裏金事件で逮捕された池田衆議院議員の一部の秘書が「議員の指示で事務所のパソコンをドライバーなどの工具で壊した」などと話していることがわかったそうです。
ドライバーでPC破壊か 池田佳隆衆院議員らを26日に起訴へ | NHK | 政治資金
道具は変われど、過去にあった問題とやっていることは同じ。情けなくなってきます。問題だらけの自民党、そして、日本の政治の実態がまたひとつあらわになったのでしょう。
お隣の中国でも政治腐敗が深刻のようです。習近平政権は「反腐敗闘争」を展開し、取り締まりを強化してきたものの、官僚の汚職は改善の兆しがなく、泥沼化しているそうです。
【中国ウオッチ】賄賂総額253億円、警察幹部3人◇中国官僚の汚職、泥沼化:時事ドットコム
根の深い問題なのでしょう。厳罰をもって処分しても腐敗が収まる気配がないようです。
北朝鮮では、「地方人民に食料など初歩的な生活必需品さえ満足に提供できずにいるのは、深刻な政治的問題だ」との金正恩総書記が党政治局拡大会議で不満をあらわにし、担当部署や幹部らを叱責したそうです。
金正恩氏、党幹部らを叱責「地方人民に生活必需品さえ提供できず」 - 産経ニュース
住民生活に心を砕く最高指導者を演出する狙いがありそうですが、住民の不満が体制を揺るがしかねないとの危機感の表れともいえそうといいます。とはいえ、金氏の指示は無理な軍備拡張路線を掲げたまま、経済再建を図ろうとする矛盾を浮き彫りにしているといいます。
どの国においても同じような問題を抱えているようです。政治の失敗といっていいのでしょうが、それは東アジア共通の課題になっているようです。
論語に学ぶ
士の道に志すや、悪衣・悪食を恥ずる者は、未だに与(とも)に議するに足らず。(「里仁第四」9)
士として、道に志すとした者が、服装や食事のことで心を煩わしているようではだめではないか、もっと深い問題をなんのこだわりもなく話し合えるようにならなければならないと、孔子は言いました。
常に念頭にあるのは保身と強欲。眼前に大きな問題があっても本質から議論して解決しようとするのではなく、それをいかに利用しようかと邪心が働いてしまう。不正が蔓延して当たり前なのでしょう。
さてさて政治改革はどこまで進んでいくことになるのでしょうか。根本をアップデートできなければ、枝葉をいじっているようでは何も変わらないような気がします。現に自民党の政治とカネの問題は何一つ改善されていないですのから。
このままでは、そう遠くない未来に経済大国というポジションを失い、先進国と呼ばれることはなくなることになりそうです。今という機会をチャンスにできるのでしょうか。それとももっと違った方向を目指してみてもいいのかもしれません。
経済成長が終わった「高原社会」 山口周さんが考える幸福な生き方:朝日新聞デジタル