが、こんなことにしかならないのだろうとの期待を裏切らないのもまたすごいことだと感じます。

 政権与党自民党が「政治刷新本部」を立ち上げました。この会合の冒頭首相が「最優先、最重点の課題として取り組みたい。信頼回復のため、日本の民主主義を守るためには自民党がみずから変わらなければならない」と発言し、党改革に全力で取り組む決意を示したそうです。

自民「政治刷新本部」で初会合 岸田首相が党改革に決意 | NHK | 政治資金

 政治改革のために自民党自ら制定した大綱をないがしろにした議員たちが何の反省もなく、改革などできようはずもありません。その無自覚さにただただ呆れるだけです。

 

 

「派閥には若手議員の育成などを担う役割もある」、「派閥が金集めや人事でポストを得るための組織だと思われないような改革が必要だ」という意見が出たそうです。これが政権を担い、大きな責任を背負う与党議員たちの言葉なのでしょうか。こうした無責任さが民主主義を壊していくのでしょう。

政治の機能不全

 民間の政策提言組織「令和国民会議」(令和臨調)が声明を発表したそうです。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、与野党に対し、自民党リクルート事件発覚後の1989年にまとめた「政治改革大綱」を検証した上で、政党改革を含めた「令和版の政治改革大綱」を策定するよう求めたといいます。

裏金問題で露呈…「政治の機能不全が放置されている」 令和臨調が共同代表声明で「政治改革大綱」を求める:東京新聞 TOKYO Web

日本の有権者は30年前に処理したはずの「政治とカネ」の問題という不都合な現実を再び眼前に突きつけられている。これは正(まさ)に、政治における「失われた30年」そのものの姿である。今般の派閥主導の政治資金パーティーをめぐる疑惑はかつてのリクルート事件としばしば比べられるが、有力政党の政治家や派閥の組織的関与の可能性が指摘されている点で事態はより深刻である。その上更(さら)に深刻なのは、支持率が急落しているにもかかわらず、事態の収拾に対する政権与党の側から見るべき方針の提示がなく、政治の機能不全状態が放置されていることである。そして、この与党の危機にもかかわらず、野党が受け皿としての役割を十分に果たしているようには見えないことである。(出所:東京新聞

 政治の機能不全が長年続いての「失われた30年」といってもよさそうです。それに気づけない輩が議員というのだから、どうにもならないようということなのでしょう。

 

 

論語に学ぶ

已(や)んぬるかな、吾 未だ徳を好むこと色を好むが如き者を見ざるなり。(「衛霊公第十五」13)

 もうだめだな。美人を愛するほどの熱意をこめて、徳を好む人間を見たことがないと、孔子は言いました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 好んで美女を追いかけ回すようなことではないしても、そうしたことを全面否定することなく、美女も道徳も同列に語るところが孔子の洞察力のスゴさといいます。欲もコントロールされるべきであって、それを可能にするのが人徳ということなのでしょうか。

 無頓着に色に走っては貧相な人徳を晒すだけです。品性と知性、善や正義を見分ける人格的能力があって、人徳の優れた人といわれるのでしょう。

 

 

 これだけ混乱していることも考慮せず、またさして熟慮もせずに強権的に行動できてしまうのが、今の自民党なのでしょうか。

「国の横暴」「仕方ない」 辺野古工事着手に住民ら:時事ドットコム

 辺野古基地をめぐる工事について国が事務続きを代執行し、工事が始まったといいます。法に基づく、所定の手続きを経ているのでしょうが、どうなのでしょうか。

台湾有事は「存立危機事態」 自民・麻生氏、米で抑止訴え:時事ドットコム

  麻生副総裁が米国で、怖い発言をしたようです。今週末は台湾で総統選が行われます。どのような結果になるのでしょうか。色々不安ばかりが増えていきます。政治は心配の種を植え付けるばかりになっているようです。

 

 

「参考文書」

自民党・古川禎久氏「ポピュリストに財政運営できない」 - 日本経済新聞

国民民主、政権との距離に苦慮 協調路線、裏金事件で目算狂う:時事ドットコム

与党・頼氏優勢で最終盤 東アジア情勢直結、強まる「侵攻」懸念―台湾総統選まで1週間:時事ドットコム