「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【無為にして治まる者は、其れ舜か】Vol.383

 

子曰わく、無為にして治まる者は、其れ舜(しゅん)か。夫(そ)れ何をか為さん。己を恭々(うやうや)しくし正しく南面するのみ、と。(「衛霊公第十五」5)

 

(解説)

孔子の教え。「自分がなにも動かず、また、しなくても、天下が平和に治まる。そういう政治ができたのは、舜であろうか。舜はなにをしたのであろうか。ただ慎み深くし、正しく王位に即いていただけであった」と。論語 加地伸行

 

「舜」、中国神話に登場する聖人。虞氏、有虞氏と称したという。堯を継いで天子になる。 

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 舜は天子となっても、自分が陣頭指揮するわけではなかったという。それを孔子は、高山を見上げる感じだ(巍巍乎)と表現した。

「巍巍乎たり、舜 禹の天下を有(たも)つや、与(あずか)らず」(「泰伯第八」18)

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 「南面」、天子が政庁において、南を向いて着座すること。

明治の元号の出処である「易」説卦伝においても「聖人 南面して天下を聴く。明に嚮(むか)いて治む」とある。

 

 

「関連文書」 

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 (参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

 
論語 (ちくま文庫)

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  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫