「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

進まない政治改革、下落する内閣支持率、急騰する株価、霞む日本の未来

 内閣支持率の下落傾向がまた強まっています。毎日新聞世論調査では、内閣支持率が前回調査から7ポイント下落し、14%に落ち込み、不支持率は82%に達したといいます。進まない裏金事件の実態解明、旧統一教会問題の再燃などが要因といいます。

自民支持率16%、自公政権下最低に 裏金問題など直撃 世論調査 | 毎日新聞

 この国の政治を長く担ってきた自民党の不埒さ、破廉恥さが明らかになっています。おぞましいことです。

 

 

「国民は増税、自民は脱税」と、立憲民主党が攻勢を強め、疑惑議員には「納税」を求めているそうです。確定申告の時期と重なり、対応を誤れば国民から一層の不信感を招きかねないとして、自民党は神経をとがらせているといいます。

自民、「納税」要求の高まり警戒 確定申告捉え野党攻勢―派閥裏金事件:時事ドットコム

自民党関係者は「確定申告の時期だから文句も出てきて、国税庁も困っている」と明かす。納税すべきだとの声は党内にもくすぶるが、納税すれば議員個人として受け取ったことを認めることになり、「これまでの前提が崩れる」(党幹部)との慎重論が強い。(出所:時事ドットコム

 合理性のかけらもないようです。あくまでも自分たちさえがよければよいということなのでしょうか。議員失格と自ら言っているようなものです。

解決されずに積み上がる問題

 首相は先送りできない課題に答え出すといっては、乱暴に政策を進めては、矛盾を生じさせ、様々な問題を生み出し、社会にダメージを与え続けています。

【コラム】一杯3800円のラーメン、日本の未来を映し出す-リーディー - Bloomberg

労働市場が成功者と失敗者に二分されるのと同じように、ラーメンを食べる余裕のある働き手もいれば、ラーメンがぜいたく品になる働き手がいる未来が待っているのかもしれない。(出所:ブルームバーグ

 株価は驚くほどに急騰するのに、実質賃金は目減りを続けています。何かが狂っているといわざるを得ない状況です。

変わらない政治

 この事件が自民党支配を終わらせたり、日本の政治を大きく再定義したりすることは望めないという専門家がいるそうです。ただ有力者が排除されることで、減税から外交問題、さらに防衛強化など主要政策において、政府の方針が変わる可能性があるといいます。

【解説】 日本政治を揺るがす裏金疑惑 岸田政権はどうなるのか - BBCニュース

 この事件は自民党を大改革をするほどのスキャンダルにはならない....

この政治資金の集め方で利益を得ている人が、日本には大勢いる。国の現状とはそういうものだと、承知している人たちだ。そして、まさに現状の打破こそ、日本人が嫌うものだ。(出所:BBC

  その上、一強他弱となって野党には政権を担えないとの空気が蔓延し、有権者は冷めるばかりだといいます。

 

 

論語に学ぶ

子貢(しこう)問いて曰わく、師と商とは孰(いず)れか賢(まさ)れる、と。子曰わく、師や過ぎたり。商や及ばず、と。曰わく、然(しか)らば則ち師は愈(まさ)れるか、と。子曰わく、過ぎたるは猶及ばざるがごとし、と。(「先進第十一」16)

 弟子の子貢が「師(子張)と商(子夏)と、どちらがすぐれていますか」と尋ねました。孔子は「師は多いな、商は少ないな」と答えました。子貢は「では師のほうがすぐれているのですか」と尋ねました。孔子は「多いも少ないも同じことだ」と教えました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 過ぎることも、及ぼないことも同格であって、ちょうどよい頃合い、「中庸」を失っており、ともに良くないという意味といいます。

頃合いを失い、過ぎる自民党

この政治腐敗も自民党一党支配による弊害のような気がします。

 日本は単独政党国家だろうと、冗談で言う人もいる。それは違う。しかし、特権的なエリートが支配する政党、アメリカに押し付けられた平和主義を廃止したいと切望する政党、それなのにもう30年も生活水準を向上させられずにいる政党に、なぜ日本の有権者は繰り返し投票し続けるのか、そこを不思議に思うのは、当然のことだ。(出所:BBC

 過ぎる自民党も、ほんとうは弱き野党と同じくらいによくないということなのでしょう。そうであるのなら、ガラガラポンで政界を一から作り直すことができればいいのでしょう。弱き野党に政権を担わせ、育成する、そんな政治改革ができないと日本はいつまでもこのままのかもしれません。

 

 

「日本は次第に、存在感のない存在へと色あせていくのだろうか。それとも日本は自分を作り直すのか」と日本に長く暮らしたBBC記者が問いかけています。

日本は未来だった、しかし今では過去にとらわれている BBC東京特派員が振り返る - BBCニュース

新たに繁栄するには、日本は変化を受け入れなくてはならない。私の頭はそう言っている。しかし、日本をこれほど特別な場所にしているものをこの国が失うのかと思うと、心は痛む。(出所:BBC

 考えさせられることです。変わることがなかったのが日本の魅力ということでしょうか。それに惹かれた多くの外国人が今日本に押し寄せてきているのかもしれません。しかし、いつまでも変化を拒んでいたら厳しい未来が待っているのでしょう。

 


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「参考文書」

「少子化は解決できる問題ではない」「一度国を“ご破算”にすればいい」 養老孟司が語る少子化問題(全文) | デイリー新潮

「褒め」の悪徳:赤ちゃんをディスる文化に学ぶ