「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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【明暗くっきりの2022年の10大ニュース】光り輝くスポーツ選手、すさむドロドロな現実社会

 

 大晦日になりました。今年2022年の10大ニュースで1年を振り返れば、明暗がくっきりした年だったのでしょうか。

発表! 2022年日本の10大ニュース : 読売新聞オンライン

 サッカーワールドカップでの日本チームの活躍に沸き立ち、米メジャーリーグでは大谷選手がベーブルース以来の偉業を達成し、日本では村上選手が本塁打数で記録更新しました。スポーツの世界では明るい話題が続く一方で、社会や政治は暗いニュースが溢れました。

五輪汚職

 五輪汚職はたいへん残念なニュースでした。明るい話題を提供してくれるスポーツの世界でも、ドロドロしたものが残っているように感じます。ルールを重んじるスポーツにおいてあってはならないのことなのでしょう。

 大会を成功に導きたいという一心から始まったことからもしれませんが、法治国家のはずの日本とは思えない醜態といっていいのではないでしょうか。

 

 

観光船事故

 知床で観光船が沈没するという痛ましい事故が起きました。多くの人が事故に巻き込まれ命を落としました。劣化する日本の縮図のような事故だったのかもしれません。ルールや規制、法があってもそれを守られなければ意味をなしません。ばれなければいいとの油断が、あるとき大事故につながるということなのでしょう。

政治の混乱、政府の大暴走

 元首相の銃撃事件をきっかけにして、旧統一教会の問題が再度明るみになり、政治とのつながりが白日の下にさらされました。信教の自由という言葉を持ち出しては、正邪、善悪を曖昧にします。組織票を得ることしか考えてこなかったの顛末なのでしょう。ことの重大さを認識し、禍根を断つことはできるのでしょうか。

 不思議なことにこの事件をきっかけにして、政治が暴走を始まりました。国葬、防衛3文書、原発新増設.......、この国はこの先どこに向かっていくのでしょうか。

欺かれるのはやっぱり国民 「虚構」の防衛財源スキーム【解説委員室から】:時事ドットコム

防衛費であれ何であれ、予算のお金に色は付いていない。防衛財源スキーム上は国債発行を回避できたように見えても、財源に転用した費用の穴埋めとして借金が新たに発生し、その分だけ国家財政は悪化する。剰余金を転用したつけを赤字国債で払うことになると、「国民を欺くことになる」(出所:JIJI.com)

 お金の使途が不明確のままでは、請求書だけが国民に押し付けられると記事は指摘します。何事においても透明性が欠け、ますます不透明な部分が増えているのかもしれません。

 

 

論語に学ぶ

人にして不仁ならば、礼を如何せん。人にして不仁ならば、楽を如何せん。(「八佾第三」3)

「仁」とは、「論語」の主要なテーマであり、多くの言葉でその意味を表現しようとしている通り、一言で定義することはむずかしいことと言われます。主には「愛」を指しているといわれ、広くは人間として持つべき「人の道」を指しているといいます。

 そうした「仁」を持たないような人間が、礼や規範、楽や文化を習ってみても、できようはずはない、何故ならもともと「礼」も「楽」も、仁から生まれたものなのだからといいます。それもあってのことか、「礼節は仁の貌(表現)」であり、「歌楽は仁の和(ハーモニー)」であるといいます。

dsupplying.hatenadiary.jp

 この1年を振り返ってみれば、「仁」に欠ける人たちによって様々な問題が引き起こされたとみてもいいのではないでしょうか。もう少し人を思いやることができれば、悲惨なできごとは避け得たのではないでしょうか。

新しい景色、新しい時代

 サッカー日本代表の監督は、「新しい景色」を見に行こうと、選手を鼓舞し、相手チームを分析、それに見合った作戦で強豪国を打ち破っていきました。最終的には、その景色を見ることはできませんでしたが、その一丸となった努力で「新しい時代」を切り拓いたといいました。

 現実の世界では、スポーツのようにいくことはないのかもしれませんが、スポーツマンシップに則れば、もう少し違った展開はあるのかもしれません。

 

 

 スポーツマンシップとは、スポーツをにおける相手に対する思いやりや一個人として正しい行い全ての総称とされます。スポーツのルールを遵守してゲームを行っていくうえでの根本的な姿勢とされます。

スポーツをすること自体を楽しみとし、公正なプレーを尊重し、相手の選手や審判に対する尊敬や賞賛、同じスポーツを競技する仲間としての意識をもって行われる活動であるという姿勢となって表される。また様式化された礼節の発揮も、マナーという面から重視される傾向があり、選手同士が試合の前や後に挨拶を交わすのも、このスポーツマンシップの延長で見られる風習である。(出所:Wikipedia

 こうした精神を身につけて、仕事や政治が行われるようになれば、もっと世界は平和になるのでしょうし、日々がもっと感動に溢れることになるのではないでしょうか。

 来年は厳しい年になるとの予想が大半を占めているようです。身につけておくべき心構えなのかもしれません。

 

「参考文書」

発表! 2022年海外の10大ニュース : 読売新聞オンライン