現職知事の「事実誤認もある発言」に驚きます。そんなことで行政を切り盛りする能力があるのでしょうか。
五輪招致めぐる「機密費で贈答」発言 馳浩知事と記者団との一問一答:朝日新聞デジタル
安倍晋三首相から「必ず勝ち取れ」「金はいくらでも出す。官房機密費もあるから」と告げられたと発言した馳浩知事は、その後「私自身の事実誤認もある発言だということで、五輪招致に関する発言については全面的に撤回する」と述べました。
「金はいくらでも出す。官房機密費もあるから」、事実誤認で作り話であっても、現職知事とは思えない発言です。この人には、人として守るべきものがないということなのでしょうか。
首相は「法の支配」と度々口にします。「法の支配」とは、専断的な国家権力の支配を排し、権力を法で拘束するという基本的原理というそうです。
バレると世論が怖いから…武器輸出ルール見直し、議論も議事録も非公開 官邸は自公に『記者に言うな』命令:東京新聞 TOKYO Web
この国の「法の支配」が狂っていやしないかと非常に危惧します。
場当たり主義、荒っぽさ
「国民に不幸な政治状況」と、首相の元側近 三ツ矢元衆議院議員がまた苦言を呈しています。
岸田首相は良くも悪くも真空 元側近・三ツ矢憲生氏が語る政権の処方箋【政界Web】:時事ドットコム
日本が歩んできた道を変えるものすごく大きなことを、閣議決定だけで決めてしまうような荒っぽいやり方もしている。反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有や防衛費増額もそうだし、原発再稼働方針もそうかもしれない。(出所:時事ドットコム)
「目の前にある問題を一つ一つきちんと処理していくのが現実主義だ」と首相は口にしていたそうです。しかし、元側近に目には「彼の「現実主義」はどうも表面的、場当たり主義ではないか」と映るようです。その上で「政治家には自分は社会をこういう方向に持っていきたいんだというビジョンを示す役割があると思うんです」といいます。
論語に学ぶ
無為にして治まる者は、其れ舜(しゅん)か。夫(そ)れ何をか為さん。己を恭々(うやうや)しくし正しく南面するのみ、と。(「衛霊公第十五」5)
自分が何も動かず、また、しなくても、天下が平和に治まる。そういう政治ができたのは、舜であろうか。舜は何をしたのであろうか。ただ慎み深くし、正しく王位に即いていただけであったと孔子は言いました。
適材適所、人事を適正なものとし、自らは人格を磨き、規律を守り善導し、未来を確かなものとし、国に危機が生じないようにするということでしょうか。
政官財が忖度(そんたく)ばかりで制度疲労を起こしています。給料が上がらないと言うが、連合は何をしていたのか。正社員だけを守り、企業に賃上げを働きかけてくれる自民党に乗っかって、何のための組織なのか。役人も国全体のことを考えるより、上司や永田町の顔色ばかり見ている。企業は政府の補助金がなければGXはできないと言っている。(出所:時事ドットコム)
元側近は「新しい資本主義」には中身がなかったとも明かします。
弱い日本の病巣のような気もします。何故にこんな世になってしまったのでしょうか。
「参考文書」
馳浩知事「事実誤認に基づく発言」と謝罪 五輪招致に「機密費」 | 毎日新聞