崎陽軒のシウマイや弁当などが来年2025年2月1日から値上げになります。コメや国産豚肉など原材料価格の高騰に加え、人手不足による人件費の上昇が理由といいます。
崎陽軒が値上げ、シウマイ弁当1000円超え 25年2月から - 日本経済新聞
値上げラッシュが来年もまた続くようです。冷凍食品や菓子にパン、4月には酒類などが大規模な値上げとなるといいます。24年比約6割増の2万品目程度が値が上げになるそうです。
伸びる税収
来年度の国の予算が閣議決定されました。税収見込みは78兆4400億円。過去最大だった今年度から5兆円程度増え、過去最高を更新する見積もりになっているといいます。
当初予算案115兆円を閣議決定 過去最大規模、「物価高」で税収も:朝日新聞デジタル
企業の業績が円安を背景に好調で、法人税の増加が期待でき、また、賃金の伸びもあって所得税も増加するからだそうです。消費税も物価高騰の影響で大幅に増になり、「定額減税」がなくなることの好影響もあるといいます。
国の財布は潤い、放漫財政。効果が期待できないことに湯水におカネが注がれています。庶民は持っていかれるものが多く、収入の伸びが抑えられ、なんとも切ない話です。
「これ以上は財源がない限りできません、財務省関係者が大幅な赤字財政を指摘し、財政再建には税収が全く足りないといっているそうです。支出を抑えればよいのでしょうが、こちらも増加して115兆円。おカネにだらしないとしかいいようがありません。国民が恩恵にあずかることはなさそうです。政治は一体何のためにあるのでしょうか。
論語に学ぶ
子貢(しこう)問いて曰わく、一言にして以て終身 之を行なう可き者ありや、と。子曰わく、其れ恕(じょ)か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿(なか)れ、と。(「衛霊公第十五」24)
弟子の子貢が「生涯、行なうべきものを、一字で表せましょうか」と問いました。孔子は「それは、「恕」思いやりか。自分がされて嫌なことは、他人にしてはならない」といいました。
「自分を相手の立場に置いてみて、してほしくないと感じることはしてはならない」。「自分が好まないことを他人に無理強いしてはならない」とも解釈されます。人生におけるゴールデン・ルール(黄金律)です。今の政治家や官僚たち、権力を持つ者が身に着けるべき教訓ではないでしょうか。
激しく値が動く日経平均株価、再び4万円台を回復しました。今回も円安の進行が理由といいます。
海外勢の日本株熱に陰り 相場・政権不安定で「買い」消失 - 日本経済新聞
改革期待で急伸した日経平均株価ですが、持続的な株高シナリオを描きにくく、海外投資家の期待がしぼみそうだといいます。石破政権への期待もなく、企業の自社株買い頼みが上値の重さにつながっているそうです。なぜ期待に応えようとしないのか不思議でなりません。
ドル円は日銀が追加利上げを見送ったことで円安トレンドに戻ったといわれます。専門家によって見解の差はありますが、162円を試すとか、170円180円との声もあるようです。物価への影響などあまり好ましいこととはいえません。何か打ち手はないのでしょうか。政府・日銀がそれぞれにそれなりに合理的に動いているのはいるのでしょうが、それだけでは日本経済が活気あるものにはなることはなさそうです。
解決しなければならない問題や課題が山ほどに積みあがっていきます。しかし、どれもこれも解決に向かっていそうにありません。
生産性の向上だの、成長戦略だのというのではなく、まずは賃上げ、手取りを増やすことから始める必要がありそうです。それは容易くできることなのですから。
衰退国家はリーダーや権力者が民衆や弱者から搾取する収奪的政治制度の下で統治されていることが多いそうです。日本も米国もその仲間に入りつつあるのではないかといわれているようです。
「参考文書」
2025年の食品値上げ品目、最大6割増に 帝国データ調べ - 日本経済新聞
東京都区部の消費者物価指数(CPI)、12月2.4%上昇 - 日本経済新聞
日経平均株価、一時4万円台を回復 上げ幅800円超す - 日本経済新聞
【ドル円相場】円下落、一時158円台 日米金利差の縮小観測後退で - 日本経済新聞
植田日銀総裁「経済・物価改善続けば利上げ」 - 日本経済新聞
ノーベル経済学賞が暗示「日本は収奪的な社会か」 イノベーションが起きても自動的に成長しない | 特集 | 東洋経済オンライン