「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【吾試いられず。故に芸あり】 Vol.213

 

 牢曰わく、子 云えらく、吾試(もち)いられず。故に芸あり、と。(「子罕第九」7)

  

(解説)

「牢の記録。孔子はこうおっしゃっていた。私は世に用いられなかった。だから、いろいろと技芸が手についたのだと。」 論語 加地伸行

   

「牢」は孔子の弟子。

「自分は世間的に出世しなかった。だから多芸なのだ」と桑原は読む。

 生きていくためには色々なことに挑戦し、その結果が多芸であったということなのだろうか。

 

 

  奴隷解放したリンカーンも大統領になる前は、ずいぶんと苦労し、自己破産までしたと聞く。大統領になるまでに色々な職業を経験したが、どれもこれもうまくいかなかったようである。しかし、その多方面での経験があったからこそ、誰もが思いもつかなかった奴隷解放を実行しようとの決意につながったのかもしれない。

 「多芸」、「博学」という専門というカテゴリーはないのだろうか。 

 

dsupplying.hatenadiary.jp

 

dsupplying.hatenadiary.jp

 

(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

  
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫