「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

功罪、人物評価するにはまだ早いのかもしれませんが

 

 インドネシアのバリ島で開催されているG20の外相会合で、ロシアのラブロフ外相が会合から退出する一幕があったといいます。

ロシア外相、G20会合退出 ウクライナ侵攻への非難受け 写真11枚 国際ニュース:AFPBB News

 AFPによると、ラブロフ外相は、ドイツのベーアボック外相が侵攻に関してロシアを批判すると会場から退出したそうです。また、ウクライナのクレバ外相によるオンライン演説を前に議場を去り、ブリンケン米国務長官がロシアを非難する場にもいなかったといいます。

 和平の道は見えないのでしょうか。このままの状態が良いこととは到底思えません。

 

 

 ガソリン価格が高止まりしています。政府が満額補助の上限となる35円を超える支援を8週間続けているといいます。

ガソリン価格173.6円 補助は40.8円に、上限超え8週連続: 日本経済新聞

 補助がなければ、11日のガソリン価格は、214.6円になるそうです。

ガソリン補助は一時的な物価高対策としての効果はあるが、財政支出が際限なく拡大する問題がある。価格上昇によって需要が抑えられ値下がりに向かう価格形成のメカニズムも阻害される。(出所:日本経済新聞

 ウクライナ危機による原油の一段高に、政府は補助制度を拡充しているといいます。長引く危機に、いつまでも補助を続けるのでしょうか。

論語に学ぶ

「君子は周して比せず。小人は比して周せず」(「為政第二」14)といい、 君子は公平であって偏らない。小人は仲間贔屓があって、利害で取り入ると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 もうそろそろ悪習を断つときがやってきてはいないでしょうか。

 

 

 残念なことに、ひとりの政治家が凶弾に倒れました。その足跡には、様々な功罪があったのでしょう。

 米誌タイム誌の次回号の表紙を飾るといいます。良くも悪くも国際社会にも影響を及ぼしたのでしょう。

安倍晋三元首相、米タイム誌表紙に「遺産を塗り替えようとしたが暗殺され道半ばで終わった」 - 社会 : 日刊スポーツ

 日刊スポーツによれば、タイムは「辞任後も自身の遺産(憲法改正)を塗り替えようとしていたが、暗殺されて道半ばで終わった」と指摘しているそうです。また、観光業を活性化させ、国際的なイメージが向上し「日本人の自信を取り戻した」とする有識者のコメントを紹介しているともいいます。

Who was Shinzo Abe, the former Japanese prime minister who was shot - The Washington Post

 米ワシントンポストは、憲法改正への野心を指摘し、現行憲法が、日本が地域大国であるための障害であると見ていたようだといいます。

 日米同盟を強化し、東アジアの緊張も指摘します。そして、自衛隊が海外の同盟国と一緒に戦うことを許可する法律を制定したといいます。

 海外にはこうした見方もあるということなのでしょう。

 

 

 心の内面までは知ることはできませんが、人は、表に出る言動でこんな人物なのだろうと推測します。

不仁者は以て久しく約に処(お)らしむ可(べ)からず。以て長く楽に処らしむ可からず。仁者は仁に安んじ、知者は仁を利す。(「里仁第四」2)

「不仁者」、仁の徳に到達していない人間は、貧困の境遇に長く耐えられず、不義を行うかもしれない。富貴の境遇にあっては自制心を失って、きっと驕りたかぶってしまう。仁の体得者は境遇によって左右されることはない。

「仁者」「知者」はともに不仁者のように境遇によって支配されることはないといいます。伊藤仁斎は、仁者における「仁」はたとえば身体における衣服や靴のようなもので馴れきっていてしばしも離せない、知者における「仁」は病人における薬、疲労者における車のようなもので、馴れ安んずるというのではないが、そのよさを理解して捨てないと解します。

 孔子は決して知性を軽視はしていない。人間の道徳との関わり方に二面あることを示しただけで、知性を低くみたものではない。「利」という字を打算ととるべきではなく、道徳的立場からの正しい選択行為ととるべきであろう。(出所:論語 桑原武夫

 人それぞれによって評価は異なるのでしょう。ある人の目には驕り高ぶった不仁者に映り、またある人には「仁」を巧みに利用する知者に見えるのかもしれません。そんな彼を「仁」を体得した「仁者」とみる人はいるのでしょうか。

 「思いを受け止め、引き継ぎながら」との思いを岸田首相は先日吐露されていました。良きものは引継ぎ、悪しきことは正していくべきではないかと思います。

 

「参考文書」

岸田首相「思い引き継ぐ」 安倍元首相の死去受け: 日本経済新聞