「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【百工は肆に居りて以て其の事を成し、君子は学びて以て其の道を致す】 Vol.484

 

子夏(しか)曰わく、百工(ひゃっこう)は肆(し)に居(お)りて以て其の事を成し、君子は学びて以て其の道を致す。(「子張第十九」7)

 

(解説)

子夏の言葉。「工(たくみ)は作業場においてその技(わざ)を磨き、使い、物を作る。君子 教養人は学ぶことで道を磨き、実践する(参考:「論語加地伸行)  

 

「百工」はさまざまな工(たくみ)

「肆」、裏で物を作り、それを表で販売していた古代。そうした店でもあり作業場のこと。

 

 

「子夏」、姓は卜(ぼく)、名は商。孔子より44歳若く、孔子学団の年少グループ中の有力者。文学にすぐれた、つまり最高の文献学者だったという。孔子晩年の弟子。孔門十哲の一人。後に魏の文侯に招かれ、その師となる。  

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  孔子が外出しようとしたとき、雨が降ったが、傘がなかった。弟子が「子夏がもっていますよ」というと、孔子は「あれはケチだからなあ」と答えたという。続けて「人の長所を言い、短所を忘れることによって、長くつきあいができるのだ」と言ったと、加地は「孔子家語」の一節を紹介する。

 

(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

  • 作者:加地 伸行
  • 発売日: 2009/09/10
  • メディア: 文庫
 
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫