「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【由よ、徳を知る者は鮮し】Vol.382

 

子曰わく、由(ゆう)よ、徳を知る者は鮮(すく)し、と。(「衛霊公第十五」4)

 

(解説)

孔子の教え。「由(子路)君よ、道徳を理解している者は、すくない」と。論語 加地伸行

  

 「雍也第六」29で、孔子は、「中庸の徳為る、其れ至れるかな」といい、「中庸」の重要性を説く一方で、「民 鮮(すく)なきこと久し」といい、中庸を欠いた人々の多さを嘆く。 

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「徳を知る者は鮮し」と、孔子はなぜ子路に言ったのだろうか。

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  孔子子路に「徳」を説くことは少ないようだ。  

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子路」、姓は仲、名は由、字名が子路孔子の弟子で、孔子より9歳年少。孔門では年かさの弟子。顔回(顔淵)とともに「論語」の二大脇役。

もとは遊侠の徒で、孔子にからみに来て論破され、心服して門に入ったという。率直勇敢な情熱家で、孔子に愛された。大国の軍政のきりもりを任せられる人材と桑原はいう。子路は晩年、衛の国に仕えるが、内乱に巻き込まれ殺される。彼が死んだとき、孔子は「天われを祝(た)てり」と嘆いたという伝説があるという。「祝」は「断」と同じ。

 

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「関連文書」

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 (参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

 
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫