「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

まだマシとは思えない、埼玉県虐待禁止条例改正案の撤回

 世間を騒がせ、反発を招いた埼玉県の自民党県議団が県議会に提案した、小学3年生以下の子どものみで外出・留守番させることを禁じる虐待禁止条例改正案の撤回を決めたといいます。 

「子どもだけで外出禁止」埼玉の条例案取り下げ 「私たちの言葉足らず」提出の自民県議団:東京新聞 TOKYO Web

 自民党県議団の田村団長が記者会見で、混乱を招いたとして謝罪したそうですが、議案の内容に「瑕疵かしはなかった」と強調し、取り下げは「私の説明が不十分だったため」と述べたといいます。ただ、パブリックコメントには多くの反対意見が寄せられていたそうです。

 まともとはいえそうにない改正案を提出する埼玉県自民党県議団がマシとは思えませんが、それでも県議会で過半数を占めているといいます。摩訶不思議です。

 

 

 まともではないことがまかり通る社会になっているのでしょうか。遅れが顕在化してきている大阪・関西万博について、自民党が大阪・関西万博推進本部を開き、万博パビリオンの建設を時間外労働の上限規制の対象外とするよう求める意見が自民議員から上がったそうです。

万博工事「超法規的措置を」 自民会合で発言、残業規制の除外求める [自民]:朝日新聞デジタル

 非常事態で超法規的措置がとれないかとの意見があったそうです。いとも簡単に法律をないがしろにすることが、まともなこととは思えません。

論語に学ぶ

小人の過つや、必ず文(かざ)る。(「子張第十九」8)

 小人は過失があると、必ず言い訳をすると、弟子の子夏がいいました。  

dsupplying.hatenadiary.jp

 人は言い訳をしたくなるのかもしれません。それで時に許されることがあったからでしょうか。

 過ちを犯したなら、素直にそれを認めて、すぐに改めさえすればすむはずです。わざわざ言い訳することもないのでしょう。

 

 

 世間をざわつかせるジャニーズ事務所も矢継ぎ早にプレスリリースを発行し、自らの対応の正当性を主張しているようです。しかし、この段になると、どうにも言い訳をしているようにしか見えなくなります。

ジャニーズ「NGリスト」流出の調査結果を発表 5000字超の長文で「このように一切関与していない」― スポニチ Sponichi Annex 芸能

 誠実さに欠け、とてもまともな対応とは思えません。かえって反発を招き、この問題を追及する人たちに新たな武器を提供することになるのではないでしょうか。

 イスラエルハマス衝突

 イスラエルハマスの衝突が続き、激化しています。どちらにも大義名分があるのでしょう。どうにもならないのでしょうか。

 その混乱や対立を引き起こすような投稿や誤報が、ソーシャルメディアのX(旧ツイッター)上にあふれているそうです。

イスラエル・ハマス衝突、マスク氏のXは危うさ露呈-専門家が指摘 - Bloomberg

ネット上に残る偽情報がもたらすリスクは、単に紛争に関する不正確なイメージを人々に与えるだけでなく、その結果としてさらなる暴力が発生することだと指摘。「嘘が憎しみを助長する」とし、「こうした嘘が現実社会にもたらす結末は路上での暴力であり、罪のない人々が傷つけられ、命を奪われる恐れもある。なぜなら、これらの画像や映像の一部は、最大限に極端な反応を呼び起こすよう意図されているからだ。(出所:ブルームバーグ

 まともなことではないのでしょう。秩序や規範を失うことの危うさを感じます。これが、SNSが情報インフラの一部となった現代ということなのでしょうか。

 

「参考文書」

大野知事「撤回を歓迎」 条例改正案のパブコメ非公表などを問題視:朝日新聞デジタル

国連総長、ハマスの攻撃「正当化できず」 イスラエルも人道法順守を:時事ドットコム