まさに手に汗握る戦いでした。プロ野球にはあまり興味がないのですが、国別対抗戦となるとついつい熱心に応援してしまいます。
WBCの準決勝メキシコ戦での村上選手、大谷選手の活躍に興奮し、栗山監督の采配と人間味に感動しました。
ニュース速報
どきどきしながら観戦している最中、ニュース速報で、首相がキーウ訪問と流れました。
このタイミングで、このニュースかよと興ざめでした。
試合後、気にはなったのでニュースを確認、まだキーウ到着前のスクープ報道で、多くの人たちがメディアの報道姿勢を批判していました。
キーウ訪問
それよりやはり気になったのは、なぜこのタイミングだったのかということでした。中国への対抗意識なのか、習主席がロシア訪問中の出来事に驚きました。
岸田首相キーウ訪問「訪ロ中の習氏と対照的」、米報道 - 日本経済新聞
記事によれば、米紙ワシントン・ポストは「アジアの2人の指導者がロシアとウクライナの紛争の対極で首脳会談を実施する注目すべき場面だ」と指摘したといいます。
その上で「岸田氏が欧州と東アジアの安全保障上の懸念を、地域で自己主張を強める中国に結びつけ、日本がアジアを主導する国として西側の立場でロシアに対抗する姿勢を強調している」と解説しています。また、日本の安全保障に詳しい専門家は「『今日のウクライナは明日の東アジア』という岸田氏の主張を行動で裏付けた」と述べています。
英BBCは、首相のウクライナ訪問はロシア訪問中の習主席に「相当のプレッシャーをかけることになる」と報じます。
このタイミングでよかったのでしょうか。面子を重視する中国に対し、泥を塗るようなことにならないかと心配になります。
論語に学ぶ
晏平仲（あんへいちゅう）善く人と交わる。久しくしてもこれを敬す。（「公冶長第五」17）
晏平仲は人間関係を保つことが巧みであった。長いつきあいとなっても、無遠慮になることなく、相手は晏平仲に敬意を失わなかったと意味します。
「善く人と交わる」、善くとは、上手に、利益のありそうな人とだけきれいに交際するという意味ではなく、「よく」を好んでと解したいと桑原武夫はいいます。
「あけっぴろげで、こだわりなく誰とでもつきあう。相手は、晏先生は気軽なお方だ、などと軽く考えて交際を続けるうちに、彼には叡智と毅然としたところがあることをしだいに発見して、立派なお方だ、ああいう方につき合っていただいているのはありがたいことだ、と思うようになってしまう。いかにも天成の政治家だ」と、孔子がいったのであろう。（引用：論語 桑原武夫）
「晏平仲」、斉の宰相で、賢人政治家といわれると人です。質素を旨とし、常に国家を第一、上を恐れず諫言を行い、人民に絶大な人気があり、君主もまた彼を憚ったといいます。
歴史問題に言及する韓国大統領
先日来日した尹錫悦韓国大統領が閣議で、元徴用工問題などの歴史問題に対する自らの立場を表明したそうです。
「日本はすでに数十回にわたり、私たちに歴史問題について反省と謝罪を表明している」と述べ、反日を政治利用しないよう呼びかけたといいます。
尹錫悦・韓国大統領「日本すでに数十回謝罪」 反日利用に反論 - 日本経済新聞
記事によれば、「韓国社会には排他的民族主義と反日を叫びながら政治的利益を取ろうとする勢力が厳然と存在する」と言及したといいます。
「厳しい国際情勢を前にし、私も敵対的民族主義と反日感情を刺激し国内政治に利用しようとしたら、大統領としての責務を捨てることになると思った」と強調した。（出所：日本経済新聞）
また、「韓国が先んじて障害物を取り除けば、きっと日本も呼応してくれる」と期待を示したといいます。
日本政府も対中政策において、こうした態度を見習ってもいいのではないかと感じます。
「参考文書」
岸田首相、ウクライナ訪問 民間人虐殺のブチャで集団埋葬地に花を - BBCニュース
