「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【横暴ではないのか】反発を顧みず強硬になるロシア、反対を押し切っても国葬を強行する首相

 

 中国とインドの外相が国連総会で演説し、食料やエネルギーについて危機感をにじませ、ロシアへの不快感を表明し、戦闘の長期化に懸念を示したそうです。

インドと中国、国連演説でウクライナ侵攻に懸念表明 露は両国に秋波 - 産経ニュース

「今は戦争と紛争の時代ではない。開発と協力の時代だ」と、インドのジャイシャンカル外相が訴え、「生活費の上昇や、燃料や食料、肥料の不足は、ウクライナ紛争の結果だ」と指摘したといいます。

 

 

 ロシアは行き詰りを見せはじめているのでしょうか。予備役を招集しているといいますが、国内では反発が起きているといいます。また、軍内部でも混乱が起きているようです。

プーチン氏、国防次官を解任 補給失敗が理由か - BBCニュース

 自分ではコントロールすることができない世の趨勢を口実に、力に頼って行動を起こしてはみたものの、自分が思い描く願望通りの支持を得られず、かえって反発を招くようになってしまっているかのようです。

 インドの外相ではないですが、見せかけの「正義」を振りかざして、社会秩序を混乱させれば、みなからに嫌われ、孤立するということなのでしょう。

論語に学ぶ

利に放(よ)りて行えば、怨み多し。(「里仁第四」12)

 私利私欲、利害打算の行動では、他者から怨まれることが多くなると意味します。

力による現状変更の試みも、友であるはず中国、インドからも非難され、支持を失うようであれば、終わりにすべきということなのでしょう。それでもごり押しを続けるのであれば、早晩自滅していくしかないのかもしれません。

dsupplying.hatenadiary.jp

 こうした現実を中国はどうみているのでしょうか。野心を思い止まらせることになるのでしょうか。掲げる大義もみなの支持を得てはじめて「義」になり、正しさを得ていくのでしょう。

 

 

 国内でも、ロシアの蛮行の影響をうけて原材料価格が高騰、これに円安も加わるダブルパンチで、エネルギーや食料など生活必需品の値上げラッシュが続いています。一方、政府日銀が求める賃上げは追い付かず、実質賃金は目減りする一方です。

物価高に賃上げ追いつかず パナ、富士通ゼネ…大企業も賃金停滞 - 産経ニュース

そもそも日本の平均賃金は、30年間ほぼ横ばいで推移した。長引いたデフレと少子化による低成長で企業の売り上げが伸びにくく、賃上げが進まなかった。(出所:産経新聞

「縮小する日本経済に見切りを付けた企業が海外に拠点を移し、国内に投資を振り向けなかった側面も大きい」と記事は指摘し、輸入物価の上昇に苦しむ現状は、「失われた30年」で国際的にも貧しくなった日本の姿を映し出すといいます。

 明日、偉大な政治家の国葬があるそうです。その理由に憲政史上最長の8年8カ月にわたることを挙げ、さまざまな分野で重要な実績があったといいます。

 この間、米中対立が激化するようになり、看板政策であった経済再生の「アベノミクス」の効果は薄く賃金は上がらず、失われた時間が20年から30年になってしまいました。国の借金は膨大にふくれ上がり、今では身動きが取れなくなりつつあるかのようです。

 

 

 カナダのトルドー首相の参列がキャンセルとなりましたが、首相は得意分野の外交に勤しむようです。問題視される国葬の費用もばかにならず、世界の要人たちが参列したエリザベス英女王の国葬費用(推計800万ポンド(約13億円)よりも多額な費用がかかるといいます。賃金があがってもいないのに、16億6000万円もかかることが不思議でなりません。

「なぜ安倍元首相の国葬費用はエリザベス女王より高い?」、日本で話題に - BBCニュース

 どこぞの専制国家と変わらないほどに横暴な振舞いをしていないだろうかと危惧します。コントロールできない世の流れを口実に、あれよこれよとやってみたはいいけれど、どれも効果的ではなかったのではないでしょうか。それでもそれを実績と呼ぶのであれば、何でも成果になるのでしょう。

「利に放(よ)りて行えば、怨み多し」

 社会をより良くしていこうとの一念があれば、こんな世界になることはないのでしょう。こうした精神が失われているから、失われた時間が長引くのではないでしょうか。