「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

内憂外患、増えるばかりの憂い

 

 米国のペロシ下院議長が台湾に到着し、中国が反発を強めています。これ以上平和が脅かされることがないことを願わずにいられません。

ペロシ米下院議長、台湾入り 中国は警告、軍事的緊張高まる | 共同通信

 人はどうしてここまで対立したがるのでしょうか。米国は弱腰と批判されることを避け、一方、中国は面子をつぶされたと感じるようです。

 

 

 ここ最近は「内憂外患」というところでしょうか。国内は憂うべき事態が増え、外国との間でも煩わしいことが山積しています。

 日韓関係はこじれたままです。

韓国外相、「反省とおわび」継承を日本側に提起: 日本経済新聞

金大中・小渕宣言の基本的な精神である日本の『痛切な反省と心からのおわび』を基にした21世紀のパートナーシップが重要だ。日本も継承・発展させる必要がある」(出所:日本経済新聞

 今のままの外交姿勢でいいのでしょうか。韓国側の主張にも一理あるように感じます。歴史は変えることができず、「痛切な反省」は終わることはないのではないでしょうか。決して忘れてはならない事実のような気がします。

 中国との関係も気になります。こちらも冷え切ったままではないでしょうか。そんな中、2020年11月以来、日中外相会談が3日カンボジアで開催されるそうです。

日中外相会談を開催へ、中国外務省発表: 日本経済新聞

「中日両国は重要な隣国として、両国民の福祉や地域の平和のために積極的に努力すべき」と、中国外務省の華春瑩報道局長が記者会見で述べたそうです。

 隣国同士仲良くすべきではないでしょうか。対立の渦中に巻き込まれてしまえば、最前線に立たされるだけです。それ故、果たすべき役割があるのではないでしょうか。

論語に学ぶ

君子は文を以て友を会し、友を以て仁を輔(たす)く。(「顔淵第十二」24)

「君子は、学芸を通じて友人と交わり、その友誼によって、お互いに「仁」人格を高めることを助け合う」と意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 長い歴史を振り返れば、東アジアに緊張のない時はなかったのかもしれません。それだけ難しい関係性にあったということなのでしょう。しかし、現代では現代らしい新たな関係性が求められているのではないでしょうか。

 世界には、気候変動を始め多くの共通の課題があり、その解決に向け一致協力しなければならなくなりました。

 しかし、未だに世界のどこかに対立が存在しています。問題解決のために互いに助け合い、協力しなければならないはずなのに、なぜそこから逃げようとするのでしょうか。

 この夏も恐ろしいほどの猛暑が世界中に襲いかかっています。こんな苦しい状況なのに、それより優先すべきことがあるのでしょうか。この問題が解決されないとき、どんな未来が待っているのでしょうか。

 

 

 参院選後の臨時国会がきょう召集されるといいますが、質疑が行われないまま、参院の正副議長などを決め、3日間で閉会するといいます。

社説:臨時国会と「国葬」 会期延長し審議すべきだ | 毎日新聞

 審議されるべき事項を避けようとする姿勢には失望です。そうしたことをするからこそ、不信を煽り、疑いが深まっていくのではないでしょうか。今説明責任が求められている、国葬や特定団体とのつながりから逃げることは断じて許されないことなのでしょう。

 いつまで「面子」や「体面」にこだわっているのでしょうか。それよりもはるかに大切にしなければならないものがあるのではないでしょうか。