「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

緊張する世界、動き活発な半島、「信頼再構築」がテーマになった今年のダボス会議

 スイス・ダボスでWEF 世界経済フォーラムの年次総会が始まりした。世界の政財界のリーダーが集まり、世界安全保障や貿易問題、気候変動・エネルギー移行、AI 人工知能が経済・雇用に及ぼす影響を議論するそうです。

ダボス会議、「信頼再構築」テーマに開幕へ-中国首相や米国務長官出席 - Bloomberg

 中東、ヨーロッパ、東アジア、世界のあちこちで緊張が高まり、まるで地政学的恐慌のような状態といいます。そんな中、ウクライナのゼレンスキー大統領が登壇、スピーチし、支援の継続を訴えていました。

 

 

 今年のWEFの全体テーマは「信頼の再構築」、現在の地政学リスクの高まりを招いたのが対話への取り組み不足であったためといいます。年次総会では「対話の強化」が謳われているそうです。

 年次総会にはゼレンスキー大統領の他、ブリンケン米国務長官マクロン仏大統領、フォンデアライエン欧州委員長、李強中国首相も出席しています。日本の首相が参加していないことが残念です。国内がこれだけ混乱しているのですから、仕方ないのかもしれませんが。

論語に学ぶ

篤く信じて学を好み、死を守りて道を善くし、危邦(きほう)には入らず、乱邦(らんぽう)には居(お)らず。天下 道有らば、則ち見(あら)われ、道無くんば則ち隠る。邦に道有りて、貧にして且つ賤(いや)しきは、恥なり。邦に道無くして、富み且つ貴きは、恥なり。(「泰伯第八」13)

  学問に信頼を寄せ、好んで学び、生命のあるうちはおのれの信ずるところを守って道を善くしていく。危機に瀕した国には足を踏み入れず、無秩序に陥っている国にはとどまらない。国が道義に支配されているときは世に出るが、国に道義が存しないときは世をのがれて隠遁する。これが君子の取るべき態度である。

 国が道義に支配されているときに、貧乏で賤しい地位にとどまっているのは恥ずかしいことである。道義が地をはらった国家において、その汚れた政治から利益を引き出し、金持ちになり高い地位を占めているのは恥ずかしいことであると、孔子は言いました。

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「危邦」「乱邦」、日本の今はそんな状態なのでしょう。政治は腐敗し乱れ、経済も芳しくなく衰退途上にあるといわれます。目を外に転じれば、近隣では、きな臭さが増しています。

 

 

 外の世界にある緊張に目を奪われ、これはまずいとなれば、心が落ち着かなくなるばかりです。

金正恩氏、「南北統一」の目標を放棄 韓国を「第1の敵国」に定めるべきと - BBCニュース

「小人閑居して不善を為す」、首相の気持ちはざわついているのでしょうか。秋には米国大統領選もあることですし。それよりは身近な問題に目を向けて、それをより善くしていくことに努めるべきのような気がします。その努力を惜しまなくなれば、必然身の処し方も決まるはずです。そうなってはじめて心も落ち着き、ほんとうの意味で国民のために働くこともできるのでしょう。

 さてさて道を外した自民党の改革は進むのでしょうか。もうそろそろ「危邦」「乱邦」状態から脱したいのですが。

 

 

「参考文書」

世界経済は不安定な1年に、成長見通し低迷=WEF調査|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト