「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

自民党騒乱、続く派閥離脱者、首相の派閥解散劇と政治改革

 自民党が蜂の巣を突っついたような騒乱状態のようです。派閥を存続する麻生派と茂木派で、離反する動きが相次いでいるそうです。

茂木、麻生派で離脱相次ぐ 谷垣グループは解散決定:時事ドットコム

 派閥領袖の権威に揺らぎ、結束の強さにひびが入ったといってよいのでしょうか。首相が仕掛けた唐突の派閥解散劇が岸田の乱に発展していくのでしょうか。

 

 

「狐と狸の化かし合い」、そんな言葉が連想されます。それとも「兵は詭道なり」「兵は拙速を尊ぶ」なのでしょうか。党内で孫子の兵法もあるまいと思いますが、党内の権力争い、勢力抗争に勝つことをいつも念頭にしなければならないということなのかもしれません。しかし、こんなことで政権与党の大役を務めていくことはできるのでしょうか。

嫌疑なし

 裏金事件を巡って東京地検特捜部が、安倍派の幹部7名と森喜朗元首相について、いずれも嫌疑なしで不起訴としたそうです。ただ告発者が処分を不服として検察審査会に審査を申し立てる公算が大きいといいます。

東京地検特捜部、安倍派7幹部らは「嫌疑なし」不起訴 検察審査会で審査の公算 - 産経ニュース

 ただこの事件では逮捕される議員もおり、議員秘書らが起訴されました。振り返ってみえれば、ここ最近の自民党といえば、逮捕されたり書類送検される議員を多く輩出しています。一つの団体でこれだけ多くの罪人がでるようであれば、なにか反社会的勢力になっていないかと心配になります。

 権力闘争や抗争を繰り返しているのですから、ガバナンスが働かないのも道理ということなのかもしれません。

 

 

論語に学ぶ

由(ゆう)や、女(なんじ) 六言(りくげん)、六蔽(りくへい)を聞けるか、と。対(こた)えて曰わく、未(いま)だし、と。居(お)れ、吾 女に語(つ)げん。

仁を好みて学を好まざれば、其の蔽(へい)や愚。知を好みて学を好まざれば、其の蔽や蕩(とう)。信を好みて学を好まざれば、其の蔽や賊。直を好みて学を好まざれば、其の蔽や絞(こう)。勇を好みて学を好まざれば、其の蔽や乱。剛を好みて学を好まざれば、其の蔽や狂、と。(「陽貨第十七」7)

 由(子路)よ、お前は六つの心得と六つの弊害とを学んだかと孔子がいいました。子路は「まだでございます」と答えました。「坐れ。お前に教えよう」。「仁 愛することに熱中するだけで学ばなければ、「愚」 その愛が愚劣となってします。「知」に熱心になるだけで学ばなければ、「蕩」 議論倒れでとりとめもなくなってしまう。「信」 まごころを尽くすばかりで学ばなければ、「賊 」行きすぎてたがいに被害者となってしまう。「直」 まっすぐであることを第一としても学ばなければ、「絞」 むやみに他者を非難するだけとなってしまう。「勇」 勇敢であることだけを誇って学びがなければ、「乱」 秩序を乱すだけとなってしまう。「剛」 決心の堅さをうりものにするだけで学ばなければ、「狂」 単に目的達成第一の独りよがりとなってしまうと、孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 もしかして学ばない議員が多くなっているのかもしれれません。それ故、折角の知識を間違った方向に使ってしまうのでしょうか。

 

 

 求められている政治改革を進めるには当たって、騙し合い、化かし合いなどずる賢さや悪賢いなどに頼るのでなく、改革の王道を進む方が遥かに効率的にあるべき姿に近づいていくように思えます。

 次週より始まる国会論戦を前に、立憲の安住国対委員長が、政治と金をめぐる問題を国会で議論するために裏金問題に関わった議員を公表し、説明するよう求めたそうです。

立憲・安住国対委員長「派閥解消の前に裏金議員リスト公表を」 | TBS NEWS DIG (1ページ)

 今の自民党を変えるにはこういうアプローチで、犯罪まがいの行為を為す者を明らかにすることも必要なのかもしれません。