「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

あってはならない事件、平和で安全な国、日本は何処に

 

 たいへんショッキングな事件がおきました。事件の全容が解明され、再発防止につなげていかなければならないのでしょう。

安倍氏が銃撃で死亡、この衝撃は日本を永遠に変えるか - BBCニュース

これは今日を境に、変わるに違いない。(出所:BBC

 BBCはこれまでに日本で起きた痛ましい事件をあげ、「安倍氏を撃った男の動機が、どちらの部類にあてはまるのかはまだはっきりしない。しかし、この暗殺が日本を変えるのは確かなことのように思える」といいます。

 

 

論語に学ぶ

魯国の実質的支配者である季康子(きこうし)が、「如(も)し無道を殺して、以て有道を就(な)さば、何如」と孔子に「政」について質問しました。すると孔子は、「子 政を為すに、焉(いずく)んぞ殺(さつ)を用いん。子 善を欲すれば、民 善なり。君子の徳は風なり、小人の徳は草なり。草 之に風を上(くわ)うれば、必らず偃(ふ)す」と答えました(「顔淵第十二」19)。

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 季康子の質問は「無道な者を排除して、世の中の正しい規律を完成するというのは、どうだろうか」との趣旨ですが、孔子は「為政者であるのなら、どうして殺すなどするのですか。あなたが善き生き方を願えば、人々もそうなります。為政者の品位は風のようなもの、民衆の品位は草のようなものです。草は風が吹けば、必ずなびいてたおれます」と答え、為政者の心構えを説いています。

 

 

 インドネシア バリ島で開催されたG20外相会議で、深刻な対立が露呈したといいます。慣例の集合写真の撮影が中止となり、夕食会にはG7各国が参加せず、また、共同声明の発表もはなかったといいます。

G20外相会合、慣例の集合写真撮影が異例の中止に 日米欧がロシアに抗議、深刻な対立露呈 - 社会 : 日刊スポーツ

 議長国のインドネシアは戦争終結を呼びかけましたが、板挟みとなり、残念ながら対立が先鋭化したといいます。

 一方、ニュージーランドのアーダーン首相が、ロシアによるウクライナ侵攻について、国連の安全保障理事会が対応に失敗したとの考えを示したといいます。

 また、ロシアが安保理常任理事国であることについて「道徳的に破綻している」と指摘したそうです。

国連のウクライナ対応は「失敗」 NZ首相、改革を要請 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News

ウクライナ侵攻をめぐる国連の「失敗」は、ロシアが安保理で拒否権を持つ地位にあることに起因していると指摘。ロシアはその地位を用い、「道徳的に破綻した違法な戦争を仕掛けた上で、(安保理に)道徳的に破綻した立場を取らせた」との考えを示した。(出所:AFP BB NEWS)

 他方、その国連の安保理では、安倍元首相の死亡を悔やみ、理事国15カ国の代表ら全員が黙禱を捧げたそうです。

国連安保理で安倍氏悼み黙とう 「不条理な暗殺に悲しさとショック」:朝日新聞デジタル

安保理を代表し、不条理な暗殺に対して悲しさとショックを表明する。ご遺族と日本政府、日本国民に哀悼の意を表する」との議長声明があったといいます。

 

 

 岸田首相は「民主主義の根幹たる選挙が行われている中、安倍元総理の命を奪った卑劣な蛮行が行われた。断じて許せるものではなく、最も強い言葉で改めて非難する」と述べたといいます。一方、サマーズ元米財務長官は、現在の政治状況を巡って「渦巻く怒り」が表れたものだと述べたそうです。発言に時代背景を感じます。

 絶対にあってはならない事件、この痛ましい事件の現実を重く受け止めなければならないのでしょう。為政者たちが自ら襟元を正していかなければならないように思えます。平和で、安全な国、日本であって欲しい、そう願わずにいられません。

 

「参考文書」

安倍元首相、銃撃され死亡 「安全な国」は砂上の楼閣: 日本経済新聞

安倍晋三元首相、銃で撃たれ死亡 奈良で街頭演説中 - BBCニュース

日米欧とロ、対立先鋭化 G20外相会合、激しい応酬:東京新聞 TOKYO Web