「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【子路 政を問う。子曰わく、之に先んじ、これを労す】 Vol.306

 

子路(しろ) 政(まつりごと)を問う。子曰わく、之に先んじ、これを労す。益(ま)さんことを請う。曰わく、倦(う)む無かれ、と。(「子路第十三」1)

 

  (解説)

子路が政治とは何でしょうかと質問したところ、孔子はこういった。「先頭に立って働くことよ」と。もう少し詳しく説明をお願いしたところ、孔子はこう言った。「続けること」と論語 加地伸行) 

 

 

 子路の性格を考慮しての問答であろうか。できていること、できていないことを簡潔明瞭に伝えたのかもしれない。

 

  「子路」、本名は仲由、子路は字名。顔回(顔淵)とともに「論語」の二大脇役と桑原はいう。子路は晩年、衛の国に仕えるが、内乱に巻き込まれ殺される。

 

「之に先んじ、これを労す」

「述而第七」10で、「三軍を行らば、則ち誰と与にせん」と尋ねる子路に、孔子は、こうたしなめた。

「暴虎馮河し、死して悔ゆる無き者は、吾 与にせず。必ずや、事に臨んで懼れ、謀を好んで而して成す者たれ、と」 

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「倦む無かれ」

 子路、勇ましさはあったのかもしれないが、慎重さや忍耐にかけるところがあったのだろうか 

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 しかし、孔子はこうした子路の性格、人柄を愛していたのかもしれない。

   

(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

 
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫