「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

COP27に登壇し危機を訴える世界のリーダー、輝きを失い皆既月食のような首相

 

 COP27の首脳級会合が始まりました。多くの国のリーダーが登壇し、先進各国はロシアによるウクライナ侵攻を批判し、また、気候変動対策を止めることはできないと訴えました。

 首相にしたばかりの英国のスナク氏は「ウクライナでのプーチンの忌まわしい戦争と世界中のエネルギー価格の上昇は、気候変動を遅らせるための理由ではない」と述べ、故エリザベス女王の昨年のCOP26での演説を引き合いにして「きょう私たちが共通の原因で再び集まるとき、真に希望の余地がある」と語ったといいます。

【更新中】「なぜキシダは来ないのか」 COP27、欧州からの追及 [気候変動を考える]:朝日新聞デジタル

 フランスのマクロン大統領は「ロシアからのエネルギーの脅しに直面しているからといって、気候変動への約束を犠牲にしない」と宣言、国連のグテレス事務総長は温暖化対策について「2大経済国である米国と中国が特別の責任を負っている」と説いたといいます。

 

 

 各国リーダーの言葉には、さまざまな願い、そして思惑が込められていると記事は指摘します。

 一方、中国の習主席やロシアのプーチン大統領は不参加で、日本の岸田首相もまた参加を見送りました。気候変動に後ろ向きな国に見えてしまいそうです。

 朝日新聞によれば、「なぜキシダは来ないのか、これより重要なテーマがあるのか」と指摘する欧州の記者もいたといいます。

 来年G7の議長国を務める日本なのに、「なぜ」ということなのでしょうか。得意の外交を活かす時に活かさずして、来年、この問題をリードし、世界に発信していくことはできるのでしょうか。

 日本を不在にできない事情でもあるのでしょうか。お膝元の自民党では、萩生田政調会長が、辞任した山際前経済再生相を党の新型コロナ対策本部長に指名したのは自分であると明かし、知見を生かしてもらうためで、問題ないという認識を示したといいます。

自民 萩生田政調会長 “山際前大臣の本部長就任 問題ない” | NHK | 旧統一教会

 何を主張したいかはわからない訳ではありませんが、浮世離れした判断としか見えません。総理総裁としてのガバナンスの問題のような気もします。世の中に動きに抗うことが今の自民党なのでしょうか。

 

 

昨夜、442年ぶりに「皆既月食」と「惑星食」が同時におきる珍しい自然現象が起きました。満月が地球の影に徐々に入り「皆既月食」となるとぼんやり赤茶色の月が見えました。また、その月に天王星が隠れる「天王星食」もあったといいます。多くの人々が東の空の天体ショーを凝視したことなのでしょう。

論語に学ぶ

君子の過ちや、日月の食(みちかけ)の如し。過つや人皆之を見る。更(あらた)むるや、人皆之を仰ぐ。(「子張第十九」21)

 君子の過ちは、日食や月食のようなもの、隠すことはできない。過ちがあれば人々はみなそれを見ている。しかし、すぐに改めることでできるのであれば、人々は尊敬するようになると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 これは孔子の弟子 子貢の言葉です。岸田首相にも子貢と同じような気づきがあればいいのかもしれません。

 支持率は月食のようなもの、すっぽりと隠れた月は地球という皆の願いの陰、みなの願いが叶い始めれば、再び光をとり戻すことはあるはずと信じて行動してもらいたいものです。

 

 

 COP27の首脳級会合では、「私たちが一つの大惨事に取り組むとすぐに別の大惨事がおきる」と、開催国のエジプト大統領が問題提起し、「苦しみと損失の波が次々と押し寄せ、何十億もの人々が苦しんでいる。いまこの惑星は苦しみの世界になっている。きょう、この苦しみすべてに終止符を打つべきときではないか」と語りました。

 地球規模でも極めて稀なことが起こり、世界の人々がそれを凝視しているのでしょう。

 日本での月食は昨夜21時49分頃には終わり、もとの満月に戻りました。首相もいつまでも地球の陰にかくれているのではなく、光をとり戻して欲しいものです。

 

「参考文書」

途上国の温暖化対策「米中が負担を」 COP27で仏大統領: 日本経済新聞