「新しい日本が出現した。日本はもっと自信を持ってほしい」と、エマニュエル駐日米大使が記者会見でそう語ったそうです。
「新しい日本に自信を」 米大使、安保政策など評価 岸田氏の国賓訪米認める - 産経ニュース
エマニュエル氏は成果の例として、反撃能力保有などを盛り込んだ「安保3文書」改定に言及。防衛費を2027年度に国内総生産(GDP)比2%に増やすことや、ウクライナへの装備品支援なども挙げた。(出所:産経新聞)
また首相の国賓待遇での訪米についても言及があったようで、「この数年の日本の安全保障や外交面の成果を確認し、祝う機会になる」と説明したそうです。
また、エマニュエル氏は2年前まで日本は信じられないほど動きが遅いが、大きく変わったとも語ったそうです。高評価のようですが、どうなのでしょうか。
世論調査による内閣支持率は相変わらず低迷し、自民党の政党支持率(14.6%)は野党だった期間を除き、最低を記録する始末といいます。
自民支持、過去最低の14.6% 内閣支持は微増18.6%―時事世論調査:時事ドットコム
不人気な首相が米国には支持され、訪米で厚遇を受けるとはどこか変な感じがして奇妙なものです。
派閥解散
政治資金パーティを巡る虚偽記載の疑いで、岸田派の元会計責任者を立件する方針と伝わると、「事務的なミスの積み重ねだと報告を受けている」と官邸で記者団に述べていましたが、夜になると唐突に派閥解散に言及したそうです。
首相、岸田派解散へ 批判回避、安倍派にも解散論 | 共同通信
派閥解散論を主導して批判をかわす狙いがあるそうです。自民党内で政治刷新本部で議論が続く中での言及に驚きます。変わり身の早さとでもいっていいのでしょうか。まず首相自身の責に言及があってしかるべきのような気がします。嫌われるリーダーの典型のように見えます。
論語に学ぶ
知 之に及ぶも、仁 之を守る能(あた)わざれば、之を得ると雖(いえど)も、必ず之を失う。知 之に及び、仁 能(よ)く之を守るも、荘(そう)以て之に莅(のぞ)まざれば、則ち民 敬せず。知 之に及び、仁能く之を守り、荘以て之に莅めども、之を動かすに礼を以てせざれば、未だ善(よ)からざるなり。(「衛霊公第十五」33)
知識、学問が十分であっても、道徳を守ることができなければ、たとい地位を得たとしても、きっと失うだろう。知識、学問があり、道徳的であっても、威厳がなければ、人々は敬意を払わない。知識、学問、道徳、厳かな態度がそろっていても、人々に仕事をさせるとき、人として遇する礼儀をもってしなければ、まだ善しとすることはできないと、孔子はいいました。
孔子の言う通り、リーダーには色々な徳目が求められているのでしょう。恋々と権力を欲する人は、道徳を忘れたは貧粗な人格となり、熟慮も無しに安易な行動に走ってしまうのでしょうか。
首相の唐突の行動で、ひと波乱、二波乱ありそうです。この国はどこへ向かうことになるのでしょうか。行く末を憂うばかりです。
「参考文書」
首相、追い込まれ突然の「派閥解散」 麻生派幹部「解散などしない」 [自民]:朝日新聞デジタル