「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【益を求むる者に非ず。速やかに成らんと欲する者なり】Vol.378

 

闕党(けっとう)の童子 命(めい)を将(おこ)なう。或るひと之を問うて曰わく、益ある者か、と。子曰わく、吾 其の位に居(お)るを見る。其の先生と並び行くを見る。益を求むる者に非(あら)ず。速やかに成らんと欲する者なり、と。(「憲問第十四」44)

 

(解説)

闕という地方出身の童子が客の取り次ぎをしていた。ある人が「なにか良いことのある少年ですか」と質問したところ、孔子はこう答えた。「この子は子どもなのに隅に坐らず、上席に平気で坐っている。成人には一歩退(さが)って随行すべきなのに、並んで歩く。そういうのを私は観ている。良いものを学ぼうとする者ではない。ただ速く成人なみになりたいと思っているだけの子である」と。論語 加地伸行

 

 そのため、孔子童子に取り次ぎをさせ、礼儀作法を教え、訓練していると加地はいう。

 

「関連文書」 

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 (参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

 
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫