「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

著名人の疑惑スクープの是非、知りたいという需要

 世間を騒がし続ける松本さんの疑惑を暴いた紙媒体「週刊文春」(12月27日発売)が完売になったそうです。また「週刊文春 電子版」の有料会員数も急伸したといいます。この件について、文春の編集長は『スクープの力』は実に大きいと改めて実感したといい、「相手がどれほど巨大であっても忖度なく読者の皆様にお届けしていく」とのコメントを発表したといいます。

 表現や描写の問題はあるのかもしれませんが、知りたいという大衆の知る権利にこたえる情報は、需要もあり価値があるということなのでしょう。

 権力を監視し、不条理、理不尽を暴くジャーナリズムが求められているということでもありそうです。情報統制されたり、報道の自由が否定され検閲されるようになれば、強権的で権威主義的に国家に近づいてしまいます。事実、そういう国がたくさんあるのですから。

 

 

 石川県の馳知事がこれまで被災地を訪れなかった理由を語ったそうです。また「元日から24時間知事室に滞在して適時適切に指示を決裁していた」と述べたともいいます。

馳浩石川県知事「元日から24時間知事室に滞在して適時適切に指示を決裁していた」発生から14日まで被災地訪れなかった理由語る | 石川県のニュース|MRO北陸放送 (1ページ)

 言い訳にもなっていないような気がします。自室にこもり、ハンコを押印したり、承認ボタンをクリックしたりして決裁することだけが知事の仕事ということはないのでしょう。決裁とは何ぞやを理解しているのでしょうか。

 こうした現実を知ることができるのも、報道あってのこと、権力にある側が嫌がるのかもしれませんが、権力に忖度することなく報じてこそのメディアです。それによってこうした人物が知事職に適切か否かも判断できるのですから。

論語に学ぶ

由よ、女に之を知るを誨(おし)えんか。之を知るは知ると為し、知らざるは知らずと為す、是れ知るなり。(「為政第二」17)

 由よ、君に知るとは何か、教えよう。知っているとは知っているとし、知らないことは正直に知らないとする。それが真に知るということなのだと孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 知っていることと、知らないことを明確に区別するからこそ、行動を明確にできるといいます。また、それによって、学問、技術の進歩のもとになるといます。

 個人として知り得ることはごくわずかで、知らないことの方が山ほどあるはずです。真実を知らないで判断するから問題が生じたり、混乱が生じたりするのではないでしょうか。

 知るということがきわめて重要なことのように思います。そして、そこにはどのように知るかという問題がつき纏います。

 

 

 能登半島地震で孤立状態となっていた石川県輪島市の鵠巣地区に向かう国道が13日に復旧し、車で市中心部に行き来できるようになったそうです。被災した住民は「便利になった」「安心感がある」とほっとした表情を見せていたそうです。

孤立解消、住民ら安堵 道路復旧で「薬届いた」―石川・輪島:時事ドットコム

 こうした住民感情を馳知事はどこまで知っているのでしょうか。知らないから自室にこもることも何ら問題がないと思えるのかもしれません。それを知り、真に理解しようとしていれば、行動はもっと違ったものになるような気がします。

 

 

「参考文書」

『週刊文春』完売、松本人志の記事掲載号 編集長「“スクープの力”は実に大きい」【コメント全文】 | ORICON NEWS

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