物価高騰が続いていますが、そんな中でも政権与党では増税議論を始めているといいます。もう呆れるしかありません。米国では、9月のCPI「消費者物価指数」が発表となり、高止まりのままで、FRBに一段と積極的な利上げを迫る内容となったといいます。
円相場はすぐさまに反応し、円は一時147円67銭まで下落し、その後、また値を戻すなど荒い値動きになったといいます。
円が32年ぶり安値、一時147円67銭-米CPI発表後に荒い値動き - Bloomberg
ブルームバーグによると、トレーダーらは次の円の重要な水準として、90年4月に付けた160円20銭に注目することになりそうといいます。円安に有効な対策がなければ、今しばらくはこのまま傾向が続くということのようです。
経済のみならず、生活への影響が心配になりますが、日本政府は上手に舵取りができるのでしょうか。心配になる、そんな水準になってきたように感じます。
内閣支持率がまた最低を更新したそうです。個別面接方式で行われる時事通信の世論調査で、10月の支持率が前月に比べ4.9ポイント減の27.4%となり、政権維持の「危険水域」とされる20%台に落ち込んだといいます。岸田政権では初めてで、菅前政権で最低だった29.0%も下回ったそうです。
内閣支持続落27% 初の3割割れ、不支持43%―時事世論調査:時事ドットコム
不支持率は43.0%(前月比3.0ポイント増)。2カ月連続で不支持が支持を上回り、その差は前回の7.7ポイントから15.6ポイントに拡大した。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党の関係、安倍晋三元首相の国葬実施、物価高騰などをめぐり、国民の根強い批判が背景にあるとみられる。(出所:JIJI.com)
また物価高騰への政府の対応については、「評価しない」が64.8%「評価する」の11.4%を大きく上回ったといいます。
論語に学ぶ
仁に当たりては、師にも譲らず。(「衛霊公第十五」36)
仁の実践においては、たとい師に対してであっても一歩も譲らないと意味します。
こうした状況の時だからこそ、「仁」が広く実践されるべきのように感じます。
「仁」、思いやりの心で万人を愛し、利己的欲望を抑え、社会規範を守り、礼を実践する。
政府は矢継ぎ早に色々な施策を打ち出していますが、こうしたことで国民心理がに変化があるのでしょうか。「仁」の実践が求められていそうです。
河野大臣が、紙の健康保険証を2024年秋に廃止し、マイナンバーカードに統一する方針を表明しました。色々物議を醸しそうです。公表時期を含め、河野大臣ご自身の本意であったのでしょうか。少々表情がさえないように見えました。
また、岩屋元防衛相が都内で講演し、「財政を無視した防衛力の増強は国民の理解を得られない」と強調し「NATOが2%だから日本も2%との雑なやり方はいけない」とけん制したそうです。
財政無視した防衛力増強、国民の理解得られない=岩屋元防衛相 | ロイター
岩屋氏は防衛費ついて「金額目標に向かってどんどん買い足すことは国民の理解を得ることはできない」と述べ、同時に日本が「武力の行使を努めて抑制することによって築いた内外の信用を毀損することがあってはならない」と強調。「ある日自衛隊が攻撃的な性格の組織になるのは避ける必要がある」とした。(出所:ロイター)
一方で、自民党の最大派閥安倍派の会長人事が揺れているようです。こんな時に、なぜにこんな状況になるのだろうかと思ってしまいます。
こういうときだからこそ、利己的欲望を抑え、社会規範を守り、国民の負託に応えるべきではないでしょうか。思いやりを礼をもって表現すべきときのはずですが、そのできないのが現政権と政権与党の実力ということでしょうか。これまでの経済政策のツケが表面化しないことをただ祈るだけです。
「参考文書」
物価高対応「評価しない」64% 時事世論調査:時事ドットコム
安倍派、新体制先送り 「塩谷会長」案に異論―自民:時事ドットコム