「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

名目GDPが世界4位へ、止まらない劣化する日本

 2023年の日本の名目GDP国内総生産がドルベースで、ドイツに逆転され、世界3位から4位に転落するとの見通しを、IMF国際通貨基金が示したそうです。

 経済規模は国際的な発言力につながっており、逆転されると日本の存在感が一段と低下することになるといいます。

GDP予測、日本は4位転落 23年にドイツが逆転、響く円安 | 共同通信

 ドイツの高いインフレ率の影響も大きいそうですが、長引く円安によりドル換算で目減りし、日本経済の長期的な低迷の影響もあるといいます。

 これまでに様々な経済対策が繰り出されてきましたが、それらが効果的ではなかったともいえそうです。長期的に政治的が劣化し続けてきた証のようにも感じます。 

 

 

万博準備の難航は、巨大事業を完遂する国力の衰えを映し出す。(出所:日本経済新聞

 大阪・関西万博の準備が遅れ、また会場建設費や運営費も膨らむ一方で当初計画からの増額が避けられないといわれています。「成長の起爆剤」と万博の大阪誘致を進めた維新の会はいっていましたが、想定の効果を上げることはできるのでしょうか。

[社説]大阪万博は軌道修正を柔軟に - 日本経済新聞

 巨額な税金投入される以上、国会審議が避けられないといいます。政府はもちろん、推進する大阪府知事大阪市長、また出身母体である日本維新の会も国会で説明を尽くすすべきではないかともいいます。

官民で知恵を絞り、この苦境を乗り越えることで、令和の道標を見いだす万博にしてほしい。(出所:日本経済新聞

 万博の目玉のひとつといわれる「空飛ぶクルマ」の商用飛行も遅れるが指摘されています。経済産業省は万博での運航に向け、機体開発や量産に必要な「型式証明」の取得に向けた飛行試験などを後押しするため、開発する2社に計134億円を補助することを決めたそうです。

大阪万博に向け開発中の「空飛ぶクルマ」、国が134億円補助 : 読売新聞

 万博が金食い虫のようになり、湯水のように税金が使われる事態になりかねないと心配になります。ほんとうに成長の起爆剤とすることができるのでしょうか。

 これが、今の政治の実情を如実に表しているといってよさそうです。

 

 

論語に学ぶ

君子重からざれば、則ち威あらず。学びても則ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とする無かれ。過ちては則ち改むるに憚ること勿れ。 (「学而第一」8)

 上に立つ者は、重々しい態度をしていなければ威厳がたもてない。つまり、人民にあなどられるだろう。上位者には学問をしていないものが多いが、それでは考えが固定して融通がきかない。学問をしなければならない。誠実で嘘をつかない人と馴れ親しんで、自分より劣る者を友人とするな。過ちをおかしたならば、素直に改心して改めるべきである。こだわってはならないと意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

「忠」とはまごころ、誠実、「信」は約束を違えぬこと。「忠信」とはそうしたよい性質をもつ人間を指す。

 この国の政治家にはそうした良い性質を持つ人が人が少ないのではないでしょうか。それ故の混乱、国としての劣化につながっているように思えてなりません。

 

 

 また、首相がフラフラぶりを発揮しています。首相の還元策で混乱は避け得ないようです。

根本的課題の議論深めよ/所信表明演説|時論|Web東奥

30年間も経済成長もせず、給料も上がらず、国民が苦しみ続けているのは、政治がこの30年間、間違い(国民負担増)を続けてきたからだ」「目先の選挙対策で、国民を騙そうとするのは、そろそろやめていただきたい。政治家よ、真面目に『国民のための政治』をやれ!(出所:日刊スポーツ)

 期限付きの所得税減税について、「本音は『増税』のつもりなのに、選挙対策で『減税』のエサをちらつかせれば、国民を騙せると思っているところが、あまりに不誠実だ」と、前兵庫県明石市長の泉房穂氏が厳しく批判しています。

前明石市長の泉房穂氏、経済停滞は政治の「間違い」が要因と指摘「国民のための政治をやれ!」 - 社会 : 日刊スポーツ

 政治が根本的に変わる「変革」が求められているのでしょう。しかし、それを実行できる資質ある政治家はいないようです。

 

「参考文書」

日本のGDP、ドイツに抜かれ世界4位に IMF予測 - 日本経済新聞

万博誘致アピールの維新、予算膨張でジレンマ…他党からは「困ったら政府に頼ってきた」 : 読売新聞